第6話[イケメン転校生現る]
そんなジョンを見下しながらハナが言う。
「チッ、こんな餓鬼と同じ何て私もまだまだだな。」
そう吐き捨てハナは帰って行く。
悔しさて憎くて涙が止まらない。
「くそ。」
床を何度も叩きながら叫ぶ。
そんなジョンに恭之助が声をかける。
「大丈夫か。痛むのか?よし、待ってろ。今医務室へ運んでやるからな。」
恭之助はジョンを持ち上げ医務室へ向かう。
「転けたのか?床が滑りやすいからな。」
ジョンを普通の子供と勘違いしている恭之助。
途中、大会関係者から廊下を走らないように注意を受けるが…。
「すまん、急いでいる。子供が走って転んで怪我をしたんだ。」
そう言うと再び走りだし医務室へ向かう。
ジョンの顔がみるみる赤くなる。
医務室へ着くと担当者に転んだ事を説明して、ジョンの肩を叩く。
「それじゃあな。家族を待たしているから。」
そう言うと恭之助は再び走りだした。
「すみません、僕転んでないので。」
そう言うとジョンは医務室から出ようとするが担当者に止められる。
医務室に運び込まれたんだ。
転んでないと言われても信じられない。
担当者はジョンの体を調べ、何も異常が無い事を確認する。
確認が終わり、医務室からでて控室へと戻っていく。
控室へ着くなり協会の会長からジムの会長から連絡があった事を告げられる。
用件は母の容体が急変したとの事だった。
このデストロイ杯が行われてるのは孤島。
母の病院まで数日かかる。
急いで会場を出る。
飛行機に乗り、ジョンは祈る。
手術が成功するようにと。
だが、その祈りが叶う事は無かった。
ジョンの母は死んだ。
母の病室へ着き、ジョンは膝から崩れ泣き叫ぶ。
デストロイ杯何かに出場するんじゃ無かったと後悔する。
もっと母さんの側に居たかった。
甘えたかった。
たった一人の血の繋がった家族。
ジョンは大切な人を失った。
母の葬儀が終わって以降、ジョンはより一層格闘技に打ち込んでいった。
ハナの言葉が何度もジョンの頭の中で繰り返される。
いっその事、その母さんとやらが死んじまった方が良かったのかもな。
その言葉が頭に浮かぶ度に、ジョンはサンドバッグを強く殴る。
許さない。
あいつだけは絶対に。
ジョンに大切な人はもう居ない。
ハナは言った。
誰かの為じゃなく、自分の為に格闘技をやるもんだと。
彼女の言った通りになるのは勘に触るが、この際仕方がない。
彼女を倒し見下してやる。
その為に、もっともっと強くなってやる。




