第6話[イケメン転校生現る]
我に変えると恭子はピクリとも動かないでいた。
ジョンの拳から恭子の血がピタピタと落ちていく。
ジョンは酷く後悔した。
生きているか確認しようとした時だった。
声が聞こえ、咄嗟に物陰に隠れる。
「女の子が殺されるってそんな馬鹿な事があるかよ。大体、ここは学校だぜ。化け物が現れたならまだしも殺人事件何て…。マジかよ。死んでんじゃねーか。」
恭子の姿を見て慌て出す男子生徒。
そんな男子生徒の頭をふわふわと浮かぶ少女がチョップした。
「直江落ち着いて、彼女はまだ生きているわ。生命エネルギーが見えるもの。」
それを聞いて安堵する直江。
スマホを取り出し救急車を呼ぼうとするが、電話口で断られてしまう。
「嘘だろおい。職務放棄か。女の子が今にも死にそうなんだぞ。」
怒鳴るが意味がない。
何を言っても断られ、終いには通話を切られてしまう。
「何がどうなってんだよ。救急車来れないならどうすればいい?そうだ、学校の敷地から出てもう一度かけてみれば…。」
そう言うと直江は倒れている恭子を抱きかかえた。
何だか恥ずかしい。
だけど、助けてあげないと。
そう思い門へ向かっていると少女が直江に声をかける。
「ちょっと待って、保健室へ運んでみたらどう?学校の敷地内から出ても来てくれないかも知れないし。」
ため息を吐く直江。
「あのなぁ、保健室へ運んだ所でこんな大怪我治療できると思うか?くだらねー事言ってないで行くぞ。」
そう言って進もうとする直江の髪を少女が掴む。
「この馬鹿直江。保健室の先生経由でどこか医療機関へ連絡して貰うのよ。それに、応急処置程度なら出来るかも知れないでしょ。」
それを聞いた直江はくるりと向きを変え、保健室へ向かって行った。
二人の姿が見えなくなったのを確認すると、ジョンは物陰から出て安堵した。
死んでなくて良かった。
だが宙に浮いている少女、あれは何だ。
生命エネルギーが見えるとか言っていたけど、いや今はそんな事を考えている場合じゃない。
ジョンは蛇乃に送る果たし状を手に取った。
これを片代さんの下駄箱に置かなくては。
ジョンは果たし状を握りしめ、下駄箱へと向かった。




