第11話[ナラクノハナ]
だが、根性論だけで勝てる相手では無い。
恭子とハナの実力差はとても大きく、簡単にカウンターを受けてしまい、恭子の体は吹き飛び、壁に衝突してしまう。
それでも恭子は立ち上がり、ハナに向かって行く。
何度も何度もハナの攻撃を喰らい、何度も何度も立ち上がり向かって行く。
蛇乃や達子の制止を無視し、恭子はハナに立ち向かって行った。
「どうして、どうしてこんな事するんですか。」
恭子はハナに殴りかかりながら叫ぶ。
「あの時のハナさんは優しかったじゃないですか。なのにどうして。」
デタラメ学園から家までおんぶして運んでくれた。
あの優しかったハナが何故…。
恭子はハナの蹴りを喰らい、床へ倒れ込む。
そんな恭子を見下し、ハナは言った。
「あの時?ジョンにボロクソの雑巾みてーに無様に負けたあの時の事か?」
ハナは声を出して笑う。
「決まってんだろ。蛇乃を紹介して貰う為に優しくしたんだよ。じゃなきゃ、お前みたいな奴に優しく何てするかよ。」
恭子の瞳から涙が溢れ出てくる。
ずっとハナに憧れ、尊敬してきた。
私もハナさんみたいに強くなりたい。
そう思って頑張ってきた。
そんな人に言われた冷たい言葉。
ナイフの様に鋭く、恭子の心を抉った。
完全に戦意喪失した恭子の隣を走り抜け、達子はハナを突き飛ばした。
「恭子ちゃんに謝れ。」
廃ビル内に達子の声が響く。
ハナはゆっくりと立ち上がり、達子を睨む。
だが、達子は臆する事無く両手を広げた。
「恭子ちゃんは私が守る。」
そんな達子の姿を見て、蛇乃は固まった。




