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変死 第45話

 「ど、どうして・・・・?」





 拓哉は、信じられないという顔で糠田を見つめた。





 すると糠田は、拓哉から提出された調査結果の資料に目を落としながら、





「・・・・今回は、少しやり過ぎた」





「え?」





 拓哉が聞き返す。





 糠田は、しばらく黙って資料を眺めていた。





 そして――





「上でも問題になっていてな・・・・」





「国家公安委員会からも、かなり厳しく言われている」





「わしも、できる限り庇ったんだが・・・・」





 糠田は、苦しそうに言葉を続けた。





「・・・・もう、抑えきれんかった」





「だから・・・・」





「お前たちの部署は、廃止されることになった」





「・・・・!」





 拓哉は何も言えなかった。





 その瞬間――





 拓哉の頭の中に、あの男の顔が浮かんだ。





 黒塗りのハイヤー。





 そして、あの老紳士――亀崎。





 『証拠がない。君が何を言っても、ただの空想だと思われるだけだ』





 亀崎の言葉が、頭の中に蘇る。





「・・・・そういうことか」





 拓哉は小さく呟いた。





「何か言ったか?」





 糠田が訊く。





「・・・・いえ」





 拓哉は静かに首を横に振った。





 そして――





「そうですか・・・・」





「じゃあ・・・・」





 拓哉は諦めたような表情を浮かべると、





 上着の内ポケットへ手を入れた。





 取り出したのは――





 糠田から渡された、特別な警察手帳だった。





 拓哉はそれをしばらく見つめる。





 そして――





「・・・・ありがとうございました」





 そう言って、糠田の机の上へ静かに置いた。





「・・・・拓哉」





 糠田が呼び止める。





 しかし、拓哉は振り返らなかった。





 そのまま、糠田総監の部屋を後にする。





 重い扉が閉まる。





 ――こうして。





 怪奇事件を追っていた、拓哉たちの部署は消滅した・・・・。

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