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変死 第35話

 老紳士・亀崎は、拓哉と向かい合うように座ると、





 黒塗りのハイヤーを走らせた。





 しばらく車内には、静かな時間が流れていた。





 その沈黙に耐えられなくなった拓哉は、





 「あなたは・・・・一体、何者なんですか?」





 恐る恐る、目の前に座っている亀崎に尋ねた。





 すると亀崎は、





 ニコニコと穏やかな笑顔を浮かべながら、





 拓哉を見つめた。





 そして――





 「私は、政府直属の情報管理局の者ですよ!」





 何でもないことのように、亀崎は答えた。





 「政府直属の・・・・情報管理局?」





 拓哉は聞き慣れない言葉に、眉をひそめた。





 そんな部署が政府に存在するなど、





 拓哉は聞いたことがなかった。





 『え? 政府直属の情報局・・・・?





  そんな部署、あったか?・・・・』





 拓哉が首を傾げていると、





 亀崎は自分の脇に置いてあった紙袋を手に取った。





 「これを・・・・」





 亀崎は、紙袋を拓哉へ差し出した。





 「・・・・?」





 拓哉は警戒しながらも、その紙袋を受け取った。





 中を確認すると――





 そこには、青森で起きた





 牛の変死事件についての、





 詳細な調査結果が入っていた。





 「・・・・!」





 拓哉は驚いた。





 「どうして、こんなものを・・・・?」





 拓哉は資料をめくりながら、





 亀崎の顔を見つめた。





 だが、亀崎は何も答えず、





 ただ穏やかな笑顔を浮かべていた・・・・。

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