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変死 第32話

 綾乃は、南部が死んでいるという森へ、





 急いで向かった。





 森の中へ入っていくと――





「・・・・!」





 そこには、南部の遺体があった。





 南部は全裸の状態で、





 首から血を流し、





 森の中で息絶えていた。





「南部さん・・・・」





 綾乃は、言葉を失った。





 すでに拓哉も現場に到着しており、





 地元の警察官たちとともに





 南部の遺体や周辺の状況を調べていた。





「綾乃、来たか・・・・」





「はい・・・・」





 綾乃も捜査に加わろうとした、その時だった。





「・・・・あっ」





 綾乃の携帯電話が鳴った。





 着信画面を見ると、





 そこに表示されていたのは――





 糠田総監の名前だった。





 綾乃は慌てて電話に出る。





「はい、神崎です!」





 『綾乃、今すぐ現場から離れろ』





「えっ・・・・?」





 突然の言葉に、綾乃は戸惑った。





 『南部教授についてだ』





「南部さんが・・・・?」





 『南部教授に、殺人容疑が掛かっている』





「えっ・・・・!」





 綾乃は思わず、南部の遺体を見つめた。





 『今回の捜査は、ここで打ち切る』





「ちょ、ちょっと待ってください! どういうことですか?」





 綾乃が問い返す。





 だが、糠田は詳しい説明をしなかった。





 そのやり取りを聞いていた拓哉が、





 綾乃から携帯電話を受け取る。





「総監! 何かの間違いじゃないんですか!」





 拓哉は、糠田に強く抗議した。





「南部さんは、俺たちの捜査に協力してくれていたんですよ!」





 しかし――





 『これは決定事項だ。これ以上の捜査は許可できない』





「ですが・・・・!」





 拓哉がさらに抗議しようとした時、





 電話は切れた。





「・・・・くそっ!」





 拓哉は悔しそうに携帯電話を握りしめた。





 こうして――





 南部の死体は地元警察によって運び出され、





 綾乃と拓哉も、捜査を打ち切られて





 東京へと戻ることになった・・・・。

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