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【連載版】氷の騎士団長からの求婚〜補佐官に溺愛は不要です〜  作者: 漆原 凜


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「悪いんだけど今日から補佐官室に行って貰えるかな…。うちとしても優秀な君を手放したくないんだけど向こうからのお願いで…」


朝出勤すると申し訳無さそうな顔をしたルーカス様が声をかけてきた。補佐官室で1人怪我をした人がいて、長期療養が必要となるそうだ。そうなると人手が足りなくなるので新人を入れたいと打診がきて、私が行く事になったと説明される。


とてもショックだった。


新人は皆配属が決まっているし、ある程度人数に余力のある部署から出すことに決まったそうだ。嫌だけど拒否出来るわけもなく荷物を持ち事務官室を出る。


たった1日で移動とは…。楽しくやっていけそうだったのにと気落ちしながらトボトボと補佐官室に向かう。



ーーーーー



「カレン嬢は採用試験も1番だったし、ルーカス君も手際が良かったと褒めていたよ。それでね今日から怪我をしたケビンさんの代わりに騎士団長補佐を頼みたいんだ。」


新しく上司となったアガット補佐官からとんでもない事をつげられる。新人ですよ無理ですと軽く抵抗したが数人いるし慣れれば難しくないよ。と受け入れられず騎士団長補佐になってしまった。


アガット補佐官がコンコンと扉をノックしてから開け、新しく配属されたカレン嬢です。と紹介してくれた。


騎士団長の執務室に入ると書類から目を離さず、無表情でよろしくと挨拶をする氷帝がいた。ニコリともしない。こちらも見ない。


近くで見るとさらに作り物のように綺麗だ。何を使ったらあんな美肌になるのだと思ったが、キラキラしすぎている。中の中である私には関係の無い話だ。見ないでおこうと私は密かに決意する。眩しすぎて目がつぶれてしまう。


同じ騎士団長補佐の方々に軽く挨拶をし私は席に着く。先輩に教えてもらいながら書類をこなしていくが、氷帝がいるためか和やかな雰囲気も無くツライ。


昨日の楽しい穏やかな雰囲気とは全く違い過ぎる。優しいルーカス様のいる事務官室に帰りたいと泣きたくなった。私は与えられた仕事を黙々と終わらせ気付けば退社時刻になっていたため、早々に先輩方へ挨拶をし帰路についた。



帰る姿を書類の間から氷帝が見ていた事など全く気づかなかった。



ーーーーー

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