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【連載版】氷の騎士団長からの求婚〜補佐官に溺愛は不要です〜  作者: 漆原 凜


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4/9

4 団長Side

今まで私の補佐官として勤務してくれていたケビンが怪我をし、長期療養に入ることになった。長年居てくれたので抜けた穴は大きい。


今回も男性を入れて欲しいと希望したのだが時期が悪く、新人がもう全て他部署に配属済みで選べないのだと言われてしまう。団長だからといって強制は出来ない。


今回補佐は人数が足りていたため、補充しなかったのが裏目に出た。


前に配属になった女性が事あるごとに問題を起こし仕事もたいしてしなかった。揉めるだけ揉めて結局すぐ辞めたという事があり、適齢期の腰掛け令嬢に辟易していた。


事務官室に配属になっていた令嬢がこちらへ来ることに決まったと告げられる。どうせすぐ辞めるだろう。辞めたら次こそ無理を言ってでも男性を入れてもらおうと考えていた。


騎士団の見学に来て揉める令嬢達もいる。浮足立った令嬢とは関わらないのが1番だ。



ーーーーー



「新しく配属されたカレン嬢です」


アガット補佐官がノックし扉を開けて入ってきて紹介していた。


私は書類を見たままよろしくとだけ挨拶をする。すぐ辞める相手の名前も顔も興味が無かった。


しかし新しく入った令嬢はこちらを不躾に見てくるわけでもなく、周りにも媚びをうる様子も見られない。態度の悪い私に怒っている様子もない。


今まで見てきた令嬢は私の態度に大抵見てくれないだの冷たいだのと文句ばかり言っていた。気にしないという寛容な自分をアピールする令嬢もいたが、本当に気にしない素振りを取られるのは初めてだ。


案内された席に着き、黙々と与えられた仕事をしている。わからなけ事は必ず確認し適当な仕事をするような様子も無い。


初めだけだろうと思いながら自分の仕事をする。ふと時計を見ると退勤時間となっていた。


そういえばと令嬢の方を見るといそいそと帰り支度をし、無駄話をする事なくお疲れ様でしたと歩いて行く。


今日1日不躾な視線を感じる事なく過ごし、居るのを全く気にならない令嬢もいるのだなーと帰っていく後ろ姿を私は頬杖をつきながら見ていた。


バタンと扉が閉まる。


あの子名前何だっけ?といつもいる補佐官に聞くと、カレン嬢ですよと教えてくれた。団長が令嬢の名前を覚えようとするなんて珍しいですねと笑っていた。 


カレン嬢ね、と呟く。



ーーーーー


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