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大きさはゴーレムの方が若干大きいか。
俺は女王の方をチラチラ見ながら「テレサ」を応援していた。
思えばテレサと出会ったのは大剣ソーイアロを手に入れたダンジョンの最深部だった。
あの部屋では若きエリザベスの壁画が飾ってあったわけだが、俺、クレラ、フォックスの三人がかりでやっと倒せたクリーチャーだ。
ブルーバッファローを主食にしているとは言え、フライングレオ一体が相手だとこっちが有利に決まってる!
試合開始のゴングが鳴って数分が経った。
ヒロナ様を見つけたのが一瞬だったのは言うまでもない。
クレラと同じ褐色肌でスタイル抜群だ。
髪は銀色でオーラはあったが、確かに第一印象はキツそうだった。
おっと試合に集中しないと。
フライングレオは流石歴戦の猛者で一筋縄ではいかないようだった。
ゴーレムより素早い動きで翻弄しようとしてくる。
だが防御力では此方が圧倒的だった。
もっとゆっくり召喚パートナーを決めようかと思っていたが、テレサお前で良かったよ。
わざと攻撃させて隙ができたらカウンターだ!
鉞の攻撃でフライングレオはアニキの指輪に光になって戻った。
俺とゴーレムの勝利だがテレサも傷を負っていた。
このままでは準決勝は厳しいだろう。
俺は女王に対し深く頭を下げた。
「次の試合棄権させて下さい!」
「ふ〜ん、名前は?」
「ソラです」
「気に入ったよ、そのゴーレムへの真の愛。勿論景品のゴルドの指輪は渡せないけど……私で良ければ力になろう」
カッコいいなこの人……!
「実はクレラちゃんを捜してまして……」
「クレラは今西にいないのか?もしやその目……お前クレラの恋人だな?」
「そ……そうです」
嘘はつけない。
手に汗をかいている自分がいた。
「フッ……これは父モリガンの御守りだ、お前にやろう。だがクレラの恋人なら自分の力で捜しだせ。姉としてお前に賭けてみる事にした」
彼女は女王としてドッシリ構えておくべきという事か。
階段を降りてくるヒロナ。
クレラに比べ布面積は大きかったが、やはり踊り子の衣装だった。
「お前の連れは『アニキ』だな?西国でも一、二を争う実力者と聞く。二人で力を合わせクレラを見つけ出し魔王復活を阻止するのだ」
手渡された御守りは東洋を感じさせる物だった。
(あのモリガンの御守り……!)
これで伝説の三人全員に関連する品を、俺は手に入れ
た事になる。
「因みに最後にクレラを見たのは?」
「船がクラーケンに襲われちゃって……」
「もしやポセイドンの仕業!?」
「?」
「この中で彼に力添えする者はおらんか!」
「私が……」
「レダス!」
「フム……中々のオーラだ。行ってこい」
黒人レダスはアルカディアに流れ着いていたか。
ヒロナクレラ姉妹は白人との混血って感じだ。
何にせよ現実世界を生きていたレダスが無事で本当に良かった。
ゲームのキャラ以上に死は大きいものと言える。
とは言えクレラ達との愛のぶつけ合いに魂を揺さぶられるのも事実で、俺は彼女が恋しかった。
まだ正式に交際関係にあるわけではない。
それでも燃え上がるような恋愛をしている以上、ヒロナさんには挨拶しておくべきだった。
「レダス、アニキと再会したんだ。夜になればクレラ達の居場所を特定出来ると思う」
「その御守り……大事にしたほうが良いですよ」
「え?」
レダスが耳元で小さく言った。
「ゴーレム用の回復薬なら作れたのに」
「えっ、そうなの?」
アニキの言葉に俺は思わず戸惑った。
まあ今更棄権を取り消す事ない。
因みに準決勝の相手はシードで勝ち上がったケンタウロスだった。
でもこう考えると召喚獣も哀れだよなー見世物にされて。
いやでも人間の闘技場も存在する。
一番哀れなのはゴブリン達か。
アニキはあの時、確かにナナシという名のゴブリンと心を交わしてた。
火炎弾だって習得させていたし、言語だって人間と変わらない。
ああもう!アルテマはゲームなんだってば!
差別云々について考えるのもいいが、先ずは自分が生き残らないと。
ドーム状の建物を跡にした俺達は先ずレダスに知恵を求めた。
繰り返すようだが彼はこのゲームのクリエイターの一人。
帝国の詳細も頭に入っているはずだ。
「此処の建物明らかコンクリートだよな?」
「正確には大理石に近い石で出来ています」
「あら、そうなの?」
「それにしても驚きましたゴーレムを召喚するなんて」
「ま……まあな!」
レダスの設定年齢は二十二歳だった。
中の人の年齢も二十代と見て間違いないだろう。
それにしてもクレラやアスカは無事だろうか。
この世界に絶対安心は存在しない。
現にあのフォックスも何者かに操られている。
「まあ夜まで安全な此処に居ましょう」
(呑気なものだな……まあでもそうか)
此処はジン王国目線で言う他国。
レダスの意見に従うべきか。




