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第75章 - 予測不能!

※本話には激しい戦闘描写・流血描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。

広場は埃と血と砕けた硝子の匂いだった。


さっきまで歓声があった場所に今は混沌があった。石畳の隙間に小さく邪悪な霜のように破片が刺さっていた。ブーツの下で乾く甲高く軋んだ。倒れた屋台の間に小麦粉の埃が漂っていた。新しい血の重く鉄を含む匂いと、まだ石にこびりついているかのような血のスライムの苦い残響と混じって。すべての上でルビンの黒い炎が警告信号のようにちらついていた。祭りとはもう何の関係もなく、戦争とだけ。


屋根の上に天使スライムがまだ浮かんでいた。


つい先ほどまで祝福と幸運の物語に合うもののように見えた。今は空の非常事態のように見えた。小さな白い翼が速く均等に打ち、治癒魔法が降り注いだ。細い陽だまりの雨のように温かく。出血が突然止まりはしなかったが遅くなった。さっきまで叫ぶだけだった人間がまた動くだけの呼吸を見つけた。ショックは消えなかった。ただ脚を石に変えるあの最も鋭い縁だけを失った。


すべてを良くするには足りなかった。


だがすべてが即座に死なないためには足りた。


---


アリスが真ん中にいた。


半ば崩れた窓枠の近くから男を引き、子供の頭を下げさせ、二人を壁の後ろに押して振り返らずに叫んだ。


「家の中に! 窓から離れて! 立ち止まるな!」


もう次の場所にいた。こめかみから血が出て肩に硝子の破片が二つ刺さった少年。目があまりに見開かれている。アリスが膝をつき、布を傷に押し当て、短く制御された治癒の衝動を流した。傷跡を消すには足りない。少年がその場で崩れないだけちょうど。


「呼吸して」と鋭く言った。「泣くな。呼吸しろ。泣くのは後で」


少年が従った。アリスの声調に別の選択肢がなかったから。


---


クレントとディアマントが同時に見えた。悪魔が今どこにいるか。


少女たちの傍に。


一拍の間、二人の顔に同じものがあった。戦意ではない。怒りでもない。もっと深くにあるもっと生のもの。


走り出した。


クレントが疾走した。一秒が遅すぎるかのように。稲妻が肩と腕を走った。筋肉が届く以上に速く自分を引こうとするかのように。ディアマントが横に来た。重く速い同時に。目にアリッサがほとんど知らないものがあった。


剥き出しの恐怖。


ヴァレリアが目に見えて不本意に背を向けた。弓がまだ手にあり、指が弦に。だがさっき梁の下から引き出した少年がまだ半ば朦朧としがみついていた。直後にまた一団の逃げる者が瓦礫の隙間に押し寄せた。ルビンが低く罵って傍に立ち、二人で避難路を保った。ヴァレリアの身体のすべての筋肉が子供たちに戻りたがっていたのに。


クレントとディアマントが近づいた。


あと数呼吸。


あと数歩。


悪魔が叫んだ。


「チカヅクナ! ボクノエモノダ、ポイン!」


放たれた気配は目に見えなかった。


それでもあった。


光のように広場を走ったのではなかった。横たわった。広がった。冷たい鎖のように空気と石を這い、手足に、肩に、背骨にかかった。広場の音が小さくなったのではないが、突然もっと遠く感じた。すべての動きとその完了の間に凍った一瞬が立つかのように。


クレントが歩みの途中で止まった。


ディアマントの肩が痙攣した。純粋な力で突破しようとするかのように。そして凍った。


ルビンが斧を掲げて立っていた。黒い炎がまだ刃にあったが、腕がもう動かなかった。ヴァレリアが弓を半分上げていた。視線が灼けていたが指が従わなかった。衛兵たちはさっきまで動いていたのに、金属と革とショックの静止画になった。


アリスも凍りついた。


動きの途中で。負傷した男をまだ半分支えて。目が覚醒していた。怒っていた。必死だった。見えた。呼吸できた。聞こえた。だが身体がもう何もしなかった。手の布がまだ傷に当たっていた。もっときつくもなく緩くもなく。自分が選ばなかった瞬間に固定されたまま。


クレントが唸った。


喉からの音ではなかった。歯と胸の間にある音。ディアマントが歯をあまりにきつく噛んで顎が目に見えて張った。ルビンが声もなく罵った。罵りすら口から完全には出なかったから。ヴァレリアの視線が悪魔からアリッサとスマラグドに流れた。その視線にパニックより悪いものがあった。


完全な無力。


二人だけが免れていた。


アリッサ。


とスマラグド。


誰も助けに来られないことに、まだ気づいていなかった。アリッサがあらゆるものを込めて悪魔の剣を押し上げていた。腕が震え、肩が灼け、背中と腹の筋肉が叫んだ。暗い刃は金属より重かった。ゆっくり譲る壁への圧のように感じた。次の一拍でまた押し返すだけの。


スマラグドが傍に立っていた。


足元の金色の光がもっと明るく灼えた。上に膨らみ、本能的な防護の丸天井のように包んだ。揺らめいて温かく。綺麗な盾ではなかった。もう身を守らなければならない間に生まれたもの。


「アソブ、ポイン!」と怪物が笑った。


あの一語が剣より悪かった。


---


背後で空気が振動した。


二匹のマッチョスライムが身体から腕のようなものを伸ばした。形が激しく震え始めた。奇妙な振動する音が通りを満たした。


「シュルルルルッ - シュルルッ -」


二つの濡れた雷がこすれ合うかのような音。


次の瞬間に融合した。


さっきまで滑稽だった髪の穂先が白くなった。金髪でも金色でもなく、鋭く灼える白。身体が一拍の間馬鹿げたスライムらしさを失い、もっと凝縮されて密に見えた。さっきまでただの点だった目に、今は明確で覚醒した煌めきがあった。


融合した姿が生きた破城槌のように飛び出した。


悪魔の腹に爆発を叩き込んだ。鈍い轟音が埃と黒い質量を巻き上げた。悪魔が一歩、二歩弾き飛ばされ、半壊した屋台にぶつかり、残りを一緒に瓦礫に引きずり込んだ。黒いスライムが壁に飛び散った。


即座にまた凝集した。


大きく理性的な希望ではなかった。ただあの短い荒い「もしかしたら」。


だが融合はすぐには崩れなかった。


追撃した。


かすれた振動するシュルルッとともにもう一度悪魔に体当たりし、瓦礫から押し出し、少なくとも二呼吸の間距離を保った。白く灼える「髪」が不安定にちらついた。身体が密度を失いつつあった。縁でもう柔らかいゲルに解け始めていたが、立っていた。悪魔を見つめていた。自分自身の過負荷に震えていた。それでも押していた。


悪魔が残忍な一撃で質量を前に叩きつけた時、ようやく融合が砕けた。


白い輝きが布のように裂けた。


二匹のマッチョスライムが形から崩れた。一匹が即座に倒れ、動かず横たわった。消耗したゲルの塊にすぎなくなって。もう一匹がよろめく一拍だけまだ直立し、激しく振動した。形に戻ろうとするかのように。できなかった。崩れてしぼんだまま残った。


攻撃に重みがあった。


代価があった。


---


英雄スライムと天使スライムができることをした。


英雄パーティーはさっきまでパレードの冗談だったが、今は本物の防衛のように動いた。赤いタンクスライムが開けた場所の前に押し出て道を塞いだ。子供と負傷者が遮蔽に這う場所。青い魔法使いスライムが小さな杖を掲げた。周囲で何かがちらつき、空気を密にし、視界から埃を押した。緑のヒーラーが火花を上げた。天使の雨と混じる。金色が小さな光球を放ち、埃と視界を歪め、空気に明瞭さを押し込んだ。黒いシャドウスライムが端を走った。破片を拾い、道を空け、煌めく滴で逃走路を示した。


メタルスライムが陣形で滑り寄った。路地と開いた家の入口の前に押し出て、瓦礫と破片をできる限り塞いだ。戦士には見えなかった。もっと、自分で歩くことに決めた盾のように。


---


アリッサがきつく唾を呑んだ。


喉が乾いていた。声が震えた。「スマラグド......大丈夫だよね?」


スマラグドが肩に手を置いた。


温もりが震えを貫いた。すべての恐怖を消すからではなく。アリッサを身体に、今に、もうすぐ起きるかもしれないことではなくこの一瞬に錨を下ろしたから。


「うん、アリー」とスマラグドがしっかりと。


目が恐怖で大きかった。


だがその下に別のものがあった。決意。あまりに明確で、アリッサにはほとんど光のように肌で感じた。


一呼吸の間、恐怖がアリッサの胸から退いた。


悪魔がいなくなったからではなく。


親友がまだそこに立って、これすらまだ一緒に乗り越えられるかのように見つめていたから。


---


悪魔が瓦礫から突進し戻った。


さっきより速く。


ほとんどもっと楽しそうに。


スマラグドが立てた防護丸天井をたった一撃で粉砕した。金色の光が火花に砕けた。硝子のように。温かく死にゆく破片になって地面に降った。スマラグドがよろめいて退き、肩を壁にぶつけ、かろうじて持ち堪えた。アリッサは即座にまたあの圧を感じた。空間が狭くなるかのように。


ここで初めて本当に見えた。大人たちがただショックで立っているのではないと。


捕われていた。


クレントがほんの数メートル先に立っていた。稲妻がまだ腕に。顔が力みに歪んで。それでも一歩も近づけなかった。ディアマントが身体と格闘していた。筋肉が張って。硬直を力だけで砕こうとするかのように。ルビンが震えていた。ヴァレリアの指が弦で震えていた。引くことができずに。衛兵が立っていた。負傷者の肩にまだ手を押しつけたまま。そしてその視線が最悪だった。


完全に覚醒。


完全に無力。


誰も来なかった。


誰もできなかった。


---


悪魔の剣がまた落ちた。


アリッサが両手剣でパリーに上げた。


今度の一撃はもっと重かった。


刃だけに当たったのではなかった。突き抜けた。衝撃が即座にもっと深く膝に押し込んだ。ブーツの下の石畳が軋んだ。指が震え、腕の筋肉がゆっくり譲り始めた。


落とすな。今はだめだ。


スマラグドが数歩跳び退き、右手を上げて深く息を吸った。急いで。硬く。中にあるものが出てこれるだけ十分な空気をまず自分に押し込まなければならないかのように。


「今度はわたしの番だよ、アリー!」と叫んだ。


悪魔がさらに押した。


アリッサの肩が灼けた。歯があまりにきつく噛み合って顎が痛んだ。


スマラグドの頭の中で何かが形を取り始めた。


完成された技としてではなく、整った思考としてでもなく。もっと、力がもう自分を通って流れている間に心に焼きつく言葉のように。熱く。明確に。自分には大きすぎて、それでも疑いようもなく自分のもの。


ホーリー......


足元の金色の光が凝縮した。


フラッシュ......


スマラグドが叫んだ。


言葉だけではなく。


自分自身を。


光が応えた。


「ホ - !」


喉で詰まらなかった。突き抜けた。


「ホーリー......!」


広場の上で何かが燃え上がった。高く。あまりに眩しく。埃と血とこの汚れた漆黒にはあまりに純粋。


「......フラッシュ!」


閃光の奔流が天から落ちた。


天使スライムの治癒の火花とは違った。金と白。熱く、鋭く、懇願しない種類の聖性。悪魔の身体に突き刺さり、暗闇を喰い、黒い質量の縁を引き裂いた。


悪魔が叫んだ。


大きく。甲高く。あまりに長く。


形成された剣がゆっくり退いた。光がアリッサの刃から引き離すかのように。


圧がようやく消えてアリッサが後ろによろめいた。空気が肺に走った。急ぎすぎて痛かった。咳をし、二歩たたらを踏み、剣をまた上げた。腕がもう諦めたかのように感じたのに。


大人たちがまだ捕われたように立っていた。


誰も動けなかった。


一瞬、全員が信じた。悪魔を叫ばせているのは痛みだと。


---


首を傾けた。


ぎょろりとした赤い目が穏やかに開いた。


視線がスマラグドに移った。


次にアリッサに。


「イタクナイヨ、ポイン!」と笑って言った。


そして突然の鋭さで、空気のすべてをもっと冷たくして叫んだ。


「ケツジョオオオオオオ!!!!!!!!!」


その言葉が判決のように広場を砕いた。


前に突いた。


アリッサが立ちはだかった。


悪魔が振りかぶった。


剣が消えた。


ただそれだけ。一秒前にまだ刃があって、次の一拍はただの空っぽの空気。


アリッサは何も受け止められなかった。


受け止めようとした場所の空だけ。


同じ瞬間に拳が前に飛んだ。


アリッサの左脇腹に当たった。


打撃のようにではなかった。


動く壁との衝突のように。


肺から空気が搾り出された。肋骨に、腰に、背中に痛みが爆発した。血を吐き、同じ一拍で映像が頭を走った。キュクロプス。棍棒。身体が今と前の区別をやめる瞬間。


飛んだ。


家の壁に激突。


石が砕けた。木が割れた。埃が噴いた。半壊した壁が崩れて上に落ちた。


スマラグドの叫びが喉に詰まった。


一拍の間、ただ埃があった。


ただ瓦礫。


アリッサがさっきまでそこにいて今は石と木の下に消えたという恐ろしい認識だけ。


スマラグドの中で何かが静まった。


まさにその静けさが恐怖より悪かった。

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