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第72章 - キング・ブラッディ

血のスライムの咆哮が街を引き裂いた。


パレードの可愛いぽこぽこではなかった。子供が笑うあの楽しいぶくぶくでもなかった。低すぎ、重すぎ、汚すぎる音だった。屠殺場を大通りにぶちまけて、自然に見えるよう少し土をかけたかのような。


悪臭が壁のようにアリッサを打った。


血。古く、濃く、重い。その下に甘いもの。長く吸いすぎると即座に腐敗に傾く。舌の上にこびりついた。金属的で、苦くて、あまりに本物。きつく呑み込んだが助けにならなかった。空気そのものが中に居座ると決めたかのように味が残った。


傍でスマラグドが反射的に肩を上げた。さっきまで緩く手すりにかかっていた指がしがみついた。反対側にアリスがアリッサの呼吸が聞こえるほど近く立っていた。短く、制御して、慌てずに。アリスの目は「大変」ではなかった。「発生源はどこ」だった。恐怖は手を乗っ取らない限り許されると、とうに学んだ者のように。


プリズマが始まりだった。


これは......反対側。


アリッサはその考えを即座に押しのけたかった。


今はだめ。ここじゃだめ。パレード。人間。子供。


ヴォルフクラウが武器を取った。


アリッサがまともに意識する前にクレントはもう構えていた。脚を広く。重心がわずかに前。必要なら通り自体を塞ぐ準備。双剣がただ手にあるのではなかった。ただそこにあった。身体がとうに次に何が起きるか決めていて、頭がまだ追いついているだけのように。


ルビンが指を鳴らした。一度。二度。アリッサの耳には群衆のどの拍手より大きく聞こえた。ディアマントが鼻の下で何かを呟いた。数字と呪いを混ぜ合わせるかのように。目が細い隙間に狭まった。


ヴァレリアはもう一歩先にいた。弓が半分上がっていた。完全には張っていないが、弦がもう指の下にあった。穏やかさからどれほど速く暴力を作れるかの念押しのように。


巨大な血のスライムが交差点に向かって転がった。


質量が光の中で不気味に光っていた。暗く凝固して。あそこにあるのは色でもスライムでもなく、決してまとまっているべきではなかった濃い液体であるかのように。ぽたりと鳴るたびに通りが振動した。粘い滴が剥がれ石畳にこびりついた。街を標すかのように。


アリッサの胃が縮んだ。


歓声が湧いた。


あまりに唐突で、一瞬聞き間違いかと思った。


神経質なくすくす笑いではなかった。「きっとこういうものだ」という無理な笑いでもなかった。本物の、大きな、興奮した歓声だった。家の壁に跳ね返り、加わる声が増えるほど大きくなった。


クレントが構えを保ったが、首がわずかに回った。これが何かの罠の始まりではないか確かめなければならないかのように。ルビンが手を半分上げたままちょうどそこで止まった。群衆の反応が本能と合わなかったから。ディアマントが一度瞬きした。今度はどの種類の馬鹿騒ぎに巻き込まれたか頭が一瞬整理し直す必要があるかのように。


ヴァレリアの視線はスライムだけにはなかった。


人々にも同じくかかっていた。上がる手に。恐怖ではなく喜びに歪んだ顔に。泣くのではなく跳ねる子供に。祭り全体のクライマックスであるかのように。


アリスの額に皺が寄った。「危険の反応じゃない」と囁いた。「知ってるんだ」


最前列の男。丸い顔、赤い頬、興奮に光る目。両腕を突き上げた。


「うちのキング・ブラッディだ!」


次の瞬間に叫びが群衆を走った。まず前から、次に至る所から。


「ブラッディ! ブラッディ! ブラッディ!」


合唱が通りを転がった。かすれた喉も、子供の声も、笑いも巻き込んで。鼻を押さえながらもにやにやする者もいた。悪臭すら儀式の一部であるかのように。完全さの一部として。


スマラグドが呆然と瞬きした。「あれを......祝ってるの?」


アリッサは身体がどの信号に従えばいいか分からないのを感じた。本能が「逃げろ」と言った。匂いが「逃げろ」と言った。あの暗く濃い塊の光景が「逃げろ」と言った。だが群衆は「いろ」と言っていた。言葉だけではなく。姿勢で。百回見たことがあるのに毎年また迎える、あの奇妙な深く根付いた安心感で。


間違ってたら?


今度は違ったら?


ヴァレリアが弓を少し下ろした。緩んだからではなく、この瞬間に矢がスライム自体よりもっと混乱を引き起こすだろうと理解したから。


「説明して」と鋭く言った。


その一語で目の前の声が一瞬途切れた。怒鳴ったからではなく。後で面倒を避けたければヴァレリアの声調は聞き逃せないから。


即座に答えが来た。半ば重なり合い、半ば対立して。


「あれはうちのだ!」


「何もしない!」


「大昔からだ!」


「うちのブラッディ!」


風雨に鍛えられた顔の年配の男が手を上げた。混乱に秩序をもたらそうとするかのように。他の者が生まれる前からこの通りを見てきたように見えた。


「まあまあ」と言った。「王の首を刎ねたがっているように見えるぞ」


「敵ならそうだ」とクレントが素っ気なく。


だが刃は下のまま。構えているが打たずに。


老人が鼻を鳴らし、布で鼻を拭った。悪臭をそれだけで押しのけられるかのように。「キング・ブラッディは敵じゃない。二百五十年以上ここに住んどる。わしの曽祖父も見とる。そのまた先の人間も。毎年じゃない。来ない時もある。眠っとるかのように」


端の女性が急いで頷いた。「あるいは待っているかのように」


その一文でアリッサの首筋に冷たい刺しが走った。


十歳くらいの少年が母親の袖を引いた。「ブラッディが来たら悪いことは起きないんだよね?」


母親が肩にしっかり手を置いた。「悪いことが少なくなるの」


アリスが咳払いした。声は抑えて、だが明確に。「王スライムだけでも珍しい」


何人かの頭が彼女に向いた。敵意ではなく。好奇心で。こう話す者はギルドの匂いがした。知識の。物事に名前をつけられる者の。


アリスの視線がもう一度暗い凝固した層を撫でた。粘い滴を。ブラッディが慌てずに通りを主張する仕方を。


「でもこれはただの王スライムではない。覚えている限り、魔物学者はこういうものを皇帝スライムと呼ぶ」


その言葉が一拍の間、新しい重さのように空中に留まった。


「皇帝......?」とアリッサが低く、ほとんど自動的に繰り返した。あまりに大きく聞こえて、頭がどこに置けばいいか分からなかった。


最初に「キング・ブラッディ」と叫んだ男が短く笑い上げ、手の甲で目を拭った。悲しみからではなく。圧倒されて。毎年これが祭りで一番美しいものであるかのように。


「ああ、学者先生」手を上げた。王座の前に立つかのように。「うちらにはキング・ブラッディだ。昔からそう。でもそう、上品に言いたいなら: 皇帝スライム。うちの支配者」


「皇帝」と傍の女の子が即座に直した。千回練習したかのように。


老人が鼻を鳴らした。「嬢ちゃん、わしはずっとそう呼んどるんだ」


女の子が鼻を鳴らし返した。「わたしは正しく呼ぶの」


匂いと胃がまだ格闘していなければアリッサは笑うところだった。


---


ゆっくりヴォルフクラウが武器を下ろした。本当にではなく。完全にでもなく。ミリ単位だけ。違いが出るだけちょうど。攻撃が減り観察が増えた。ヴァレリアが弦を指の下に残したが引かなかった。クレントがまだ幅広く立っていたが、もう前への即座の衝動はなかった。ルビンが手を緩めた。あらゆる不条理に対して爆発的なことをしないよう意識的に思い出さなければならないかのように。ディアマントは静かなまま。目が動き続けた。


群衆が「下がれ!」と叫ぶ者なしに場所を空けた。


ただ避けた。まさにこの動きが儀式の一部であるかのように。頭を下げる者すらいた。少し馬鹿げて。少し真剣に。何人かの子供が巨大なスライムの前に花を投げた。


花びらが石畳に落ちた。小さく色とりどり。ブラッディがゆったりとその上を転がった。花が赤い塊に消えた。引き裂かれもせず。噛みつきもなく。ただ吸収。消えただけ。


老いた村人が前に出た。手を祈りのように合わせ、声が畏敬に震えた。


「あの方は何度も災いから守ってくださった。名はブラッディ。我らがスライムの王」


「皇帝」と女の子がまた即座に直した。


老人が鼻を鳴らした。「王でも皇帝でもどっちでもいい。来てくれさえすれば」


ヴァレリアは弦を指の間に保ったまま。


これが罠なら、今まで見た中で最も狂った罠。


花。血。歓声。


---


ブラッディが転がり続けた。


そして突然アリッサには、アリスが言いたかったことが分かった。


餌を探す動物のようには動いていなかった。狩る魔物のようにでもない。道を主張する者のように動いていた。部屋に入り、場所を空けることを期待する者のように。


一つ一つのぽたりが重く聞こえた。辛抱強く。石畳がすぐに譲らないとほとんど侮辱されたかのように。質量は混沌とはしていなかった。自分を担っていた。このスライムが、つまずかずに大きくあることを学んだかのように。


赤い層の奥深く、凝固と暗さの向こうに、もっと硬い何かが煌めいた。明るくはなく。影の中の影のように。核? 石? それともただ迷い込んで出口を見つけられなくなった光?


アリスにも見えた。目が細まった。


「本当に皇帝スライムなら」と呟いた。「元は王から始まった。そして何かがあの子を変えた」


「魔力?」とスマラグドが低く訊いた。未知のものをせめて一語に押し込むかのように。


アリスがかろうじて見えるほど肩をすくめた。「傷。ダンジョン。魔力暴走」指が外套の布に張った。「あるいは......二度と取れないもの」


ルビンが横に唾を吐いた。匂いをそれで追い出せるかのように。「そしてあれが味方?」


ヴァレリアが目を逸らさずに答えた。「あれは自分の側にいる。そしてそれで十分な時もある」


その一文がアリッサの中に座った。慰めとはまるきり違うのにあまりに本当に聞こえたから。


ペットでも友達でもなかった。もっと独自のもの。場所を空けるか滅ぼすか、世界が自分の前にどう立っているかで決める何か。


傍でスマラグドの肩がほんの一瞬触れた。大きな身振りではなく。掴むのでもなく。ただあの小さく声のない「ここにいるよ」。それでも届く。


アリッサがもっとゆっくり息を吐いた。


ブラッディが揺れ続けた。巨大に、重々しく、それでも穏やかに。群衆が視線で追った。年に一度この通りを行く星であるかのように。拍手する者もいた。また名前を叫ぶ者もいた。さっき薄くなった音楽がゆっくり持ち直した。慎重に。侮辱するのを恐れるかのように。


消えた。


曲がり角の向こう。光が悪くなる家々の間に。歓声がもう一度大きくなった。去ることすら儀式の一部であるかのように。


悪臭が残った。


石の中の残響のように。


徐々にようやく、アリッサは息を止めずにまた呼吸していると気づいた。


ヴァレリアが弦を離した。完全にではない。手が近くに残った。構えが自然な状態であるかのように。だがほんの少し緩んだ。


ルビンが鼻を拭って顔をしかめた。「何日も匂いそう」


「お前はそもそも何でも何日も匂う」とクレント。


「死んでないからよ」とルビンが返した。


ディアマントは何も言わなかった。通りを観察していた。次の石が落ちるのを待つかのように。


---


沈黙が来た。


「すべて終わった」の沈黙ではなく。


もっと「次が来る」の沈黙。


待合室の沈黙。街が一瞬息を止めて、次に何が来るか聞こうとしているかのように。人々がまだ立っていた。杯と子供とクッキーを持って。だが顔の中の何かがもっと慎重になっていた。キング・ブラッディが思い出させたかのように。古い伝統にすら歯がありうると。


もう一匹のスライムが転がってきた。小さくて漆黒。表面が最も深い夜のように煌めいていた。光を映すのではなく呑むかのように。小さな身体にありすぎるエネルギーで揺れ、一度くるりと回って、ほとんど跳ねるように聞こえる低い「ぽこ」を鳴らした。


観客のいくつかの声が即座にうっとりした。


「きゃあ......かわいい!」


「見て、ボタンみたい!」


「ちっちゃい!」


さっきまで悪臭で泣いていた子供すら目を拭いて笑った。恐怖を可愛さと交換したかのように。


アリッサが首を傾けた。一部が一緒に笑いたかった。あの「普通のお祭り」の感覚にしがみつきたかった。


「本当にかわいい......」と呟いた。


そしてその瞬間、運命に直接笑いかけたかのような感覚があった。


アリスが少し身を乗り出した。鼻が一瞬しかめて即座にまた戻った。あるべきものを見つけなかったかのように。


「匂いがしない」と囁いた。「スライムの匂いも。湿気も。何も」


アリッサは即座に反論したかった。すべてのスライムが同じ匂いとは限らないと。ただ清潔なのかもしれないと。


「ただ清潔なだけかも」とそれでも言った。


そして自分で聞こえた。言葉にどれほど重みがないか。


ヴァレリアはまだ弓を上げ直していなかった。だが肩がまたさっきの位置にあった。爆発の寸前。大半には見えない。知っている全員には明白。


ディアマントが小さなスライムを見つめた。個人的に侮辱する謎を見ているかのように。「黒すぎる」と呟いた。「静かすぎる。かわいくても」


スライムがもう一つ小さな「ぽこ」を鳴らし、もう一度回った。手を振るかのように。子供が手を伸ばしたが、母親が引き戻した。本当の認識からではなく、ブラッディの後の残りの緊張から。子供がぶつぶつ言った。


「遊びたいだけじゃん」と誰かが笑って言った。


アリッサは声の間の空間がまた薄くなるのを感じた。群衆が再編成され、ゆっくり決める。よし。また無害に戻った。


黒いスライムが止まった。ほんの一瞬だけ。聞いていたかのように。


口を開いた。


刃のように鋭い歯の列が光の中で閃いた。多すぎた。数本の尖った可愛い危ないものではない。列。小さな身体に詰め込まれた捕食者のように。


花の茎が石にかちゃんと落ちた。


人々が一瞬で黙った。

※更新についてのお知らせ


いつもお読みいただきありがとうございます。


これまでまとめて投稿してまいりましたが、第80話をもちまして通常の更新ペースへ移行いたします。


更新は毎週 水曜・土曜 の週2回を予定しております。


これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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