第36章 - 登録
太陽がゆっくりと地平線の上に昇っていた。
金色の光が畑の上の最後の霧を切り裂き、ヴォルフクラウの屋敷に柔らかな輝きを置いた。草の穂にまだ露がかかっている。一羽の鳥の声が早すぎ、覚醒しすぎて聞こえた。冷たい朝の空気に走る、命の細い裂け目のように。
中庭で篭った音が混じり合っていた。金属が金属に軽く当たる。布がざわめく。ベランダの板の上で足音が軋む。どれも大きくはなかったが、すべてが出発の音だった。もう日常に戻りたがらない朝の。
クレントが中庭の真ん中に立ち、鎧の帯を締めていた。一本ずつ指で確かめ、胸当てを叩き、音を聴いた。鋼にもまず誠実さを証明させなければならないかのように。動きは落ち着いていた。慣れていた。厳かなものは何もない。ただ馴染みがあった。世界のせめて何箇所かを引き締められるという感覚を男に与えるもの。
目の前に双剣が置いてあった。
拾い上げると、朝の光が刃を走った。微かな爆ぜが鋼を走った。かすかな息にすぎないが、アリッサには即座に見えた。オゾンが新鮮な空気に混じった。
階段に座っていた。膝を腕で抱え、大きな目で父親を見ていた。
パパはいつもあんなに落ち着いて見える。
冒険って呼ばれるものなのに、どうやるんだろう。
隣にスマラグドが腕を組んで立っていた。十歳。今日は子供に見られまいと固く決意して。視線が鞄、武器、留め金、外套を走っていた。本当の出発に見えるすべてを。
これは訓練じゃない。
本当に外に出るんだ。
ヴァレリアがクレントの傍に来た。弓を緩く手にしている。指の間にすでに微かな青い煌めき - 能動的な術ではなく、ただの準備。静かな「用意はできてる」。
「戦争に行くみたいな顔してるわね」と素っ気なく言った。
クレントが顔を上げずに笑った。「あの子の初めての本当の冒険だぞ」顎でアリッサを示した。「当然備えたい」
ヴァレリアが片眉を上げた。「冒険ね。でも学院に行くだけよ。武勇伝は禁止」
「武勇伝は自分で決めるものだ」とクレントが唸った。
笑みが残った。
そしてアリッサに向き直った。「おいで、お姫様」
アリッサが階段を速く滑り降りすぎた。靴が石に鳴り、ほとんどつまずいてぎりぎりで立て直した。あの「おいで」だけで心臓が速くなった。
クレントが鞄から短い片手剣を引き出した。
玩具ではない。
飾り物でもない。
本物の刃。ただ小さく、軽く、子供の手が剣に支配されずに持てるように作られた。
アリッサが見つめた。
これ......わたしの?
ヴァレリアが近づき、帯を巻いた。締め具合を確かめ、高さを確認し、剣を少し後ろにずらして、アリッサの腰にきちんと収まるようにした。
「戦わせたくてこれを渡すんじゃないの」と穏やかに言った。「無力でいなくていいように渡すの」
アリッサが唾を呑み、柄に指を閉じた。革がざらついた。重みが脇に引いた。大きくはない。だが感じ取れる程度に。
クレントがかがみ、無意識に上がっていた肩を押し下げた。「重みを導く。呼吸する」指先で額を突いた。「それと振り回さない」
「振り回さないもん」とアリッサが即座に呟いた。
顔が真剣になった。真剣すぎるほど。あの子供らしい「わたし今プロ」。大人にはいつも見透かされて、それでも可愛い。
スマラグドが小さく鼻を鳴らした。超然としていたかった。だが視線が剣から離れなかった。
アリーがもらうんだ。
じゃあ本当に本物なんだ。
「あなたの番よ」とルビンが言った。
スマラグドが瞬きした。
ルビンが片手斧を差し出していた。均整の取れた。短い柄。飾りなし。大きすぎもしない。「いつか」の武器でもない。
「あなたに」とルビンが言った。「遊びじゃなく。生き延びるため」
スマラグドが受け取った。木が日差しで温かく、金属は冷たかった。
斧。
本当に斧を持ってる。
ディアマントが暗い外套を羽織り、手袋を直した。「練習しろよ。たくさん」
「はいはい」とスマラグドが呟いた。
だが指が柄をさらにきつく握った。
ルビンが小屋へ向かった。薄暗がりの中で一瞬立ち止まった。この朝が本当に正しいか、もう一度自分に確かめるかのように。そして黒い封印された箱を持って戻ってきた。
重い。
丁寧に作られた。
蓋に暗い傷跡のようにルーンが走り、光の中で静かに待っていた。
中庭の真ん中に箱を置いた。
歪んだ微笑みが顔をよぎった。
「本当にあれを持っていくのか?」とディアマントが訊いた。
「今日はいい日よ」とルビンが言った。
膝をつくと、蓋の上で赤いルーンが一瞬明滅した。彼女を認識したかのように。ルビンが薬瓶を取り出した。中の液体は血のように赤く、濃い。栓を抜くと金属的な匂いが広がった。生の血ではない。錬金術の匂い。うっかり零してはいけないものの。
一滴が封蝋に落ちた。
音を立てた。
灼けた石に落ちる水のように。
ルーンが目覚めた。最初は弱く、次にもっと明るく。線が閉じ、円が応え合い、鈍いかちりという音とともに蓋がわずかに開いた。
ルビンが笑った。「やっと」
蓋を開けた。
中に両手斧が収まっていた。
ただの武器ではなかった。長く閉じ込められていたものが、ようやく空気を得たような。柄は暗く補強され、頭はミスリルと魔鋼で鍛えられていた。ルーンが金属の上を走っていた。静かに、張り詰めて。
朝の空気が刃に触れた途端、斧頭が燃え上がった。
緋色に。
深く。怒りを帯びて。飢えて。
踊るから空気を愛する普通の火ではなかった。この炎は一瞬だけ高く跳ねた。熱く、攻撃的に。そしてまた退いた。残ったのはルーンの中の緋色の残り火。金属が一度だけ牙を見せたかのように。
アリッサが息を呑んだ。
スマラグドが自分の小さな斧をきつく握った。クレントが一拍視線を留め、自分の刃の爆ぜすら静まった。
ルビンが両手斧を持ち上げた。朝の光が稜に絡み、もう一度緋色が短くちらついた。そしてルーンだけが灯っていた。
少し身をかがめた。古い友に話しかけるかのように。
「久しぶりね、タリア」
一瞬、中庭が黙った。
ヴァレリアが鼻を鳴らした。「本気で冒険にする気ね」
ルビンが肩をすくめた。「何があるか分からないし」
---
最後の荷が詰められると、一行が屋敷の前に集まった。太陽が梢の上にはっきりと昇っていた。霧が畑からゆっくり退いていく。
クレントが深く息を吸った。「よし。出発だ」声はしっかりしていた。「ちょっとした旅になる - そしてお前たち二人にとっては初めての本当の冒険だ」
「学院に行くだけで竜狩りじゃないわよ」とヴァレリアが挟んだが、口角がぴくりと動いた。
「それでも」とクレントが言った。「どんな冒険にも始まりがある」
アリッサが興奮して飛び跳ねた。スマラグドは真面目でいようと努めていたが、笑みが裏切っていた。
そして本当に歩き出した。
柵までではなく。
訓練場までではなく。
門をくぐって。
外へ。
アリッサが一拍立ち止まった。靴の下の石の音が違っていた。風がもっと冷たかった。畑と湿った土と広がりの匂いがした。
これが外なんだ。
八年......本当の外に出たことがなかった。
スマラグドが隣を歩いていた。背中が少し真っ直ぐすぎた。
ためらったら気づかれる。
だからためらわなかった。
道がエファルニアへ下っていった。ヴァイスグルート王国の都市。最初に屋根が見え、次に壁、そして人。声、蹄、槌音。そして焼きたてのパンの匂いが、冒険はどうやら空腹も呼ぶのだとアリッサの腹に即座に思い出させた。
エファルニアは騒がしかった。
生き生きとしていた。
そしてヴォルフクラウが通りに入った。
街の音が変わった。
恐慌でもなく。逃避でもなく。
敬意。
商人が脇に退いた。二人の冒険者が文の途中で黙った。女が子供を少し引き寄せた。恐怖からではなく、本能で。
「ヴォルフクラウ - 」
「イリジウム - 」
ヴァレリアがちらりと目を上げた。ルビンが深く息を吸った。二人ともにとって奇妙に心地よかった。こうして見られることが。家にいるだけの者としてではなく。クレントは平然としていたが、アリッサには口角のあのわずかな引きが見えた。
視線が肌に感じられた。
みんなママを見てる。
パパも。
そしてわたしたちも......
スマラグドが軽く突いた。「じろじろ見ない」と囁いた。
自分もじろじろ見ながら。
クレントが冒険者ギルドの前で立ち止まった。外からすでに革とインクと、壁に染み込んだすべての物語の匂いがした。扉の上に使い込まれた看板がかかっている。
「来い」
中は温かかった。声がより篭り、ペンが紙の上を走っている。カウンターの向こうに書記官が座っていた。クレントに気づくと、ペンがインク壺に当たる音を立てるほど素早く姿勢を正した。
「ヴォ、ヴォルフクラウ......ようこそ」
クレントがただ頷いた。「新規登録を二件」
子供たちを示した。
ヴァレリアが腕を組んだ。「こういうつもりだったのね」
ディアマントが宥めるように手を上げた。「思いつき」
ルビンが鼻を鳴らした。「後で」
書記官が書類を引き出した。「氏名。生年月日。住所」
「エファルニア」とクレントが言った。
男が一瞬少女たちを見て、またクレントを見た。「魔法の種類は?」と慎重に訊いた。
ヴァレリアが滑らかに微笑んだ。「学院が測定します。確定分だけ記入してください」
それ以上は訊かなかった。
ヴォルフクラウ相手では。
二枚の冒険者カードが卓に置かれた。
紙ではない。ただの板でもない。精緻な金属、丁寧な縁取り、端にルーンの線、中央に暗い核。静かで重い。その中で何かが待っているかのように。
「魔法起源です」と書記官が説明した。今度は明らかな敬意を込めて。「氏名、年齢、チーム、ランク、魔法種、ユニークスキル、任務履歴、ポイント - すべて記録されます」
下端を指した。「生年月日は固定。年齢は自動更新です」
アリッサが自分のカードに触れた。
文字が浮かび上がった。
端にタブが光った。スキル、ユニークスキル、称号、冒険者ランク、現在のギルドポイント、次のランクまでのポイント/依頼数、最大の功績。そして魔法種の欄。
アリッサが好奇心で「次のランクまでのポイント/依頼数」をタップした。小さなリストが開いた - 数字、条件、まだ埋められていない空行。一番下に「最大の功績」。
その先は - 空。
アリッサが一瞬見つめた。
まだ何もない。
少し刺さった。
そして顎を上げ、表示を閉じた。
なら自分で何かにする。
隣の室内が目立って静かになっていた。数人の冒険者が掲示板を見るふりをしていた。目は子供たちにあったが。
アリッサが「魔法種」をタップした。
空。
また刺さった。小さく。速く。光の上をさっと過ぎる影のように。
即座に先へタップした。
冒険者ランク: ランク0 - 登録済み。
一番下。
そして突然、それは判決のようには感じなかった。
始まりのように感じた。
なら上がればいい。
スマラグドも自分のカードをタップしていた。彼女には三つの項目が表示された。治癒、光、幻影。ユニークスキルのタブには小さな鍵のマークだけ。「未認証」。詳細なし。
スマラグドが静かに息を吐いた。
よかった。
書記官がスタンプを押した。
鈍く。
確定的に。
「ギルドへようこそ」
外のエファルニアはまだ騒がしかったが、アリッサはカードを胸に押しつけた。本当に何かを勝ち取ったかのように。スマラグドは丁寧にしまった。クレントが胸当てを叩いた。
「先へ」
ヴァレリアが溜め息をついた。「やっぱり」
「何でも知ってるだろ」とクレントが笑った。「俺の女王様だから」
ヴァレリアが肘を脇腹に入れた。「歩きなさい」
街を後にした。音が静まり、光が柔らかくなり、道が細くなった。空気がまた煙とパンではなく土の匂いがした。
そして小道が森に入った。
木がより密に立っていた。影が地面に冷たく広がり、アリッサは歩みが自然と静かになるのを感じた。
出発は済んだ。
そして最初の本当の冒険が始まっていた。




