第30章 - 封印
結晶の中の金色の光がゆっくり消えていった。
まず弱くなり、最後の煌めきだけが残り、やがてメリィアの手にただの硝子が横たわり、空気の微かな唸りが止んだ。一拍の間、中庭が広すぎ、開きすぎて見えた。輝きは消えたが、言葉は残った。
聖者。
結晶に押し戻すことはできなかった。二人の間に漂っていた。見えないのにそこにある。アリッサには中庭が突然細い糸で満ちたように感じられた。一つの不用意な呼吸がすべてを震わせかねない。
大人たちの顔は、本当になるべきではなかったものを認識した顔だった。明確な知識ではない。名前を必要としない、あの冷たい再認識。恐怖を呼ぶのに。
一方、スマラグドは輝いていた。
自分の手を見下ろしていた。たった今そこに宝を見つけたかのように。「本当にユニークスキルがある!」と叫び、微笑みは頭上の空と同じくらい明るかった。目が輝いていた。指を広げた。掌の間にもう一度あの言葉を見つけられるかのように。
スマラグドにとってユニークスキルは呪いでも噂でも物語の古い重荷でもなかった。何か素晴らしいもの。ようやく自分のものになったもの。
アリッサがクレントの脚の後ろから覗いた。
一緒に輝きたかった。飛び出してスマラグドを抱きしめ、どれほど素晴らしいか叫びたかった。スマラグドは姉だった。英雄だった。世界がおかしく感じられる時の一番安全な場所だった。
アリッサは誇りに思っていた。本当に。
なのになぜ、わたしには絶対もらえないものをもらったように感じるんだろう。
頬の内側を噛んだ。胸のちくりが小さくなるまで。消えはしない。小さくなるだけ。そしてヴァレリアに教わった通りにゆっくり息を吸った。感情が大きくなりすぎた時の。
スマラグドにはあの輝きがふさわしい。スマラグドにはすべての良いことがふさわしい。
だからこそ大人たちの沈黙がこれほど痛かった。
ディアマントの顎が張っていた。手が握られ、開かれ、また握られた。ルビンが気づかずに下唇を噛んでいた。ヴァレリアが姿勢を正し、普段は気楽な自信をまとうクレントですら、あまりに静かに、あまりに警戒して立っていた。
誰も、何を正確に恐れているのか分かっていなかった。
牙をむいて森から飛び出すものではない。刃でもない。
珍しい言葉から人間が何を作り出すか、を。
ルビンの目がスマラグドにあり、アリッサにはその中で何かが移ったのが見えた。愛が減ったのではない。決して。だが重みが増した。心配が。子供が背負うべきでない何かが。
数歩先で柵の板がかたりと鳴った。
普段ならアリッサはそちらを見ただろう。
今日は誰も見なかった。
メリィアが前に出た。
結晶を慎重に引き取ったが、視線は厳しいまま。金色で、揺るがない。手の中では硝子ですら小さく見えた。ただの道具。たった今真実を語ったものではないかのように。
結晶を指の間で一度回した。瑕疵を、罅を、素材の嘘を探すように。だが金は消えていた。言葉は残っていた。
そして顔を上げた。
「これは秘密にする」と言った。
声は穏やかだった。だからこそ叫びより鋭く響いた。
「誰にも - 誰にもだ - スマラグドが聖者というユニークスキルを持つことを知られてはならない」
言葉が中庭を断ち切った。
スマラグドですら身を竦めた。微笑みがもう少し顔に残り、ゆっくりと落ちた。
「で、でも......なんで?」と息を漏らした。
メリィアの目が彼女を捉えた。
空気が濃くなった。
目に見えず。力ずくでもなく。だがはっきりと。誰かが胸に手を置いてそっと下へ押しているような感覚をアリッサは覚えた。
ディアマントが一歩踏み出した。
彼の中で何が跳ね上がったか、すぐに見えた。反論。守り。怒り。
だがメリィアがわずかに首を向けただけだった。
一つの視線で十分だった。
ディアマントが凍った。手はすでに拳になっていたが、また下がった。呼吸が荒かった。何も言わなかったが、怒りはまだそこにあった。暗く、熱く。
ルビンがスマラグドに半歩近づいた。前にではない。スマラグドが近さを感じられるだけの距離に。
ヴァレリアは落ち着いていた。
冷たくではなく。空っぽでもなく。
子供の前ではパニックはいつも大きすぎると知っている者のように穏やかに。
「本当に......それほど深刻なの?」と低く訊いた。
メリィアが一瞬目を閉じた。
溜め息をつき、突然老いて、重く見えた。周囲の空気が一段深く沈むかのように。
そしてヴァレリアをまた見た。
「深刻ではない」と言った。その「ではない」が誰も安心させなかった。
黒い結晶を少し持ち上げた。「だがこれは試作品。学院には百パーセント機能する大きな黒い結晶がある。結果が正しかったか確認するために、検査を繰り返す必要がある」
一文をしばらく置いた。
「だからこそ、当面は黙っていてほしい」
試作品。
アリッサには完全には分からなかった。だがその下の声音は理解した。間違いかもしれない。それでもすべてを変え得る。
ルビンが今度は本当にスマラグドの肩に手を置いた。しっかりと。所有欲ではなく。支えとして。
ディアマントがスマラグドが当然のように手の届く範囲に収まるよう位置を取った。
スマラグドは、あの言葉の余韻をまだ胸に抱えたまま、ただ立っていた。
聖者。
美しいもののように聞こえた。
そして突然、大きすぎるもののように。
メリィアを見つめた。すべてを小さくしてくれる一文を期待するかのように。簡単な何かを。「心配しないで。大丈夫」のような。
メリィアは微笑まなかった。
アリッサは、スマラグドの肩が少し沈むのを見た。恥からではない。困惑から。おそらく最初のかすかな恐怖から。
アリッサには交わされた言葉の半分しか分からなかった。言葉が大きすぎた。だが一つだけははっきり分かった。
恐怖。
スマラグドの微笑みを失う恐怖。姉が突然一つの言葉になってしまう恐怖。
クレントの傍から離れた。
脚は震えていたが、歩き出した。一歩一歩。クレントの手が一瞬上がった。引き留めようとするかのように。そして行かせた。
アリッサがスマラグドの後ろに立ち、小さな手を一度ぎゅっと握り、両腕を背中に回した。
「ア、アリッサ?」スマラグドが驚いて瞬きした。
アリッサが額をスマラグドの肩甲骨の間に一瞬押しつけた。
温かい。本物。ここにいる。
「取らせない」と囁いた。「絶対に」
スマラグドがわずかに身を竦め、それからアリッサの腕に手を重ねた。微笑みはさっきより小さかったが、本物だった。
「怖くないよ、アリー......あんたがいれば」
アリッサが唾を呑んだ。
この子を抱いていれば、悪いことは起きない。
一瞬、中庭がまた中庭になった。木。光。家族。伝説のための場所ではない。
メリィアですら一瞬黙った。その沈黙にかすかな微笑みがあった。温かくも柔らかくもない。静かな認識。
よし。支え。家族。
そして近づいた。
権威が彼女とともに当然のように戻った。滑らかな動作で黒い結晶を外套のポケットに消した。それから澄んだ星結晶を持ち上げた。光の中でまた凍った水のように見えた。
「さて」と穏やかに言った。「アリッサ、あなたの魔法を見てみましょう」
アリッサが固まった。
震えが即座に戻った。恐怖が氷のように胸に忍び込んだ。前回を覚えていた。あの空を。すべてが大丈夫なふりをしていたのに、部屋がその後違う呼吸をしていたあの感覚を。
スマラグドの声が耳元で低かった。「いるよ」
アリッサがためらいがちに頷いた。
メリィアが差し出す結晶に指を閉じた。陽光が滑らかな表面に屈折した。石の冷たさが肌に触れ、腹が縮んだ。冷たさが頭の中でもういつの間にか裁きを意味するようになっていたから。
クレントが近づき、肩にそっと手を置いた。
「怖がるな、お姫さま」と呟いた。声は柔らかかった。その下に薄く金属的なもの。心配。「何が起きても - 俺たちがいる」
ルビンが腕を組んで立っていた。静かで堅く、壁のように。ディアマントは結晶ではなくアリッサの顔を見ていた。ヴァレリアがゆっくり均等に呼吸していた。アリッサがいつの間にか身につけてしまったあの穏やかな呼吸。気づかぬうちに。
全員が見ていた。
それでもアリッサは、空っぽの広場の真ん中に一人で立っているように感じた。
世界が静まった。柵の板すらもう聞こえなかった。手の中の結晶と、またあの「何もない」が来るかもしれないという知だけがあった。
お願い......色がつきますように。
アリッサがゆっくり結晶を額に持ち上げた。
世界が息を止めた。




