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第29章 - 黒い結晶

午後が温かく穏やかにヴォルフクラウの屋敷の上に横たわっていた。


金色の光が窓に屈折し、中庭に柔らかな艶を置いた。風すらいつもより静かだった。注意を向けなければ葉のざわめきも聞こえないほどに。虫が何匹か草の上で輪を描き、柵のどこかで緩い板が、ごく普通の日に属するリズムでかたかた鳴っていた。


アリッサにはこの静けさが偽りに感じられた。


スマラグドのすぐ後ろに立っていた。姉の影に逃げ込めるかのように。指がスマラグドの手をしっかり握っている。ほとんど痛いほどに。アリッサは気づいていた。指の関節が白くなっているのを感じた。だが離さなかった。


離したら、あれが私を感じる。


視線が何度も中庭を、テラスを、大きな木の門を走った。もうそこに何かが見えているからではない。身体が、何かがとうに向かっていると振る舞っているから。


「ねえ、アリー」とスマラグドが囁き、小さな微笑みを作った。「わたしがいるよ。メリィアおばさんだよ」


アリッサが頷いた。かろうじて。本当の「うん」よりも痙攣に近い。指がスマラグドの袖にさらにきつく食い込んだ。次の瞬間に引き離されるかもしれないかのように。胸が狭かった。痛くはない。ただ空気が重くなったような。


スマラグドが手をぎゅっと握り返した。


温かい。本物。馴染み。


テラスにヴァレリアとルビンが並んで黙って座っていた。ルビンが杯を両手で包んでいた。渇きよりも習慣で。茶はとうにぬるいはずだが、それでも手放さなかった。温もりをそう簡単に離してはいけないかのように。ディアマントが後ろに立っていた。腕を組み、視線はいつもの厳しさ。注意はすべて子供たちにあったが。くつろぎたくてもくつろげない者のように見えた。


ヴァレリアが手を組んでいた。視線は少女たちに、柔らかく、アリッサにはまだ完全に名づけられない何かに満ちて。「姉妹みたい」と低く呟いた。


ルビンは答えなかった。短く頷いただけ。


ヴァレリアはアリッサがスマラグドにしがみつくのを見て、目に何かが一瞬走った。心配。そしてまた平らに戻った。


門が軋んだ。


大きくはなく。劇的でもなく。ただあの遅くて古い、木が動く音。


それでも中庭が変わった。


誰かがすべての音を小さくしたかのように。


スマラグドが顎を上げた。まさにこれを待っていたかのように。


アリッサは同じ瞬間に、胸に何かが降りてくるのを感じた。


メリィアが入ってきた。


足音は静かだったが、存在するだけで空気が重くなった。威嚇ではない。怒りでもない。ただすべてに降りる重み。彼女に属するものとして当然のように。暗い法衣。長い紫の髪。風にほとんど動かない。金色の瞳。金属の上の光のように明るい。


アリッサの胃が縮んだ。


メリィアが自分を見ているからではない。視線は穏やかで、ほとんど親しげですらあった。アリッサの身体が、他の誰も気づいていないらしい何かに反応しているから。あの押し。あの引き。メリィアの周囲の世界がより濃い、あの感覚。


スマラグドがアリッサの手をもう一度強く握った。


メリィアが数歩前で立ち止まった。大丈夫だとは言わなかった。より小さく、より無害に見せようともしなかった。ただそこに立っていた。静かに。覚醒して。子供たちを検分しているのではなく、二人の間の空気にあるものを。


「今日は確認したいことがある」とやがて言った。


声は穏やかで均等だった。この重さが当たり前のことであるかのように。手の中に結晶が煌めいていた。凍った水のように澄んで。光を温めずに捉える。アリッサには即座に感じられた。こういうもので冗談を言ってはいけないと。


「簡単な確認テストよ」


スマラグドが頷いた。この結晶を知っていた。それでも、メリィアから受け取ると呼吸が速くなった。アリッサには握っている手で分かった。スマラグドの指は温かかった。そして少し湿っていた。


「前にもやったもんね」とアリッサが囁いた。


「うん」とスマラグドが囁き返した。「すぐ終わるから。すぐ返す」


スマラグドが澄んだ結晶を額に当てた。


硝子が光り始めた。


まず鮮やかな緑。春の草のように。次に柔らかな金。陽光のように温かく。そして深い紫。静かで欺くように美しい。


治癒。光。幻影。


ここにいる全員がとうに知っていた。


それでもアリッサは、光が灯るたびに胸の中で何かが引かれるのを感じた。逃げ出したいほどではない。だが唾を呑まずにはいられないほどはっきりと。スマラグドが魔法を使う時のいつもの感覚と同じだった。空気が一瞬警告するような圧。


なぜ自分がそれを感じるのか、アリッサには説明できなかった。


ただ感じた。


メリィアは観察するだけだった。微笑みもない。誇りもない。アリッサを不安にさせるあの覚醒した静けさだけ。メリィアの穏やかさが安心なのか制御なのか分からなかったから。


「確認」とメリィアがやがて言った。「三種。治癒、光、幻影」


「予想通りね」とルビンが言った。


声は冷静だったが冷たくはなかった。安堵に近かった。ディアマントが娘の肩に手を置いた。静かな誇り。それだけ。


スマラグドが息を吐いた。長すぎる間息を止めていたかのように。肩が下がった。アリッサは今になってようやく、スマラグドがすべてにもかかわらずこの検査をどれほど真剣に受け止めていたか気づいた。


ヴァレリアが弱く微笑んだ。「綺麗な光景ね」


結晶が消えた。スマラグドが一度瞬きして返した。指がかすかに震えていた。


その後ろでアリッサの胸がきつくなった。光は綺麗だった。それでもあの重い感覚がまたあった。魔法だけではない。その向こうの何か。アリッサには掴めない何か。


メリィアが澄んだ結晶を脇に置いた。


そしてもう一つを掲げた。


黒かった。


真っ黒。あらゆる光を呑み込んだかのように。最初の結晶が明るく澄んでいたのに対して、これは硝子に閉じ込められた夜の一片のように見えた。周囲の午後の光すら鈍くなったように見えた。


大人たちの間を一つの呼吸が走った。


大きくはなく。


ただ聞こえるほどに。


アリッサは見た。ルビンが無意識に背筋を伸ばすのを。ディアマントの肩が引き締まるのを。ヴァレリアが微笑みをやめたのを。


「ここ数年、学院が新しい試作品を開発したの」とメリィアが低く言った。「魔法の種類以上のものを検知する結晶。ユニークスキルを示唆するパターンを見せるもの」


アリッサが一瞬息を止めた。


ユニークスキル。


簡単に持てるもののようには聞こえなかった。他の名前より重い名前のように。


メリィアが黒い結晶を手の中にしばらく留めた。そして自分の額に当てた。


静寂。


最初は何も起きなかった。


そして結晶がごくわずかに振動した。目に見えるほどではなく、感じ取れるほどに。空気を走る微かな唸りのように。薄い紫の微光が黒の中を忍んだ。硝子の上の色ではない。奥深くで何かが目覚めるように。


核に一つの語が浮かび上がった。


明確に。


はっきりと。


躊躇いなく。


秘術魔法


そこにあった。結晶がただそれを口にする時を待っていたかのように。


アリッサは胸の重みが変わるのを感じた。重くではなく。ただ明確に。あの言葉が突然、圧に輪郭を与えたかのように。


メリィアが結晶を下ろした。何でもないことのように。「私自身の場合」と穏やかに言った。「秘術魔法を示した」


アリッサが唾を呑んだ。


その言葉からメリィアの顔へ目を移し、何かの反応を探った。だがメリィアは変わらなかった。啓示ではなく、ただの確認であるかのように。


それでもアリッサには感じられた。メリィアの周りのあの重みが頭の中で突然方向を持った。理由を。その言葉を本当には理解していなくても。


スマラグドが暗い結晶を受け取った。


もっと重かった。もっと冷たかった。子供の手に属さないもののように。アリッサはスマラグドの指が一瞬きつく閉じるのを感じ、手を握り返した。


いるよ。


スマラグドが黒い結晶を額に当てた。


中庭が静まった。


遠くの木の板がかたりと鳴るのが聞こえるほどに。アリッサは自分の心臓が大きすぎることに気づいた。


そして音が来た。


歌う硝子のように澄んだ音。


結晶が振動した。


さっきのメリィアの時よりも強く。掴めるほどに。誰かが中庭の真ん中に弦を張って弾いたかのように。アリッサは耳だけでなく胸郭にその音を感じた。


金色の光が結晶を満たした。


最初は弱く。次に強く。やがて中庭を満たすほどに。スマラグドの光魔法の温かい金ではなかった。もっと深い。もっと濃い。誰かが太陽の光を瓶に注いで割ったかのような。


アリッサが息を止めた。


胸の引きがきつくなった。


痛みではない。


だが思考を一つもまともに終えられないほどはっきり。


スマラグドが瞬きした。唇が開いたが声は出なかった。自分自身よりも大きな何かが自分の名前を知っていると、たった今気づいたかのように見えた。


中心に一つの語が灯った。


聖者


すべてが沈黙した。


ルビンの手が口元に飛んだ。ヴァレリアの唇が震えた。ディアマントが凍りつき、目に涙。メリィアですら黙った。


既知の危険への恐怖ではなかった。


別のものだった。


衝撃。


古い物語の中に突然、伝説の中にしか現れないはずのものが姿を見せたかのような。


スマラグドの顔が灼けていた。指が結晶をさらにきつく握った。その語からルビンへ、ヴァレリアへ、ディアマントへ目を移し - 沈黙しか見つけなかった。


「じゃあ......いいこと、なの?」と囁いた。


誰も答えなかった。


沈黙が十分な答えだった。


アリッサが中庭の端の木の柱にしがみついた。爪が木に細い跡を残した。心臓が駆けていた。胸にあの重みがまたあった。あの圧倒的で不気味な引き。


メリィアの時に感じた。


今またあった。


スマラグドに。


かつてないほど強く。


これのせい? あの......ユニークスキルの?


アリッサにはその言葉がほとんど分からなかった。だが身体が反応していた。頭にまだ場所のない答えを認識したかのように。


スマラグドがゆっくり結晶を下ろした。


光が消えた。


沈黙は消えなかった。


ルビンが口に手を当てたまま立っていた。ディアマントがゆっくり一度瞬きした。呼吸の仕方をまず思い出さなければならないかのように。ヴァレリアがスマラグドを見つめていた。その目にアリッサには分類できないものがあった。恐れ。愛。そして、物語が突然ただの物語ではなくなった時に大人が時に抱える、あの古い知。


メリィアは何も言わなかった。


今は。


ここでは。


そしてまさにあの沈黙が、何かが動き出す直前の瞬間のように感じられた。


アリッサはこの瞬間に感じた。何かが始まったと。


もう取り消せない何かが。

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