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第25章 - 穏やかな日

アリッサは七歳、スマラグドは九歳になっていた。


太陽がゆっくりと丘の向こうに沈み、ヴォルフクラウの屋敷に温かな夕暮れの光を置いていた。一日の暑さは一度に消えるのではなく、少しずつ抜けていった。ベランダの木から、井戸の石から、午後いっぱい光を呑み込んでいた草から。空気には乾いた木と夏の土と刈りたての緑の匂いが漂っていた。庭の上を小さな蚊の点が踊り、どこかで柵の緩んだ板が風のリズムでかたかた鳴っていた。


ベランダからは時折、大人たちの低い笑い声が聞こえた。


今日はその下に重いものはなかった。子供が近づいた途端に途切れる会話もない。扉にあるべきより長く留まる視線もない。ただ柔らかく、何でもない夕べ。


二人の子供の笑い声が庭を走った。


「絶対つかまらないよ!」とアリッサが叫んだ。銀色の髪が顔の周りではためいている。


ただ速く走っているのではなかった。全身で確信を持って走っていた。足が草を踏み、急な曲がり角で一瞬滑り、それでもいつも足場を見つけた。アリッサはこの感覚が好きだった。身体がどんな考えよりも速い時。方向と呼吸と耳を過ぎる風だけがある時。


後ろからスマラグドが迫ってくる。笑い声で分かった。あの確信に満ちた、生意気な「もうすぐ捕まえる」。悪意はない。誰も負けずに勝てる遊びの中の笑い。


「賭けてもいいよ!」


スマラグドが速くなった。


アリッサが最後の曲がり角にすべてを注いだ。急すぎた。大胆すぎた。次の瞬間、スマラグドの手が腕に触れた。


二人とも草の中に倒れた。


綺麗ではなく。優しくもなく。だがすぐにまた笑わずにはいられないくらいおかしかった。転がり合い、肩を押し合い、脚と腕がこんがらがって、アリッサがいつしか仰向けに寝転がった。心臓が胸を叩き、空気は夏と新しい緑の匂いがして、笑いすぎて脇腹が少し痛かった。


「ずるしたでしょ」と喘ぎながら、できるだけ真剣に聞こえるよう努めた。


スマラグドが鼻を鳴らした。世界一馬鹿なことを言われたかのように。それから二本の指でアリッサの額から草を払った。「してないよ。あんたが小さいだけ」


「小さくないもん」


「小さいよ」


「小さくないってば」


スマラグドが両手を上げた。「分かった。じゃあ速いってことで」


それでアリッサはまた笑えた。


もう少し寝転がったまま空を見上げた。青は端がもう柔らかくなっていた。金色に、深く。太陽が鋭さを失っていた。雲が明るい帯となって流れている。数呼吸の間、すべてが軽かった。一つの考えでそれが変わるのがどれほど簡単か、忘れそうになるほど軽かった。


そしてそれが来た。


静かに。呼ばれもせずに。


いつもあのことを考えなければいいのに......


アリッサが瞬きした。


その覆いは消えなかった。


隣でスマラグドが身を起こし、髪から草を振り払い、ポケットから小さな本を取り出した。角の革が柔らかくなっている。頁の間に乾いた草の茎が栞として挟まり、一つの角が折れていた。スマラグドがあまりに何度もそこを開いたから。


アリッサも身を起こした。本には安心するものがあった。秩序の匂い。場所と名前を持つものの匂い。正しい頁さえ見つければ世界を説明してくれる何かの匂い。


「ママが言ってた、魔法の種類は早くから覚えた方がいいって」とスマラグドが本を開いた。「聞きたい?」


アリッサが即座に頷き、近くに寄った。肩と肩を並べると、こういう本は覗きやすかった。誰かに何かを説明されている感じがしない。一緒に中へ入っていくような。


スマラグドが指で挿絵をなぞった。「元素魔法」と声に出して読んだ。「火、水、風、土、光、闇」


アリッサの頭に即座に映像が浮かんだ。手から螺旋を描いて立ち上る火。呼べば来る水。葉を持ち上げ空気を切る風。壁のようにそびえる土。光は簡単だった。光は温かい。闇には長く留まらなかった。


「すごく上手い人は」とスマラグドが熱心に付け加えた。「風で切れるんだって。パパが言ってた」


アリッサの目が大きくなった。「剣みたいに?」


「うん。剣なしで」


スマラグドが何かを理解し、それを伝えていい子供の重要さで言った。そして頁をめくった。


「身体強化」と読んだ。「自分を強くしたり、敵を弱くしたりする。パパが言うには、戦いですっごく便利なんだって」


アリッサはディアマントを想像した。すごく真面目な顔で「すっごく便利」と言いながら、おそらくちょうど誰かを地面に叩き込んでいる。


「あの人みたいに?」と訊いた。


スマラグドがにやりとした。「そっくり」


一つの絵を指差した。二つの人物が同じ大きさに描かれているのに、片方がもう片方より大きく見える絵。「ママが言ってた、脚を重くする人がいるんだって。腕も。そうすると急に自分の身体がちゃんと動かなくなるの」


アリッサが鼻に皺を寄せた。「意地悪じゃない?」


「戦いでは意地悪でいいんだって」とスマラグドが素っ気なく言った。「パパが言うには」


アリッサがくすくす笑った。


一瞬だけ。


そしてまたあの小さな引っ張りが来た。今ここが危険だからではない。今日は穏やかだった。だがある言葉は、何気なく言われても影を落とす。


スマラグドが頁をめくった。


「幻影魔法。像やそっくりさんを作ったり、他の人が見るものを変えたりする」


アリッサは誰かが突然木に見えるところを想像した。あるいは蛙に。口角がぴくりと動いた。「面白そう」


スマラグドが歪んだ笑みを浮かべた。「あんたを木にしてあげようか」


「じゃああんたを蛙にする」


スマラグドが鼻を鳴らした。「あんた幻影使えないじゃん」


その一言はごく普通に口から出た。悪意なく。意図もなく。


だからこそ痛かった。


アリッサは一拍の間、呼吸が止まるのを感じた。大きくはなく。ただあの小さな、目に見えない収縮。ずっと自分の中に持ち歩いている場所にちょうど当たる言葉が来た時の。


スマラグドが遅れて気づいた。目が一瞬大きくなった。そして咳払いし、速すぎる手つきで頁をめくった。紙が失敗を覆い隠せるかのように。


「治癒魔法」と読み続けた。「傷や病気を治す」


ここには即座に誇りが声に混じった。押しつけがましくはなく。ただある。自分の魔法だから。好きだから。自分の中に助けるものがあることが好きだから。


アリッサが頷いた。


覆いはそれでも残った。


スマラグドの視線が慎重になった。自分の誇りがアリッサにとって時々、覗きたくない鏡のように働くことに気づいている。


「あとは日常魔法があるの」と言い、指で欄外の注を辿った。「小さなこと。灯りを点けたり、掃除したり、物を温めたり、時には浮かせたりする」


アリッサが身を乗り出した。


日常。その言葉が心地よかった。日常は「普通」に聞こえた。「仲間に入る」に聞こえた。大きな運命ではなく。メリィアの視線でもなく。古い文献でもなく。


「ここ」とスマラグドが注を指した。「日常魔法は本当の魔法とは違うの。大抵は結晶やルーンや道具が要るんだって」


「どういうこと?」とアリッサが訊いた。


スマラグドがポケットに手を入れ、小さなものを取り出した。


アリッサの親指ほどの平たい石。表面に細かいルーンが刻まれている。単純な線ではなく、整った意図的な形。中央に小さな乳白色の結晶の欠片が金属に嵌め込まれていた。


「これはルーン石」とスマラグドが言った。「夜にあちこちぶつからないようにってママがくれたの」


アリッサが宝物を取り出されたかのように見つめた。


「灯りがつくの?」


「うん」スマラグドが掌に石を置いた。「ルーンは指示みたいなもの。結晶がエネルギーを溜める。そしてルーンが、そのエネルギーで何をすればいいか教えるの」


アリッサが眉をひそめた。「リストみたいに?」


スマラグドの顔が明るくなった。「うん。そう。リストみたいに」


親指で刻まれた線を押した。


結晶の欠片が光り始めた。


明るくはなく。眩しくもなく。柔らかな光。温かく親しげで、瓶の中の小さな蛍のように。見えるだけの強さ。触りたくなるだけの柔らかさ。


アリッサが一瞬、息をするのを忘れた。


「これは私の魔法じゃないの」とスマラグドが急いで言った。説明できることにちょっと誇らしげに。「石なの。ママが言ってた、こうすればどの家にも魔法使いがいなくても大丈夫って」


アリッサがそっと手を上げた。「触っていい?」


スマラグドが頷き、ルーン石を掌に載せた。


アリッサの指がすぐに閉じた。石は冷たかった。中の小さな光はそうではなかった。両方を同時に感じた。確かで、作られたもの。そしてそれでも効くもの。


親指でルーンを押した。


何も起きなかった。


アリッサが瞬きした。


もう一度押した。今度は少し強く。


結晶の欠片が一瞬ちらついた。


そして灯った。


アリッサが完全に静止した。


「ついた......」と囁いた。


スマラグドが満足げに頷いた。「当たり前だよ。日常魔法は正しい道具があれば誰でも使えるの」


アリッサが夕暮れの光にかざして石をゆっくり回した。中の小さな光がさらに温かく、さらに親しげに見えた。あの日の卓の上の結晶とは違う。どれほど望んでも動かなかった何かとは。この石は彼女に逆らわなかった。言われた通りにしただけ。


もしかしたら......わたしにも何かできるのかも。


ベランダからディアマントの声が聞こえた。風が邪魔しても必ず聞こえるほど大きく。


「草の上に寝転がってても、後でご飯はあるからな!」


ルビンが低く笑った。ヴァレリアが何か言った。風が半分持っていったが、口調だけで十分だった。温かく。力が抜けて。ほとんど遊び心のある。


「いいじゃない。今日は許して」


今日は許して。


スマラグドが本を閉じた。「はい。これが基本」


アリッサが見た。「スマラグドおねえちゃんは......」


スマラグドが少し身を起こした。誰かに向けられていない限り、誇りは彼女によく似合った。「治癒と幻影と光。ママが言うにはかなり良いんだって。一種類か二種類しかない人が多いから」


アリッサが目を伏せた。


ルーン石はまだ手の中で光っていたが、突然その光が小さく見えた。弱くなったからではない。自分の中で何かがまた重くなったから。


「わたしには何もない」と低く言った。


言葉が二人の間に留まった。


スマラグドが大きくしたからではない。アリッサがずっと自分の中に持っていて、今初めて声に出したから。


スマラグドがすぐに肘で突いた。「何言ってんの。あんたの結晶はそのうち出るよ。時間がかかる人もいるんだから」


アリッサが唇を引き結んだ。「でも空だった」


スマラグドが黙った。


考えているのが見えた。正直でいたいのと慰めたいのが同時にあって、それがどれほど難しいか突然気づくあの子供の考え方。


そしてアリッサに腕を回した。「だから何? じゃあ変わってるだけ。少ないんじゃなくて」


アリッサは頷きたかった。


それで十分だと信じたかった。


だが奥深くにあの感覚が残っていた。スマラグドが魔法のことを話すたび、輝く目で薬のことを語るたび、指の間にちょっとした光の遊びを生み出すたびに、アリッサはまたそれを感じた。


あの目に見えない押すような感覚。


空気の中の引き。


強くはない。ひどくもない。だがある。


今日はほんのかすかだったのに、すぐに気づいた。スマラグドの声が明るく、生き生きとなり、それとともにあの微かな張りが来た。空気自体が一瞬濃くなるような。


スマラグドが空いた方の手を上げた。


指の間で小さな光の火花がちらついた。夕暮れの光の中の埃のように小さく。


アリッサは引きを即座に感じた。


痛みではない。恐怖でもない。ただあの奇妙な、かろうじて掴めるような押し。胸を軽く叩く、属していない何か。


ルーン石をきつく握った。


なんでこう感じるんだろう。


何も言わなかった。


言葉にすればその瞬間がすぐに大きくなる。重くなる。一晩中答えを求めたくない問いが目を覚ます。


代わりにスマラグドの肩に頭を預けた。「スマラグドおねえちゃんってかっこいいね」


スマラグドがにやりとした。「あんたは私の妹だよ」


風が草を撫でた。空の金が少しずつ退き、最初の星が瞬き始めた。最初はおそるおそる。それから増えて。


ベランダからヴァレリアが呼んだ。「二人とも、入りなさい。遅くなるわよ」


「はーい!」と二人が同時に叫んだ。


スマラグドが本をポケットに押し込んだ。アリッサがルーン石を返した。スマラグドが丁寧にしまった。いつもより遅く。今日のアリッサにとって、これがただの道具以上のものだったことに気づいたかのように。


そして二人とも飛び上がった。


手を繋いで家へ走った。草が足元でざわめき、最後の陽の残りがまだ温かく肩に乗っていて、頭上では星がより鮮やかになっていった。


外から見ればいつもと変わらない夕べだった。


夏。温もり。笑い。ご飯に向かって速すぎる二人の女の子。


だがアリッサの胸の奥深くに、あの静かな重みが残っていた。


消えなかった。

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