第17章 - 檻
戸口の男がゆっくりと入ってきた。
一歩一歩が静かだった。それでも寝室に響いた。革が木を打つのではなく、重さが空間を打つかのように。空気が彼とともに変わった。粘りを帯びた。蝋燭の炎が身を縮めた。呼吸が突然、当然のものではなくなった。
グスタフ・ベルナルド・フォン・ヴァイスグルート。
ヴァレリアは即座に圧を感じた。
記憶としてだけではない。恐怖としてだけでもない。産んだばかりの身体が、頭より先に反応した。すべてがまだ生々しく、開いて、消耗していた。どの筋肉も余韻を引きずっている。下腹部が鈍く灼ける。腕が子供を抱く重みに震えている。そしてこの気配が、もう限界にあるすべての上にのしかかった。
クレントが剣を構えた。
青い稲妻が刃を這った。密で、不安定に。ディアマントが隣の部屋から寝室に戻った。肩に力が入り、視線はグスタフに据えられている。ルビンが寝台のすぐ傍に留まった。片手が薬瓶の近くに、もう片方がすでにヴァレリアの前に半ば出されている。その仕草だけで境界線が引けるかのように。
グスタフは何も言わなかった。
言う必要がなかった。
蝋燭が二つ、ほぼ同時に消えた。部屋が暗くなった。隅の影が凝縮した。
「貴様 - !」クレントが一歩踏み出した。
グスタフが指を鳴らした。
空気が裂けた。
一拍の間、明確な音はなかった。ただ鋭い圧が胸郭を内側から打った。クレントが膝をついた。剣が床に落ちた。鋼と木。硬く、無用に。青い火花がもう一度跳ね - 即座に押さえつけられた。
隣でディアマントが見えない圧に抗っていた。うなじに、手に、前腕の腱に緊張が見える。一瞬持ちこたえた。そして気配が彼をさらに深く押し込んだ。
足元の木が軋んだ。どこかで何かが裂けた。窓が枠の中で震えた。家そのものがこの重みの下で静止するのに苦労しているかのように。
ヴァレリアが新生児をさらにきつく抱き寄せた。
子供が泣き始めた。高く、鋭い泣き声。部屋を満たすほどではなく - 部屋に抗うには十分な。
「お父様......」声は空気にすぎなかった。
隣の部屋でスマラグドが動いた。木の向こうの小さな、困惑したすすり泣き。ディアマントの頭が一瞬その方向にぶれたが、何も言わなかった。安心させる息が残っていなかった。
グスタフの視線が子供に落ちた。
温もりはない。驚嘆もない。躊躇いもない。
ただ権利の主張。
「取りに来た」と静かに言った。「私のものを」
クレントが床で嗄れた声で毒づいた。片腕で身体を押し上げようとしていた。純粋な意志で壁を押し退けられるかのように。
ルビンが一歩前に出た。
慌ただしくはない。愚かでもない。明確な一歩。
グスタフと寝台の間に立った。
顔色が悪かった。疲労していた。何時間も立ちっぱなしだった。血と薬草の匂いがまだ手にこびりついていた。それでもそこに立っていた。まさにこの線が、退くより先に折れる地点であるかのように。
グスタフの視線が彼女を捉えた。
「侍女か」と言った。
その言葉が汚物のように部屋に落ちた。
「侍女が主に逆らおうというのか」
ヴァレリアはその言葉を聞き、内側で古いものが裂けるのを感じた。怒りだけではない。もっと冷たいもの。役割が鎖のように響く、あの古い家。
ルビンは退かなかった。
「たしかに、ただの侍女かもしれません」と低く言った。
声は小さかった。だが震えていなかった。
「でも私はヴァレリアの家族です。この子にあなたを近づけはしない」
一瞬、誰も何も言わなかった。
クレントが見上げていた。
ディアマントの目が燃えていた。
ヴァレリアが息を止めた。
そしてグスタフが手を上げた。
短く、無関心な指弾き。
見えない暴力がルビンを打撃のように打った。
身体が部屋を横切って投げ飛ばされた。壁にぶつかった。鈍く、決定的な衝撃。唇から血が飛んだ。そして崩れ落ち、動かなくなった。
「ルビン!」
ディアマントの声が部屋を引き裂いた。
怒りが乾いた草を走る炎のように彼を貫いた。荒々しくではない。白熱して。全身の力を振り絞って気配に抗い、立ち上がった。よろめき、揺らぎながら、それでも足の上に。拳が光った。
治癒魔法。温かく密に、手の周囲に集まった。暴力には似つかわしくない光。だからこそ一層突き刺さる。
荒い声を上げて突進し、拳を振った。
明るい生きた光の弧がグスタフの気配にぶつかった。たった一拍、圧が退いた。完全にではない。ヴァレリアが息を吸えるだけ。鋭い一息が肺に入った。空間のかすかな感覚。
そしてすべてが再び閉じた。
グスタフがディアマントをただ見た。
「百姓の屑にも骨はあるらしい」
見えない衝撃波がディアマントを正面から打った。
ほぼ即座に崩れた。鼻から血が流れた。膝が震えていた。一センチ一センチ、再び下へ押し込まれていく。
「だが骨だけでは、貴族は倒せぬ」
「お父様、やめて!」
ヴァレリアの声が割れた。
子供をさらに強く抱きしめた。赤ん坊はまだ泣いていた。小さな拳を握りしめて。この新しい命ですら、この空間に抗おうとしているかのように。
クレントが床で震えていた。
唇から血が流れている。指が床板に食い込んでいた。呼吸の一つ一つが鎖から引きちぎるような音だった。
その皮膚の上を何かが走った。
馴染みの青ではない。
黒い稲妻。
細く偽りの脈のように、いつもの火花の間に現れてはすぐに消えようとする。彼の魔力の中の誤り。あるべきではない音。
クレントが歯を食いしばった。
「だめだ!」
力を振り絞って身を起こした。
英雄的には見えなかった。綺麗でもない。楽でもない。一歩一歩が、再び下へ押し戻そうとする何かとの戦いだった。よろめき、立ち直り、進んだ。ブーツの下の木が軋んだ。空気が重すぎた。世界が彼を地面に留めたがっていた。
それでも立った。
「触れさせるものか!」
初めて、たった一拍だけ、グスタフの目が見開かれた。
驚き。
本物。短い。
そしてすぐに消えた。
腰の黒い杖に手を伸ばした。
それは木以上のものだった。古いルーンが軸に暗く刻まれ、グスタフがそれを持ち上げると、存在感がもう一段跳ね上がった。より鋭く、より密に。突然方向を持ったかのように。
一撃がクレントの腹に入った。
硬く醜い音とともに空気が抜けた。口から血が飛び散った。身体が折れ畳まれた。すべての支えを同時に奪われたかのように。膝、脇腹、床。
「百姓は」とグスタフが冷たく言った。「貴族の脅威には永久にならぬ」
そして歩き続けた。
急がず。勝ち誇らず。
ただ確信を持って。
一歩一歩、寝台へ。
ヴァレリアが子供を胸に押しつけた。身体のあらゆる筋肉が安息を求めて叫んでいたが、手放す用意のあるものは何一つなかった。今度は。この男には。
一部がまた小さくなっていた。あの廊下の中に。問うのではなく決める視線の下に。
もう一方の部分の方が大きかった。
子供を抱いている部分。
「だめ」と考える部分。あまりに強く、歯に食い込むほどに。
「お父様......お願い......」
グスタフは立ち止まらなかった。
その目は容赦がなかった。
「お前の子ではない」
言葉が宣告のように落ちた。
もう一歩。
「ヴァイスグルート家のものだ」




