管理
背の高い 男は長い脚で スタスタと進んでいく
「どこも 構造は一緒だけど・・・・・」
と また体格に似合わずボソボソと独り言のように喋る
確かに 他の階と一緒で 見慣れた構造 何の面白味もない見学だ
この男に別に聞くこともないが・・・・・・
「何か 質問は?」
先生のように 形式的に尋ねてきた
リュウとセンバティは顔を合わせると
センバティが
「さっき居た 下の階の きれいな女の子は誰ですか?」
強速球で聞いた
何も知らない者が訊ねるとしたら やはり こうストレートに聞くのだろう
リュウはじっと 男のリーダーの顔を観察している
男は 頭をかきながら
「きれいな子なんていたかな?
ばばぁと普通の顔の輩しか知らないけど その子が何か?」
とシラをきった
それ以上は 聞き出せない雰囲気だ
「いや すごくきれいな子だったんで 気になっただけだ」
と こちらも深追いはしないことにする
「・・・・じゃあ、 見学はもう良いかな?次の階に移ります」
と また独り言のように 足を進める
2人も その後に続く
リラの存在自体は 極秘情報になっているらしい
いわば 拉致されて監禁しているので当たり前だが・・・・・・・・
リュウは 無言で 周りを見回していた
周りは そこそこ若く力強そうな男の妖精集団が7~8人が この3人を見に来ていた
珍しい客に興味を持っていたらしいが 男のリーダーに睨みを効かされて撤収していく
淡々とその後も見学は進んだ
見学が終了すると 2人はノベルトの部屋に通される
すぐさま愛想よくノベルトは話しかけてくる
「どうでした? 何の参考にはならなかったでしょう?」
「時間を割いていただき ありがとうございました
みなさんにもお礼を言います」
リュウは 軽くお辞儀をするとそれだけ述べた
「いいえ いつでもいらしてください」
ノベルトの笑顔はリュウに向けられる
センバティも軽く会釈し 2人は その場を離れ ツフュールのもとへ戻る
老婆の部屋で 仲間が全員集まると その日は 早々と帰ることにした
ツフュールは 重重しく
「それでは 今日は失礼する
また 近いうち訪ねることなるが 頼んだぞ」
ノベルトの肩に手を置き そう伝える
憧れのツフュールにそう言われて 素直にノベルトも喜んでいた
「もちろんです」
そして リュウをチラリと見る
リュウも ニコっと笑顔を返すがすぐ 視線を落とした
これが リュウの気を引く手らしい
ノベルトはあからさまに 嬉しそうな顔をしてまんまとハマったようだ
部屋の出口で老婆と別れ 3人は 帰路に着く
「収穫は?」
かなり 病院から離れると ようやくツフュールが聞く
「姫に会ったわ
それから パワーの貯蔵庫もなんとなく 目星付いたわよ」
リュウは ニヤリと笑う
「深追いしすぎなかったろうな?」
ニヤリと リュウを見て笑う
「そんなバカなことはしないわよ」
リュウは長い髪をかきあげながら自信ありげに言う
「・・・・・ただ・・・・・・」
リュウは 眉をしかめる
「あの お姫さん
モパの御蔭なんだろうけど すごいパワーを持ってるわね
それも 秘めているせいか 見た目がきれいすぎるせいか ちょっと ゾクッとしちゃった」
ツフュールは渋い顔をする
「それは どういう意味だ?」
珍しく 神妙な顔つきで
「・・・・・・・・・何とも言えない 一瞬だったから」
リュウは そう答える
実は センバティも同じような感覚を感じていたのだ
黙って この話を聞いている
ツフュールはそんな様子を見て察したらしく 深いため息をつくが
「こちらは 老婆と次の打ち合わせをしていた
次回の予定などだが 基地に戻ってから 話し合おう
モパとミクが待ってる」
と 2人の背中を押し アジトへ向かった




