古狸
早速 翌日には リュウにコンタクトを取ったセンバティだった
リュウの住処を尋ねると 暇を持て余していたらしく 喜んで歓迎された
「しばらく見ないうちに ずいぶん逞しくなったね~」
漲るパワーに 感心してセンバティを褒めた
「あぁ」
素直に センバティもそのことを認めた
「あんたは ここ守る男だと思っていたけど その日も近そうだ」
リュウは顔を皺だらけにして笑った
「ここのリーダーはミクじゃないか・・・・・」
「2人で守ってくれれば 安泰だよ」
ニヤリと笑ったので またからかわれたと思ったセンバティは 話を遮った
リュウとしては センバティは ちゃんとリーダーとしての資質があって
それにふさわしいと思っているのだった
センバティは早速 話の本題にはいった
「実はさ・・・・ 前に聞いた ログハウスに居たハーフのことなんだけど」
リュウは熱いお茶をすすりながら 黙って聞いていた
「彼女の行方を知りたいんだ モパの知人らしくて ずっと探してるんだ」
真剣な目のセンバティに リュウは 湯呑みを 置くと
「ずいぶん前のことだからね~ そうかい モパの知り合いか・・・・
彼女かな? ふふ
あんた絶妙のタイミングだよ」
リュウは そう言うと 奥の部屋をチラリと見て 客を手招きした
センバティは 驚いて目を丸くした
以前ここにいた リーダーの補佐をしていた 老婆だった
冷酷で 非情で 地位のためなら仲間を売るような人柄で 恐ろしい存在だったのだ
なるべく関わりあいにならないよう 避けていた人物で
ずいぶん前に 遠くへ行ったのを 心から喜んでいたのだった
「久しぶりね 」
ほほ笑みかけるが それも 冷酷な笑顔に見えてしまった
「覚えてる? 昔ここに住んでた仲間さ」
リュウののんびりした声に センバティは 老婆から目を離さず 頷く
「ははっ そう? 私は 年老いたからもう 若者のことはずいぶん忘れてしまった
すまないねぇ
実はねぇ さっきから 話を聞かせてもらってたんだけど
あんたが探してるハーフのこと よく知ってるのよ」
老婆は センバティを見ながら言う
「えぇ!? 本当に??」
「嘘じゃないよ
それでね 彼女を助けたいんだけど あんた 協力してくれる?
彼女を探してる モパって人にも 力を借りたいんだ」
老婆の目が あやしく光る
信用していいものか どうか 考えるが この老婆の意図がさっぱり読めなかった
人助けという言葉が 一番不似合いなタイプだからだ
リュウをチラリとみると
「昔のあんたが 恐ろしいから信用出来ないようだ」
リュウはズバリと そう言い放った
リュウと老婆は 心底おかしそうに 大笑いしてる
センバティは 言葉を失って 2人を見比べる
「はははっ! ろくなことしてこなかったからねぇ
でも 今回は 自分のためでもあるんだ 自分がいたテリトリーを守りたんだよ」
最後は真剣な眼差しで センバティをまっすぐ見た
「何でもいい 彼女のこと 教えてくれ」
センバティも 老婆を まっすぐ見る
満足したように 老婆は センバティを 頭から足先まで 眺める
そして ゆっくりと口を開いた
「捕らわれてるのよ 彼女はずっと あるところに。
そして 力を奪われ 生きる気力を失っている
早く手を打たないと 大変なことが起きるわ」
短く言った内容に 衝撃を受けたセンバティ
リュウも 初耳だったらしく 目を見開いている
老婆は 捕らわれてる彼女のことを 詳しく 2人に告げた




