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半端者  作者: ランプ
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今 一番会いたい人

高校の授業が終わってから 放課後は 友人か教師が1~2時間ゆかりの勉強を見るのが

ここ最近の日課になっていた


模試の日が迫ってくると 友人も自分の勉強もしなくてはいけないので

教師に教わるというパターンが多かった


今日は数学の新任の男性教師だった


年が近いせいか 頼りなく見えて いままで小馬鹿にしていたが


今は親身になって 勉強を教えてくれる味方だった


新任教師も 早々に進級できない生徒を持ってしまい なんとか進級させようと

テストに出そうなところを教えたり 問題の解き方を分かりやすく説明するが

今まで 何も勉強をしてこなかった この生徒には かなりの難関だった


今日も 手ごたえなしで 下校の時間もとっくに過ぎたので 女子生徒の

元気のない姿を見送りながら 同じように深いため息をついた 




辺りは 部活帰りの生徒もほとんどいなくなり 真っ暗になっていた

今日も重い足取りで 家へ帰るが その前に いつもの 例の妖精探しだ


以前偶然見つけた妖精は しばらく同居したものの


次第に邪魔になり 一緒にいるメリットとして 願いをかなえるという提案をくれたのだが


当時のゆかりの願いは 「憧れのバスケ部の先輩と両想いなること」


けれど 人気のある先輩には すでに彼女がいて  願いを叶えるには 難しいと言われ

願いを叶えても 無理に思いを捻じ曲げて付きあっても 続かない・・・・・

ということを言われ


頭にきて 近所の100均の小箱の中に 捨てたのだった


この話を 友人にしたら 成績はゆかりと同じようなもになのに

ものすごく 変人扱いされ 他の友人にもその話が伝わり「危ない子」と思われたので

この話題は もう 他の人にしなことにしたのだ


大きなため息をついてから いつもと同じように 小箱の中を片っ端から開ける


お店にも毎日来ているので 店員に目をつけられ ゆかりの行動は 遠くから見守られるようになった


その視線に気づいているが 構わず 最後まで確認すると 今日も収穫なしで

泣きそうな表情で 何も買わずに 店を出ていく


その時携帯が鳴り響き 母親からの着信があった


「ゆかり! 今どこにいるの!? もうすぐ試験なのに 

道草してないで さっさと帰ってきなさい!!」と 一方的に用件を伝え 電話はきれた


母子家庭で育った ゆかりは 家族会議で進級できなければ高校を辞めるという話になったのだ


帰ってからも勉強の続きをしなくてはいけないが まったく捗らず 

時間だけが過ぎて行き 進級できる自信はほとんどなかった


「もう 1週間しかないじゃない・・・・・・・・

どこにいるのよ モパ・・・・・・・・」

ついに 泣きだしてしまった


泣きながら 道を歩くと 回りの人から 珍しそうに見られるが

声をかける人は 誰もいなかった


その時 迷子になった子供のように泣くゆかりの目の前に


見覚えのある 人形を片手にもった男の姿が 涙で滲んでぼんやりと映った


背の高く 若い男は ゆかりの目の前に立ち ほほ笑んでいた

「久しぶりだな」


それは ゆかりが 必死で探していた モパだった



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