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続・帝國連合艦隊〜世界最終戦争〜  作者: 007


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打ち上げロケット変遷

『大日本帝国の月面探査について描写する前に、打ち上げロケットの変遷について紹介したいと思う。まずは何といっても[43式弾道弾]である。

全長1.4メートル、直径1.7メートル、速度マッハ2.5、射程800キロ、弾頭2トンを誇るものだった。そして第二次世界大戦終結後に43式弾道弾の発展改良型の準中距離弾道弾である[48式弾道弾]が実用化された。 全長21.1メートル、直径2.67メートル、速度マッハ13.5、射程2500キロ、1.5メガトンを誇るものだった。その48式弾道弾は宇宙開発事業団により打ち上げロケットとして流用され、推力38.5トン、打ち上げ重量28トンを誇るR-1ロケットとして1955年7月24日大日本帝国沖縄県嘉手納宇宙基地から打ち上げられたのである。そしてR-1ロケットは静止軌道上に世界初の人工衛星である、高天原を投入する事に成功したのであった。このR-1ロケット(Rは単純にロケットのローマ字頭文字)は世界初の宇宙ロケットであり、ロシア人技術者セルゲイパーヴロヴィチコロリョフと日本人技術者糸川英夫が、実用化したものだった。

その後R-2ロケット、R-3ロケットと続々と大型ロケットを開発し打ち上げていった。どちらも3段式で、大型エンジンを8基で1つとした集束式(クラスター式)エンジンを搭載していた。この集束式ロケットエンジンはIHI(1953年に石川島播磨重工業から名称変更)が開発した新型エンジンだった。

R-2ロケットは全高29メートル、推力163トン、打ち上げ重量120トンとなる。R-3ロケットは全高80メートル、推力2130トン、打ち上げ重量1500トンとなりR-3ロケットの時点で全高80メートルに達する巨大ロケットであり、そして空軍が武御雷二型大陸間弾道弾と国造二型大陸間弾道弾を実用化すれば、それはR-6ロケットとして宇宙開発事業団が衛星打ち上げロケットに利用するという事になったのである。R-6ロケットで遂に全高95メートルになり、100メートルに迫る巨大なものになった。推力は3000トン、打ち上げ重量2100トンにもなっていた。

そして1958年に宇宙開発事業団は、R-7ロケットを実用化した。全高115メートル、3段式で大型エンジンを15基で1つとした集束式(クラスター式)エンジンを搭載していた。 全高115メートル、推力3700トン、打ち上げ重量2900トンもの規模を誇るものになっていた。

この巨大ロケットにより大日本帝国宇宙開発事業団は、[かぐや計画]の初期目標である軌道基地を実用化させたのだ。打ち上げ重量2900トンにより実際に宇宙へ運搬出来る物資量は150トンであり、これが重量5000トンにもなる軌道基地建設を可能にしたのだ。

第二次世界大戦終結後初期の弾道弾を流用したR-1やR-2は、ビルで言えば10階建て程度の高さ(約20〜30メートル)で、重量も100トン前後だった。

それが[かぐや計画]で、月へ行くためのR-7になると、全長は5倍以上、重量は35倍以上というまさに怪物級の規模へと一気に跳ね上がっているのだ。

宇宙へ人を送り、軌道基地を建設し、さらに月から帰還するためのエネルギーがいかに途方もないものであったかが数値からも伺える。宇宙に行くとは、いかに効率の悪い、狂気の沙汰のようなエネルギーの浪費であるかを痛感出来るものだった。

数万トンの金属と燃料を燃やし尽くして、運べるのはたった100トンちょっとだけという大国同士が莫大な国家予算をドブに捨てるような勢いで燃料を焚き続ける、その贅沢さと狂気こそが、冷戦期の宇宙開発のロマンでもあった。だからこそ東側諸国は最終的に、大日本帝国の宇宙開発を呆然と眺める事になったのである。』

小森菜子著

『帝國の聖戦回顧録』より一部抜粋

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