第3話 エルト本隊との戦い
領主は、勇者パーティと第三騎士団が目的の地点にたどり着くと指示を出す。
「矢と炎の雨を降らせてやれ。」
領主は敵がうろたえる光景を想像してニヤつく。しかし、何も起こらず勇者パーティと第三騎士団は進軍してくる。
「何をしている。さっさと攻撃しないか。」「合図を送っていますが応答がありません。」
「なんだと何が起きている。」「おそらく全滅していると・・・」
「化け物でもいるのか・・・」「勇者がいるのです。魔法使いもただものでないと思われます。」
領主の顔色が変わっていく。戦況はドゴールに傾いていた。
小室は魔力感知で伏兵に気づく。小室は神谷に判断を仰ぐ。
「伏兵がいるぞ、どうする。」「魔法使いですか。」
「魔法使いもいるが他は弓兵かな。」「奇襲するつもりでしょう。ここから目立たないように始末できますか。」「分かった。」
小室は返事をすると魔法の詠唱を始める。
炎よ敵を射る矢となり我を守れ、ファイヤーアロー
炎の矢は細かく分裂して飛んでいく。小さな炎の矢は正確に伏兵を仕留めていく。小室の魔法攻撃に敵は気づいていない。
バルトが小室に聞く。
「おい、何人やったんだ。」「50人位かな。」
「それはすごい。今度は本隊に炎の矢を降らせてくれ。」「いいのか。獲物が減るぞ。」
「俺は蹂躙することが好きなんだ。怯んだところを襲えるだろ。」「神谷いいのか。」
「数は拮抗しています。戦う前に敵の数を減らせるなら、いいでしょう。」「準備するから、合図してくれ。」
「分かったわ。」「これは面白くなってきたぞー」
バルトが悪い顔で笑う。第三騎士団の騎士たちは目を輝かせる。
勇者パーティと第三騎士団はエルト軍の本隊に近づく。領主が戦闘開始の指示を出す。
「突撃ー、皆殺しにしろ。エルト兵の力を見せてやれ。」「「「おー」」」
神谷も小室に指示を出す。
「今よ。」「任せろ。」
ファイヤーアロー
詠唱を終えていた小室は魔法を発動させる。動き出したエルトの騎士たちの上に100本の炎の矢が現れて降り注ぐ。エルトの騎士たちは混乱して、数を減らす。
領主が檄を飛ばす。
「怯むな!前進だー後がないぞー」
バルトが戦場が良い具合になったとばかりに号令を出す。
「行けー踏みつぶせー」「「「おーおおおおおおおおおおおおおお」」」
第三騎士団は勇者パーティを残して突っ込んで行く。井上、小塚、カールが得物を全部取られないように後に続く。この時、神谷が小室に耳打ちをする。




