第2話 エルト突入
バルトが第三騎士団に檄を飛ばす。
「炎を恐れるなー、獲物が待っているぞー」「「「おおー」」」
「突撃ー」「「「おーおおおおおおおおおおおおおお」」」
第三騎士団が土煙を上げながら門へ突進していく。崩れかけた扉は炎の破片をまき散らしながら突破される。エルトの騎士と魔法使いは完全に虚を突かれる。
炎の中から敵が出てくるとは思っていなかったのだ。エルト防壁の指揮官が指示を出す。
「門に集中、押し戻せー」
しかし、騎士たちの統制はとれていない。その場に立ち尽くしている。
第三騎士団の騎士たちは炎をまとったままエルトの騎士に襲い掛かる。エルトの騎士にとって悪夢の光景だった。まるで炎の鬼が襲い掛かって来る幻想にとらわれる。
おーおおおおおおおおおおおおおお
雄叫びをあげながら第三騎士団の騎士は、エルトの騎士を切り殺していく。エルトの騎士は背を向けて逃げ出す。バルトが大声で指揮する。
「敵は腰抜けだー殺せー殺せー」「「「おーおおおおおおおおおおおおおお」」」
井上たち勇者パーティが門を通った時には、エルトの騎士と魔法使いの死体の山が築かれていた。バルトが上機嫌で言う。
「どうだ。俺たちは無敵だ。」「見てましたよ。圧倒的でしたね。」
「当たり前だ。俺たちは強いからな。ハーっハハハハハー」「このまま、領主の館に行きましょう。」
「おうよ。野郎ども、次は領主だ。」「「「おーっ」」」
勇者パーティと第三騎士団は通りを真直ぐに進む。周りには逃げ遅れた住民が隠れて様子を見ているが目もくれない。今はエルト軍の本隊に集中していた。
その頃、エルトの領主は軍をまとめ上げていた。領主が檄を飛ばす。
「愚かな侵入者に己が罪を教えてやれ!数は拮抗しているが敵は遠征で疲弊している。勝利は我々のものだー」「「「おー」」」
領主は館の前に陣を敷いて敵を待ち受ける。周囲の建物には魔法使いや弓兵を配置している。敵は本陣にたどり着く前に魔法と弓矢の攻撃にさらされるのだ。
勇者パーティと第三騎士団は敵を発見してもそのままの速度で進軍を続ける。




