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第10話 関所陥落

 関所のコルトバ兵は、門を閉じて散発的に弓矢を撃ちこんでくる。牽制のつもりだろうか。バルトは今にも突撃しかねない状態である。

 神谷が小室に質問する。

 「門の扉を魔法で壊せるかしら。」「余裕だよ。」

 「バルト騎士団長、第三騎士団に一番乗りを譲るわ。小室君が扉を壊したら突入して。」「おう。野郎ども。行くぞ。」「「「おー」」」

小室が魔法の詠唱を始める。

   たゆたゆ風よ刃となりて切り裂け、エアカッター

風の刃が木製の扉を切り裂いて、扉は用をなさなくなる。

 「いけー」「「「わー」」」

同時にバルトが号令を発し、第三騎士団は門に突入する。門にはコルトバ兵が固めており、正面からぶつかる。

 バルトはここぞとばかりに剣を振るう。正面の兵を真っ二つにすると蹴り飛ばし、次の獲物に襲い掛かって行く。

 他の騎士も同様にコルトバ兵を圧倒していく。コルトバ兵もここを抜かれたら後がないので必死だが、力量の差がものを言う。

 コルトバ兵の抵抗は数分で終る。バルトが勝どきを上げる。

 「関所を墜としたぞー」「「「やー」」」

第三騎士団が雄たけびを上げる中、井上たち勇者パーティは関所を通る。


 一方、関所を出た一騎の騎馬兵が近隣の村へ到着する。

 「村長はいるか、緊急の用件だ。」

村人が村長を呼びに行き、村長は走って出てくる。

 「どうしましたか。」「ドゴールが攻めてきた。もうすぐ村に到達するかもしれない。逃げろ。」

 「村を守ってくれないのですか。」「兵がいない。村は放棄せよ。」

 「みんな聞いたか。エルトへ避難するぞ。」

村長が言うと村人たちはあわただしく動き始める。

 騎馬兵はエルトに知らせるために再び馬を走らせる。


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