第4話 第三騎士団長バルト
井上たちが近衛騎士団訓練所にいると第三騎士団長バルトが入って来る。
「これはこれは、お坊ちゃんだけでなくお嬢ちゃんもいるのか。」
バルトは、井上、小塚、小室、神谷、カールを一人一人品定めをするように見ていく。
「お前、罪人のカールじゃないか。なぜここにいる。」「カールは俺たちの仲間だ。」
井上がバルトに言うとバルトは井上を睨んで言う。
「坊主、発言を許した覚えはないぞ。」「なんなんだお前は。」
バルトは井上を無視して、小塚を嘗め回すように見ながら言う。
「お嬢ちゃん。俺の女になれ。いい思いをさせてやるぞ。」「嫌よ。キモイのよ、おじさん。」
「俺はまだ25歳だぞ。さあこっちへ来い。」
バルトが小塚の手を掴もうとすると小塚は手を払いのけ、井上が小塚の前に出る。
「邪魔だ。坊主、死にたいのか。」「俺は勇者だ。死ぬのはお前だぞ。」
次の瞬間、バルトが抜刀しながら切りかかる。井上は抜刀が間に合わない。剣の鞘で斬撃を受け流す。
「坊主、少しはやるようだな。」
バルトがニヤつく。まるで獲物を見つけた肉食獣のような目をしている。井上は、こいつはやばい本気だと感じながら剣を抜き構える。
「坊主、どこまでやれるか試してやる。」「・・・・・」
井上は剣を構えると落ち着き集中力が高まる。バルトは挑発するように話し続ける。
「ビビったのか。なんか言ってみろよ。」「・・・・・」
井上はバルトが間合いに入って来ることを待つ。バルトは剣を肩に担いで近づいて来る。そして、井上の間合いに入る。
その瞬間、井上が動き、高速の斬撃を繰り出す。バルトは肩に担いだ剣を打ちおろすが間に合わない。井上はバルトを袈裟切りにする。
井上はバルトを殺すつもりで切ったが、バルトは半歩下がって致命傷を避けていた。
「やるじゃないか。人殺しに躊躇しないとは、お前は俺たちと同類だ。はははーーー」「何が面白い。」
「俺たちはうまくやっていけると言うことだよ。」「俺はお前と同類なんかではない。」
「いや、同類だ。お前の剣は何んも人を殺している。そうだろ。」「・・・・・」
「否定できないよな。俺はバルト・ヘルゲンよろしくな勇者よ。」「井上だ。」
「明日、正式に第三騎士団は、勇者パーティに付くことになる。うちの連中には言い聞かせておく。よろしくな。」「はい。」
バルトは切られたキズを治療することなく出ていく。そして第三騎士団に戻ると部下たちに言う。
「今、勇者に会ってきた。その結果がこのざまだ。」「団長、負けたんだー」
「そうだ、奴らは手加減をしない。勇者パーティの言うことには従え、いいな。」「「「おーす」」」
バルトの刀傷を見た騎士たちは、勇者パーティに従うことにする。




