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第13話 Sランク冒険者の脅威

 井上、小室、小塚、神谷は訓練の後、反省会をする。チェンバロと近衛騎士団長は、ここの役割について説明して、2回目の戦いは及第点だと評する。

 4人は納得しない。このままでは、数多くの敵を相手した時、対応できないと判断したのだ。

 井上と小塚は前衛としての動きについて話し合う。小室は使用魔法の早期判断を求められる。そして、神谷は司令塔として勇者パーティを指揮することとなる。

 翌日も井上と小塚の剣の訓練の後、連携の訓練を始める。

 チェンバロがワーウルフを2匹出して、井上たちに向かわせる。神谷が指示を出す。

 「前衛は左右に分かれて、小室君、魔法の詠唱に入って。」「「「了解」」」

井上がワーウルフ1匹と対峙する。もう1匹は小塚を避けて小室に向かう。

 「抜かれた。気をつけて。」

   炎よ敵を射る矢となり我を守れ、ファイヤーアロー

小室がワーウルフにファイヤーアローを撃ちこむ。神谷の指示が飛ぶ。

 「小塚は井上さんのフォローをして。」「はい。」

小塚が井上のフォローに向かうが井上はワーウルフの首に剣を刺し仕留めたところだった。

 近衛騎士団長が講評する。

 「良くなっているぞ。神谷は指示を出すとき呼び捨てでいい。その方が早いからな。」「はい。」

4人は連携がうまくなると同時に腕も上げていく。2週間は終わり、井上は訓練の仕上げにSランク冒険者との戦いが待っている。

 Sランク冒険者は剣士だった。彼のパーティは恨みを買ってダンジョンではめられて全滅してしまった。

 何とか生き残ったSランク冒険者は、彼らをはめたパーティメンバーを一人残らず惨殺して、騎士団が総がかりで何とか捕えた強者だった。

 勇者井上の前にSランク冒険者が引き出される。

 「勇者か若いな。俺は何度も修羅場を乗り越えているぞ。戦えるのか。」「俺は生きていくためにあなたに勝ちます。」「まあ、いいだろう。」

冒険者がいきなり間合いに入って斬撃を繰り出す。井上は何とか剣で斬撃を受けると花火が散る。

 早い、これまで戦ってきた人たちとは別物だ。力も経験も俺を上回っている。どう戦えばいいんだ。

 井上は思わず冒険者から距離をとろうとする。冒険者にとっては、それは付け入る隙になる。

 冒険者は一気に間合いを詰めると剣を下段から切り上げ、井上の剣をはじくと井上の腹から胸にかけてガードががら空きになる。

 冒険者は井上の心臓を狙って突きを放つ。冒険者の剣は正確に心臓を貫こうとする。

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