第12話 新生、銀翼の剣
エルマーがライマーに質問する。
「ここに来たのは、魔法使い探しか。」「ああ、アリーセの代わりがすぐに見つかるとは思っていないが、魔法使いは必要だ。」
「フリーのCランク以上の魔法使いか難しいな。」「分かっている。」
「どうだ、魔法使いが見つかるまで帰らずの森に参加しないか。」「それなら銀翼の剣に参加した方がいいだろう。」
「翼、どっちがいい。」「俺はどちらでもいい。同じことだろ。」
「それは違うぞ、帰らずの森か銀翼の剣のどちらが格上か決まるんだ。」「俺には関係ないよ。」
「翼、冷たいぞ。今朝も剣の稽古をしたじゃないか。」
エルマーが俺に泣きつく。銀翼の剣に参加することは、帰らずの森のリーダーとしてプライドが許さないのだろう。
フルートが面倒くさそうに言う。
「話で決まらないなら、ゲームで決まればよかろう。ポルカなどがいいのではないか。」
ポルカはポーカーのようなカードゲームだ。エルマーが答える。
「俺は賛成だ。」「まあいいだろう。」
ライマーも同意する。俺たちはテーブルを借りて、エルマーとライマーのポルカ勝負を始める。
トランプのようなカードが5枚、配られる。エルマーは配られたカードを見ると渋い顔になる。ライマーは顔色を変えたりしない。
俺は、エルマーはポルカに向いていないと思う。エルマーは顔に出過ぎる。これでは勝負の駆け引きは無理だ。
エルマーは3回勝負して、3連敗した。弱い、弱すぎるぞー、これでよく剣士が務まるものだ。
結果は、俺たち「帰らずの森」が「銀翼の剣」に参加することになった。
エルマーはがっくり肩を落とす。カルラは対照的に明るくなる。ライマーはポーカーフェイスのままエルマーの肩を叩く。
俺はエルマーに質問する。
「もしかして、銀翼の剣と共闘するのは、ドゴール王国の連中に対抗するためか。」「ああ、この戦力なら軍隊とでも戦えるからな。」
俺は、国を亡ぼせると思うが自己評価が高すぎるのだろうか。
ライマーは、ギルドに新生「銀翼の剣」を申請する。ギルド長のクレールが出て来て俺たちに言う。
「とんでもないパーティが出来ましたね。全員がドラゴンスレイヤーなんて前代未聞ですよ。」「俺たちにふさわしい仕事を回してくれよ。」「もちろん。活躍を期待していますよ。」
いつの間にか俺は冒険者の頂点のパーティに参加していた。




