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第5話 幼女はびしょぬれ

 午後になりフルートは俺に水魔法を教えてくれる。フルートは右手のひらに水の玉を作りだす。

 「これが基礎だ。イメージして水の玉を作れ。」「コツはないの。」

 「魔法はイメージだ。これが出来れば、他の魔法も上達するぞ。」「うーん、魔法の適性とかないのかな。」

 「翼はバカだから細かいことは考えず行動しろ。」「バカはひどいよ。」「とにかくやれ。」

フルートは俺を蹴る。しかし、幼女に蹴られても痛くない。俺は右手のひらを出して水をイメージする。宇宙船の中で水が玉になって浮かんでいるイメージだ。

 すると水の玉が出来て手のひらの上を浮かんでいる。やったできたぞ。俺はうれしくなる。すると集中が解けたためかはじけて手のひらを濡らす。

 「それが基本のアクアだ。フレアのように使えるように練習だ。」「はい。」

俺は何度も繰り返して水の玉を作りだす。とうとう水を思い浮かべるだけでアクアを発動できるようになった。俺は調子に乗って水の玉の数を増やしていく。

 最初は3個が限界だったが、慣れてくると数が増えてくる。俺は50個まで覚えていたが数が増えていくので数えることをやめた。

 家に入っていたフルートが出てくる。俺はヤバいと思ったが遅かった。

 「何をしている。バカ者。」

俺は焦ってコントロールを失う。無数の水の玉はフルートに降り注ぎ、びしょぬれにしてしまう。俺は、幼女をびしょぬれにしてしまった罪悪感を感じる。

 「ごめん。わざとじゃないんだ。」「分かっている。風呂に入るから背中を洗え。」

フルートはその場で全裸になり、濡れた服を干す。そして、家の中に入ると空のバスタブに湯を作りだし入れる。器用だ。

 「使いこなせれば湯を作ることも自在だ。」

説明しながら湯船につかる。俺にもできるようになるだろうか。

 「何をしている。背中を洗う準備をしないか。」「はい。」

 「タオルは湯で濡らすのだぞ。」「まだ、湯を作れないよ。」

 「イメージしろ。もうアクアはマスターしたのだから、ちょっと応用するだけだ。」「ああ、わかった。」

俺は水の玉を作る要領でお湯をイメージする。俺はカップ麺に注ぐ湯をイメージしてしまう。熱湯がタオルにしみこむ。俺はタオルを振って温度を下げる。

 ちょうどいい温度になった所で石鹸で泡立たせる。フルートが満足そうに言う。

 「やれるではないか。頼むぞ。」

フルートが立ち上がったので背中を洗い始める。結局、フルートは俺に全身を洗わせる。俺が幼女に興味ないので安心しているのだろうか。

 フルートは風呂から上がると服を着るが、干してある服と同じ服だ。

 「なぜ、同じ服なんだ。」「これが我のトレードマークだからな。」

 「このいかにも魔女ですという服がトレードマーク。」「そうだ。この国では職業に応じて服装を決めているのだ。」

 「おしゃれはしないのか。」「この服のすばらしさが分からないのか。」

 「分からん。」「ほら。スカートにフリルがついているだろ。」

 「かわいいな。」「そうだろ。これがおしゃれだ。」

フルートの服はフリルやリボンが付いて魔女っ娘になっているが黙っていよう。


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