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第6話 帰還

 フルートがみんなに言う。

 「我が元の教室へ送り届けてやる。この世界のことは忘れるが良い。」「待って私は帰らないわ。」「俺もここで勇者になりたい。」

雪島と谷垣が帰りたがらない。俺は二人を説得することにする。

 「この世界は、日本みたいに平和じゃないんだ。人を殺さないといけなくなったりするかもしれないぞ。」「私はルイス様のそばにいたいわ。役に立ちたいの。」

 「ルイスは王様だよ。」「私は聖女よ。役に立てるわ。」

俺は雪島を諦めて、谷垣と話をする。

 「勇者は、魔物と戦ったりしないといけない。危険だぞ。」「でも、もてるんだろ。」

 「前の勇者は民衆に嫌われていたぞ。」「大丈夫。女の子にもてるようにするから。」

 「日本で努力しろよ。」「日本では変態扱いだ。この世界なら大丈夫だ。」

 「お前はこの世界でも変態だからな。」「俺は変態じゃない。小さな女の子が好きなだけだ。」

 「翼、諦めろ。この二人は手遅れだ。」「ルイス王に任せるしかないか。」

俺とフルートはルイスに会う。

 「ルイス様、聖女の雪島と勇者の谷垣が残りたいと希望しています。お願いできませんか。」「勇者と聖女か願ってもない。任せてくれ。」

日本に帰るのは、俺と高志、弓里になる。俺たちは起きたことの口裏を合わせる。フルートが玉座の間で準備を始める。

 玉座の間に魔法陣が出来上がり、俺たちは、雪島、谷垣と別れを済ませる。

 魔法陣が光り、俺たち三人は1年3組の教室に現れる。俺たちが突然、教室に現れたので、現場を調べていた警察官を驚かせる。

 俺たちは警察の事情聴取に同じように答える。

 「教室にいたら魔法陣が浮かび上がって光り、別の世界へ連れられて行った。悪い魔女が異世界召喚をしたと言っていた。その後、良い魔女に助けられて、日本へ送り返してもらった。」

 「雪島、谷垣は自分の意志で異世界へとどまった。」

と説明する。

 結局、生徒二人が行方不明になった。警察と学校は生徒二名が行方不明になったと発表した。異世界のことは伏せられた。

 マスコミは現代の神隠しとして騒ぎ出す。レポーターが登下校の生徒に声をかけて情報を得ようとする。

 生徒たちは何も知らされていないので答えようがなかった。マスコミがしつこく生徒にまとわりつく姿がネットにさらされると非難の声が出て、マスコミも慎重になり鎮静化する。

 このことで俺は両親に詳しく話さなければならないかと覚悟した。両親は俺が無事だったことを喜んだだけで詳しく聞くことはなかった。

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