第2話 異世界召喚
俺は今日も抱き着いて寝ているフルートを引きはがして起きて、朝のルーティンをこなして登校する。途中で雪島と合流して教室まで行く。
教室に入ると決まったように高志が話しかけてくる。
「おはよう。フルートちゃんは元気か。」「フルートは関係ないだろ。」
「そうはいかない。将来、彼女にするのだからな。」「変態を友達に持った覚えはないぞ。」
「今でも一緒に風呂に入って、添い寝をしているのか。」「俺は嫌だが、仕方がないんだ。」
ロリコンの谷垣が話に加わって来る。
「なんて、うらやましいんだ。俺も泊めてくれ。」「泊めるわけないだろ。」
クラスのリーダー弓里が注意する。
「谷垣君、不謹慎よ。萩原君も疑われるよなことはやめなさい。」「俺は悪くないぞ。」
「萩原、仲間だろ、薄情だぞ。」「俺はロリコンじゃないぞ。」
雪島が俺の腹の筋肉を撫でながら弁護する。
「萩原君は悪くないわ。だって、腹筋は正直だもの。」「雪島さん、筋肉と会話しないでくれる。」
弓里が困った顔をして雪島に言う。
他のクラスメイトは教室の出入口付近に固まって、俺たちの5人を漫才でも見るように見て楽しんでいる。
すると、突然、教室の中に魔法陣が浮かび上がる。俺はすぐに転移系の魔法だと気づく。
「すぐに教室から出るんだ。危険だ。」
俺が叫ぶとみんな教室の外へ逃げ出す。だが、俺と雪島、高志、谷垣、弓里は、間に合わず。転移に巻き込まれる。
魔法陣が光出し、光が収まった頃には、別の場所に出ていた。
俺たちの前には、王様らしい、金髪の小太りの中年がいる。周りには兵が槍を持って取り囲んでいるが大した腕ではなさそうだ。
問題は赤毛のいやらしい顔で笑っている女だ。ステータスは
職種 魔法使い HP2000 MP7000 力200 敏捷性200 知力400 魔力4000 剣技100 スキル 切り裂きの手刀
明らかに俺より魔力や魔法に関しては上のようだ。
俺は普段からステータスを偽装して魔力を抑えているので気づかれることはないだろう。
赤毛の女が俺たちの頭の中へ話しかける。フルートと初めて会った時と同じだ。これは心を読まれないように気をつけなくてはならない。
(ようこそ、異世界にここはドゴール王国の玉座の間、フロイス王の御前ですよ。)(異世界ですって、信じられないわ。そのデブが王様なの。)
弓里が心の中で叫ぶ。赤髪の女は弓里の前に立つ。
(今、あなたが思ったことは本当よ。あなた、名前は?そう弓里ね。まずはあなたのステータスを見てあげるわ。)
職種 剣士 HP100 MP100 力10 敏捷性10 知力20 魔力10 剣技50 スキル 連撃レベル1
(あなたは剣士なのね。ドゴール王国のために剣を振るってもらうわよ。)「あんた何よ。失礼ね。」
(これは、申し遅れました。私はチェンバロ・アヒレス、人は鮮血の魔女と呼ぶわ。)「魔女・・・」
弓里は目を丸くする。突然の異世界に王様と魔女が現れたのだ。
チェンバロは弓里に興味を失ったように場所を移して高志の前に立つ。
職種 アサシン HP150 MP100 力70 敏捷性20 知力40 魔力10 剣技70 スキル 情報収集レベル1
「何をしたんだ。」
高志がチェンバロに質問するが無視される。次に雪島のステータスを見る。
職種 聖女 HP100 MP200 力10 敏捷性10 知力20 魔力150 剣技5 スキル 神の加護
(聖女か、いいわ。)「何のことですか。」
(後になれば分かるわ。我が国のために働いてもらいます。)「嫌です。」
雪島の抗議は無視され、チェンバロは谷垣の前に立つ。
「大人の女は嫌だな。小さな子がいいな。」(変態ですね。まあ、役に立つならいいわ。)
職種 勇者 HP300 MP200 力100 敏捷性150 知力10 魔力100 剣技150 スキル ロリッコハーレムレベル1
(やったわ。勇者よ。)「俺、勇者なのか。」
チェンバロはスキル ロリッコハーレムを無視してフロイス王に声を上げる。
「フロイス様。ついに勇者召喚に成功しました。」「そうか。めでたいぞ。」
チェンバロは最後に俺の前に立つ。
(あなたは、他の4人と違うわね。落ち着いているもの。期待しているわよ。)
職種 庶民 HP100 MP150 力10 敏捷性10 知力10 魔力70 剣技20 スキル 初恋童貞レベル1
(庶民・・・初恋童貞て何なの。期待はずれだわ。)
チェンバロは興味が失せたように離れていく。俺はステータスを偽装して、魔力も最大限抑えている。そして、思考が読まれないように気をつけている。全ては脱出のチャンスのためだ。




