第10話 アークドラゴン討伐作戦
ギルド長のクレールは俺たちの顔を見ると礼を言う。
「帰らずの森よ、銀翼の剣を助けてくれてありがとう。全員無事で安心したよ。」「安心するのはまだ早いですよ。」
銀翼の剣のリーダー、ライマーは厳しい顔をして言う。
「ライマー、説明してくれ。何があったんだ。」「俺たち銀翼の剣は、アークドラゴンと遭遇戦になって、岩の穴に逃げ込んで動けなくなっていました。」
「そうか、アリーセは転移魔法を使えなかったね。」「転移魔法は難しいのですか。」
「Åランク以上の魔法使いに使える者が多いが、翼は使えるのか。」「ええ、使えます。」
「驚きだが、最古の魔女と一緒なら当然かもしれないな。」「それより、アークドラゴンはどうするつもりだ。」
フルートが話題を変える。クレールはギルド長として当然のことを言う。
「もちろん討伐する。討伐隊を編成するよ。もちろん。銀翼の剣と帰らずの森には参加してもらう。」「ギルド長、編成にどのくらいかかりますか。」
「半月以上かかるだろう。」「その間に周辺に被害が及びますよ。」
「分かっている。翼には良い考えがあるのかい。」「帰らずの森と銀翼の剣だけで戦いましょう。」
俺の言葉にみんなが目をむく。ライマーが俺に言う。
「あれを見て、そんな考えがどうしてできるんだ。」「厄介なのは、高熱のブレスですよね。俺が何とかします。」
「翼、どうするつもりだ。」「フルート、科学で何とかするよ。」
「翼の世界は魔法がない代わりに科学が進んでいたな。」「これでも、優等生で成績優秀なんだ。」「分かった信じよう。」
それからアークドラゴン攻略会議が始まる。アークドラゴンの最大の武器ブレスは俺が無効化している前提の話し合いだ。
アークドラゴンの皮膚は硬いうろこに覆われて、剣や矢が通らない、さらに悪いことに魔法の効果も薄いのだ。
Sランク剣士のエルマーとライマーが口をそろえて言う。
「俺ならうろこを切り裂けるぞ。」
アークドラゴンの足を潰すことになる。エルマーとライマーが攻撃して、Aランク戦士のロルフ、Cランク魔法使いのアリーセがけん制をすることになる。
フルートはアークドラゴンの翼を切り落とす役目になる。
そして、巨大なアークドラゴン仕留めるのだ。持久戦になることが予想される。フルートが俺に言う。
「魔力をうまくコントロールして、持たせろよ。お前がつぶれたら、作戦は失敗するぞ。」「ああ、任せてくれ。」
作戦は明日決行になる。会議は解散する。俺とフルート、エルマーが帰ろうとするとカルラが俺に声をかける。
「翼、この後、一緒に食事しない。おいしい店を知っているのだけれど。」「翼は忙しい。今度にしてくれ。」
フルートとカルラがぶつかり合う。エルマーが割って入る。
「みんな、腹減っているだろ。全員で行こうぜ。」「それはいいなー」
ライマーが援護する。こうして食事会になる。俺はホッとする。俺は雪島と付き合っているのだ。




