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第2話 レストラン

 俺は王宮の料理が特別であることを痛感する。しかし、王都の食べ物がまずいと決まったのではない。今度はレストランに挑戦することにする。

 フルートが俺に言う。

 「レストランに行っても我の料理と大して変わらないぞ。」「試さないと気が済まないんだ。レストランが生臭いスープを出すか確かめたい。」

 「まて、我のスープは家庭料理に様なものだ。我のスープがまずいわけではない。」「フルートを責めるつもりはないから。」

 「その憐れむような目はやめてくれ。」「とにかく、レストランへ行こう。」

俺はフルートの手を掴んで通りを進んで行く。しばらく進むと高級そうなレストランを見つける。

 「ここにしよう。」

俺は振り返って見るとフルートは真っ赤な顔をしている。

 「フルート、どうしたの顔が赤いよ。」「何でもない。レストランに入るのだろ、早くしろ。」「わかったよ。」

フルートは怒っているようではないが、追求しない方が良さそうだ。俺はフルートを連れてレストランに入る。

 ウエイターが駆け寄ってくる。

 「お客様、そのような恰好では困ります。」

俺はチップだと言って銀貨1枚をウエイターに渡す。ウエイターの態度が変わる。

 「ようこそ、お客様、こちらの席へどうぞ。」

俺とフルートは席に着く。フルートは俺と目を合わせない。俺はフルートに話しかける。

 「レストランは入ったことないの。」「バカにするな。我は勇者パーティの一員だったのだぞ。レストラン位何回も言ったことあるわ。」

 「さっきからどうしたの。フルートらしくないよ。」「分からない。お前がバカなだけだ。」

俺が気づいていないのか。何か見落としているのか。フルートとは付き合いが長いとは言えないが、いつも一緒にいるのだ。俺は悩む。

 フルートは沈黙している。俺は考え込んでいる。ウエイターが俺たちがメニュー選びに悩んでいると思ったのか、おすすめメニューを教えてくれる。

 「魚のコース料理が自慢のメニューとなっております。」「では、それをお願いします。飲み物は果汁のものをお願いします。」「かしこまりました。」

始めにきれいに盛り付けられた前菜が出てくる。続けて、魚を使ったスープが出てくる。生臭いことはないが特別おいしいものではなかった。

 そして、油で揚げた魚が出てくる。濃い味付けで生臭さを隠しているようだった。

 「どうだ、大したことはないだろう。銀貨がもったいなかったな。」「特においしくはないけど食べられることは分かったよ。」「そうか。」

再びフルートは沈黙してしまう。俺たちは黙って食事を続ける。レストランのコース料理は二人分で銀貨2枚、2000コルだった。フルートはレストランを出ると俺に言う。

 「そろそろ帰るぞ。」「もう少し街を見たいです。」

 「まだ、デートを続けたいのか。」「えっ、デート?」

そういえば、これはデートだ。俺の頭から抜け落ちていた。そういえば手をつないでいたな。

 フルートは惚ける俺を人のいない裏道に引っ張り込むと杖を取り出して地面をたたく。魔法陣が浮かび上がり、次の瞬間、フルートの家の敷地に到着していた。

 「フルート、王様に挨拶していないよ。」「そんなもの放っておけ。」

 「転移魔法を教えてくれ。」「分かった。難しいぞ。」

俺は転移魔法を教えてもらうことになった。

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