第14話 エドガー再来
俺はフルートとスーパーマーケットで買い出しをする。明日は異世界に出発だ。
早朝、クローゼットを開けて、渦の中に飛び込む。渦を抜けるとフルートの家の中だ。俺は朝食を作ろうとするがフルートがストップをかける。
「フルート、どうしたんだ。」「しかけておいた罠が発動している。」
「エドガーか。」「他に戻らずの森に入って来る奴はいないだろう。」
「罠はまだあるんだろう。」「もう、近くまで来ている。」
ドンと爆発音が聞こえる。結構、近くに感じる。これってヤバいだろう。フルートの家が見つかるぞ。
「あと半日というところだな。教えたファイヤーアロー使えるだろうな。」「もちろん、使えるぞ。」
「今度こそ殺せ。」「殺さないとだめなのか。」
「これから人を殺さずに済むと思っているのか。」「戦いを避ければいいだろ。」
「ここは、翼の世界のように優しくないよ。いえ、あなたが戦争を知らないだけだったね。」「確かに戦争を知らないよ。」
「翼、エドガーを殺せるかは、今後、異世界で生き残れるか決まるよ。」「分かった殺すよ。」
殺したくないけど、ここは日本と違うんだ。ここで生き抜くためだ。
また、ドンと爆音が響く。フルートが俺に言う。
「朝食にしようか。まだ、時間はある。」「ああ、準備するよ。」
食事中も爆音が響いて来る。エドガーはバカなのか。わざわざ罠にかからなくても避ければいいのに・・・
「それは無理だ。エドガーは魔力探知を使えないのだ。」「心を読んだのか。」「疑問に答えただけだ。」
食事が終わり、フルートはくつろぎながらエドガーを待ち始める。俺にはそこまでの余裕はない。
昼近くなり、爆音がすぐ近くで発生する。フルートが立ち上がりながら俺に言う。
「来るぞ。」「もうすぐだね。」
フルートが俺に剣を渡す。
「それは魔剣バルムだ。大切に使えよ。」「魔剣ならどんな力があるんだ。」
「魔力を蓄えて撃ち出すことが出来る。だが、使うなよ。危険だからな。」「ヤバいのか。」
「使うと地形が変わる。」「そんなの使ったらだめだろ。」
俺はフルートと一緒に家から出る。森の奥から何者かが近づいて来る。エドガーに決まっている。さらに近づいて来て、エドガーの姿を確認する。
エドガーはあれだけの罠にかかっていたのにダメージが少ない。エドガーからも俺たちが見えたのだろう。エドガーが走り出す。
「フルート、迎えに来たよ。君のためにどんな困難も乗り越えてみせるよ。」
フルートが心底嫌そうな顔をする。
「翼、エドガーを殺してくれ。」「分かっている。」
俺は魔剣バルムを抜いて構える。エドガーも剣を抜く。
「小僧、今日こそフルートを返してもらうぞ。死ね、小僧。」「はああああああぁぁぁぁっーーーーー」
俺は気合を入れる。剣の技量は劣っているが、俺には魔法がある。
エドガーが間合いを無視して突っ込んでくる。また、上段からの打ち込みだ。俺は剣で受け流す。エドガーの聖剣がバルムの刃の上を滑って火花が散る。
俺は体を回転させながらバルムを振って胴を狙う。エドガーは後ろに飛んでかわす。俺はエドガーを追って下段から切り込む。エドガーは聖剣で受け止める。
俺はまだ魔法を使っていない。俺の剣技がどれだけ通用するか試したかったのだ。




