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第12話 雪島が俺の家に来る

 異常なテンションのクラスで、教師たちは平然と授業を行っていく。教師は誰一人、フルートを追い出そうとせず生徒として扱っていた。

 フルートは空いた席に座って授業を受けている。フルートは認識阻害の魔法を使っている。クラスメイトは授業どころではなかっただろう。

 放課後になり、俺はフルート、雪島の三人で下校する。しかし、俺たちの後ろにはクラスメイトが何人か付いている。どうするつもりなのだろうか。

 「雪島さん、本当に俺の家に泊まるつもりなの。」「フルートちゃんが一緒に風呂に入ったり、添い寝しているなら。私もするわよ。」

 「ち、ちよっと待って、一緒に風呂に入ったり、添い寝をするつもりなの。」「そうよ。萩原君は私の彼氏なんだからいいわよね。」

これはとってもうれしい。雪島と一緒だ。甘い時間が過ごせるぞ。いや、そうじゃない。まだ付き合い始めたばかりなのに早すぎる。俺は真面目なお付き合いをしたいのだ。

 「雪島さん、過激すぎるよ。」「いやなの。」

 「うれしいよ。でもダメだよ。」「私は、どうしてダメなの。」

 「フルートは、まだ小さいし、預かっているから。」「私は萩原君となら嫌じゃないんだよ。」

雪島は一歩も引く気はないようだ。これは覚悟をする必要がありそうだ。

 「分かったよ。俺は雪島の嫌がることはしないよ。」「ありがとう。」

俺は、雪島を家に招き、自分の部屋に入れる。よかった。フルートがいるので部屋を整理してきれいにしていたのだ。もちろんヤバい本は隠してある。

 「萩原君は部屋をきれいに使っているのね。」「そうかな。普通だよ。飲み物持って来るから適当に座ってくつろいでいて。」

俺はジュースと買い置きの菓子を用意する。部屋に戻るとフルートが見覚えのある本を取り出して雪島と見ている。

 あれ、隠しておいたヤバい本じゃないか。フルートが雪島に解説する。

 「翼お兄ちゃんは、こういう本をたくさん持っているんだよ。」「お、男の子だから少しは持っていてもおかしくはないわ。」

雪島は、本の内容にくぎ付けだ。あれは雪島似のAV女優の写真じゃないか。俺のピュアなイメージがーーーーー

 俺と雪島の目が合う。雪島はさっと目をそらす。だめだ、嫌われたーーーーーフルートの悪魔め!

 「雪島さん、それは・・・・・」「萩原君も男だものね。」

そうです。そのAV女優好みです。そうじゃない、何か言わないと・・・・・

 「そんな本、どこにあったのかな。」「お兄ちゃんの机の引き出しが二重底になっていたの。」

 「あはは、俺は忘れていたなー」「萩原君、私のこと写真の人みたいに見ていたの。」

 「そんなことないよ。雪島さんは雪島さんだから。」「でも、写真の人好みなんでしょ。」

もう言い逃れは出来ない。かくなる上は、誠意を見せよう。

 「もうその本は見ません。処分してください。」「私、萩原君を責めていないよ。驚いたけど、写真の人が好みなら私も好みなのよね。」

 「はい、好きです。」「だったら、この件は終わりにしましょ。」

雪島、天使だー心が広い。フルートは苦い顔をしている。本は再び隠し場所に安置される。

 俺は、フルートと雪島と今日の夕食について話をする。フルートが言う。

 「お兄ちゃんの作るご飯はおいしいよ。お姉ちゃんは作れるの。」「もちろんよ。何か作りましょうか。」

 「ビーフシチューがいいな。」「分かったわ。」

雪島はスマホで検索を始める。大丈夫か?俺はフルートと雪島の三人でスーパーマーケットへ材料を買いに行く。

 家に戻ると雪島の格闘が始まる。俺は手伝おうとするが雪島に座っているように命令される。俺はフルートに言う。

 「なんで、煽るんだよ。俺が作ればよかっただろ。」「すまんつい。」

 「そう言えば、あの本、いつから気づいていたんだ。」「最初からだ。大事なものは隠すからな。」

 「なんで、雪島に見せるんだよ。」「怒って帰ると思ったんだが、案外肝が据わっているな。」

フルートは俺と雪島の仲を裂こうとしているのか。でも、俺は負けないぞ。

 ちょっと時間がかかったが、料理が出来上がる。雪島は他にサラダを作って配膳する。

 「さあ、できたわよ。召し上がれ。」

一応、ビーフシチューに見える。フルートは俺の方を見ている。俺から食べるしかなさそうだ。覚悟を決めてシチューを口に運ぶ。あれビーフシチューだ。普通だぞ。

 「萩原君、どお?」「おいしいよ。」「良かった。」

フルートも黙って食べ始める。食事が終わると洗い物は、俺が引き受ける。鍋を洗っていると雪島が声をかける。

 「私、先にフルートちゃんとお風呂入っていいかな。」「どうぞ。」

えっ、雪島がお風呂!俺の家の風呂に入るのか。なんか、ドキドキするぞ。別に覗いたりはしないけど。

 雪島が風呂から出てくる。ああ、何かいい匂いがする。癒されるな。雪島は俺のTシャツを着て上からジャージを羽織っている。う~んTシャツになりたい。

 フルートが俺に言う。

 「お兄ちゃんもお風呂入ってきたら。」「そうだね。入って来るよ。」

俺は久しぶりに一人で風呂に入る。雪島が入った風呂だと言うことは考えないようにする。風呂から出て部屋に戻るとフルートと雪島がにらみ合っている。

 「二人ともどうしたの。」「これは女の秘密じゃ。」「そう、秘密よ。」

気になるが二人は教えてくれないようだ。俺は疲れたのでベットに入る。すると右側にフルート、左側に雪島が来る。一人用のベットだ。雪島との距離が近い。

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