第7話 食事会
翌日の夕方、チェンバロが着飾っている。チェンバロは何でもに合っているな。フルートは幼女だから興味はない。
「こら、翼、無視するな。」「無視していないよ。」
俺は振り返るとそこには女神さまがいた。大人バージョンのフルートだ。きれいだ、ずっとこのままでいて欲しい。
「スマホで写真を撮ってもいいかな。」「構わんがどうするのだ。」
「スマホの待ち受け画面にするんだよ。」「なぜ、普段の我を使わないのだ。」
「幼女には興味はないんだ。大人のフルートは女神さまだよ。」「ふん、どちらも我なのにな。」
俺のスマホの待ち受けはフルートになった。時間になり1階に降りていく。
「二人とも似合っているよ。これは注目されるなー」「父さん、フルートのこと分かるの。」
「一度会った女性のことは見間違えたりしないよ。フルートさんは、まな板からDかな。」「あなたちょっと。」
父さんは母さんに引きずられていく。「何言っているのよ。このオッパイ星人!」母さんの怒鳴り声が聞こえてくる。俺は父さんがセクハラおやじだとは思ってもみなかった。
父さんは頬を腫らして出てくる。修羅場があったのだろう。父さんは何も無かったように言う。
「さあ行こうか。」「翼の父親はタフだな。」
フルートが感心する。チェンバロは父さんにヒールをかける。
「おお、痛みが消えていくぞ。これが魔法か。」「本当、すごいですね。腫れが消えたわ。」
両親はチェンバロのヒールに感心する。父さんが駐車場から車を出す。俺たちは父さんの運転でレストランに向かう。俺たちがレストランに入るとかなり目立つ。
フルートとチェンバロが美人だからだが、フルートの美しさは圧倒的だった。席に着いてしばらくすると夷隅先生が来る。
俺たちの席は余計に華やぐ。夷隅先生が質問する。
「あのそちらの方は、ご紹介していただけませんか。」「夷隅よ、我じゃ。分からぬのか。」
「もしかしてフルートちゃん。」「そうだ、こちらが本当の姿じゃ。」
「すごい美人さんではないですか。」「我の美しさは男の人生を狂わせるからな。」
「萩原君は私の物ですからね。」「いいや、我のものだ。」
「まあまあ、今日は食事を楽しみましょう。それにしても翼がうらやましい。」「あなた~」
「お前が一番だよ。」「まあ、いいでしょ。」
我が家は母さんの方が強いようだ。食前酒が運ばれて来る。俺と父さんはぶどうジュースだ。
前菜も運ばれて来る。フルートとチェンバロが驚く。
「この美しく飾られた物は食べられるのか。」「すごいわ、王宮では見ませんでしたわ。」
俺は黙って食べる。うん、おいしい。フルートとチェンバロは感動している。母さんが質問する。
「三人とも翼のお嫁さんになってくれるのね。」「このままだとそうなるな。異世界にもう一人いるぞ。」
「まあ、まだいるの。」「彼女は、女王をしているからこちらの世界には来れないので会えないがな。」
「会ってみたいわ。王女様なんておとぎ話みたいだわ。」
食事は穏やかに進んで行く。俺には妻の候補が4人もいることになるが両親はそれでいいのだろうか。
「父さん母さん、俺はこんなんだけど怒らないの。」「翼はやることはちゃんとやっているだろ。それで妻がたくさんいてもいいと思うぞ。代わりに中途半端はするなよ。」
「分かったよ。」
俺は異世界にお気軽な安らぎを求めていたが願いはかなうのだろうか。




