第20話 責任の所在
コルトバ軍は7割の騎士を失っていた。王都に帰る途中の町や村では沿道の民衆が言葉を失う。谷垣はロリッコハーレムレベル10のおかげで女の子に囲まれて上機嫌だった。
国王のルイスは、報告を受け色を失う。
「勇者パーティは健在か。」「はっ。誰も欠けてはおりません。」「せめてもの救いだな。」
コルトバ軍が王都に入ると民衆は言葉を失い。夫が戦争に加わった妻たちは必死に夫の姿を探す。ある者は夫の姿を見つけて涙を流しながら飛び出し、夫に抱き着く。
ある者は夫の姿が見つからず、泣き崩れる。先頭を行く勇者谷垣は女の子に囲まれ、完全に浮いていた。
コルトバ軍は王城の中庭に入ると整列する。ルイスが出て来て言う。
「7割の騎士たちが帰らぬと聞いた。私の愛する騎士の7割もだ。私は悲しい。だが、城郭都市アイアの手前まで進軍したと聞いている。ドゴールに打撃を与えることは出来た。」
「さて、我が軍の大敗の責任はどこにある。」
騎士団長たちが前に出てひざまずく。ルイスは続ける。
「諸君たちの先戦のミスはあっただろう。だが、責任はドゴールにある。流れた血は、幾万倍にして返してもらおうではないか。」「「「はっ」」」
「今は傷を癒して、力を貯めようではないか。」「「「おうー」」」
突然、谷垣が前に出て発言する。
「俺に褒章はないのか。敵を切り殺していたぞ。」
騎士たちが激怒する。
「何を言っている。俺たちは大敗したんだぞ。死んだ者たちに詫びろー」
騎士団長たちが、怒りをこらえて叫ぶ。
「王の御前だぞ。静まれー」
騎士たちは、我を取り戻し黙り込む。しかし、握った手が震えている。ルイスが問う。
「勇者を何か欲しい。」「アデリナ姫をください。」
ルイスには、一人娘のアデリナ・コルトバがいた。金髪の9歳の少女だ。ルイスの筋肉がうずく、このまま、この変態を殴り倒したい衝動に駆られるがこらえて言う。
「やることはできない。まだ、ドゴールは健在だ。」「ドゴールを滅ぼせばいいのだな。」
「ドゴールを滅ぼしたら、代わりにブリギッテ姫をやろう。可愛いぞ。」「よし、約束ですよ。」
フロイス王には一人娘のブリギッテ・ドゴールという金髪10歳の少女がいた。
一人浮かれる変態谷垣に全員の冷たい視線が集まっていた。




