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第11話 オカリナと戦う

 俺たちの部屋に規律の魔女オカリナからの使者が来る。

 「翼様、陛下がお呼びです。一緒に来てください。」「分かりました。フルート、チェンバロ来てくれる。」

 「いえ、翼様お一人でお願いします。」

使者の言葉にフルートの雰囲気が変わる。

 「我の許可なく、翼を連れて行くつもりか。覚悟は出来ておろうな。」「お、お待ちください。陛下は二人きりで会いたいと・・・」

 「我は同行するぞ。」「しかし・・・」

 「決定事項じゃ。チェンバロも来るがよい。」「はい、フルート様。」

使者は泣きそうになって言う。

 「お願いですから、やめてください。」「おぬしは本当に死にたいようじゃな。」「ひっ」

俺は使者がかわいそうになって来る。

 「オカリナには、俺から話すから3人を案内してください。」「う~仕方ありません。」

使者は涙目になっている。俺たちは使者の案内で訓練所にくる。そこには、革製の防具を着込んだオカリナがいた。

 「どういうことだ。なぜ、最古の魔女と鮮血の魔女がいる。」「申し訳ありません。お二人がどうしてもと・・・」

 「役割を果たせなかったのか。」「待ってください。俺が連れて行くようにお願いしたのです。」

 「役割をはたしていなことには違いない。指示を守れぬとは許しがたいな。」

オカリナは使者を睨む。そこへフルートがオカリナに言う。

 「我を連れて行かなければ、こやつは死体になっていたぞ。」「最古の魔女が相手では仕方ない。不問としよう。」「ありがとうございます。」

 「俺に用があるのだろ。」「そなたと戦ってみたくなってな。どうだ。」

 「俺は戦いは嫌いだ。」「実力を知りたいと言っているのだ。」

フルートが話に割り込んでくる。

 「良い経験だ。戦え翼。」「翼様、オカリナは強いですよ。」

フルートとチェンバロはもう見物するつもりになっている。これは、やるしかないようだ。

 「分かりました。お受けします。」「全力を出すのだぞ。」

俺とオカリナは訓練所の中央で対峙する。俺はオカリナのステータスを見ようとするがやはり見えない。オカリナが歌うように詠唱を始める。

   風の精霊よ。祝福を。火の精霊には踊りを。みな踊り楽しみたまえ

 聞いたこともない詠唱だ。俺はファイヤーアローをオカリナに撃ちこむ。炎の矢はオカリナには届かない。まるで風に舞うように方向を変えるとくるくると回転して散るように消える。

 オカリナの歌は続いている。俺は危険を感じて横に飛ぶ。俺のいたところの床が切り刻まれる。エアカッターだろうか。これは戦いづらい。どんな魔法が来るのか分からない。

 俺はエアスクリーンを張る。すると俺は炎の渦に巻き込まれる。まるで炎が踊っているようだ。攻撃しないと防戦一方になってしまう。俺はエアカッターを繰り出す。

 エアカッターもオカリナに届かない。届かないなら周囲を俺の魔法で囲んでしまえばいい。俺の魔力が持つかが問題だが。

 オカリナの歌は終わらない。俺は訓練所の中を走りながらファイヤーボールを撃ち続ける。ただのファイヤーボールではない。覚えたばかりの灼熱のファイヤーボールだ。

 訓練所の中の温度はみるみる上がって行く。これならオカリナは蒸し焼き状態だ。「勝ったな」と思った時、俺は雷に打たれる。そこで俺の記憶は途切れる。


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