第9話 翻弄されるコルトバ騎士団
勇者パーティと各騎士団は次の町に到着する。勇者パーティは、騎士団と離れて森へ向かう。騎士団は再び町中を漁る。
この町も無人で食料はほとんどなかった。それでも騎士団は、何とか食にありつけるだけの食料を確保する。
騎士団長たちは夜襲を恐れて街の外に陣を張り野営をする。今夜は襲撃に備えて弓をいつでもいることが出来るように指示を出す。
ドゴールの第二騎士団長は、騎士たちに言う。
「今夜は俺たちの番だ。」「「「おう」」」
「コルトバ軍を威嚇して退却するだけのお散歩のようなものだ。」「切り込まないのですか。」
「楽しみはとっておけ。今は疲弊させとことだけでいい。」「「「おーおおおおおおおぉぉぉーーーーーー」」」
第二騎士団は闇夜の中を進軍する。すでに物見の騎士がコルトバ軍の陣を発見しているので迷わずに進める。
コルトバ軍が目視できる所まで進むと待機して深夜を待つ。
陣の中では騎士たちが今かと眠らずに待ち構えていた。しかし、集中力はいつまでも続かない、連日の疲れもあって居眠りをする者も出てくる。
騎士団長たちは今夜は夜襲がないのではと思い始める。
深夜日付が変わる頃、第二騎士団が動き始める。わざと足音を立てて人数が多いように偽装する。
ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン、ダン・・・・・
闇の中に足音が響く、コルトバの騎士団長たちが言う。
「来たぞ、弓を用意しろ。連中に矢の雨を降らせてやれ。」
「構え用意!」
ドゴールの第二騎士団長が指示を出す。
「声をあげろ。連中を驚かせてやれ。」「「「「おーおおおおおおおぉぉぉーーーーーー」」」
コルトバの騎士団長たちが号令を出す。
「今だ。撃て!」
一斉に弓矢が宙を舞う。しかし、矢は第二騎士団に届いていない。声だけで突撃をしなかったので射程外にいたのだ。
第二騎士団長が指示を出す。
「静かに退却だ。」
第二騎士団は物音を立てずに去っていく。
しかし、コルトバ軍には分からない。まだ近くに敵が潜んでいるかもしれないので朝まで警戒を解くことが出来なかった。
朝になり勇者パーティが騎士団に合流する。ライマーたちは、騎士団長たちから昨夜のことを聞かされる。ライマーが騎士団長たちに言う。
「これは、ドゴールの術中にはまっていますよ。国へ引き返して体勢を立て直すべきです。」「ライマー殿は弱気だ。連中は正面から戦えないのでこうした作戦をとっているのだ。」
ライマーは危機感を覚える。だが、騎士団長たちは自分たちの力を過信している。ライマーはパーティメンバに言う。
「これから過酷な戦になるかもしれない。覚悟していてくれ。」「俺たちだけで引き返さないか。」
エルマーだ提案する。
「それでは敵前逃亡とみなされる。」「連中と泥船に乗るのか。」
ロルフがぼやく。谷垣はドゴールの女の子たちに囲まれる妄想をしていた。
コルトバの騎士団は飢えとドゴール軍の夜襲に耐えながら城郭都市アイアに進軍していく。




