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第6話 ベレンの戦い

 勇者パーティを先頭にコルトバ各騎士団が続いて進軍してくる。すでにベレンの西門から視認できる。第五騎士団長は指示を出す。

 「弓兵は引き付けて一斉射を行う。目標は勇者パーティではなく後方の騎士団だ。」「「「おう」」」

勇者パーティが西門に近づいた時、ベレンの弓兵が弓を一斉射する。矢は勇者パーティを飛び越えて、後方の騎士団に降り注ぐ。ライマーが思わず声に出す。

 「くそっ、俺たち以外を狙ってやがる。」「私たちが門を破壊すればいいことです。」

雪島が答えるように言う。谷垣はベレンの女の子たちのことを考えている。

 矢は騎士団に降り続ける。ライマーが雪島に言う。

 「このままでは騎士たちの損害が無視できなくなる。矢を防いでくれ。」「門を攻撃できなくなりますよ。」

 「構わん、やってくれ。」「分かりました。」

雪島はコルトバ軍全体をエアスクリーンで防御する。第一騎士団と第二騎士団が用意してきた巨大な丸太を持ち出す。

 第五騎士団長はベレンの兵士に指示を出す。

 「丸太で門を破壊するつもりだ。門を抑えよ。弓兵は弓を撃ち続けよ。矢が飛んでくる限り、聖女は防御にかかりきりになるぞー」「「「おーおおおおおおおぉぉぉーーーーーー」」」

第一騎士団と第二騎士団は丸太を持って門に突貫する。ダーーンという轟音とともにミシミシと門が悲鳴を上げる。それでも兵士たちは門を支え続ける。

 二撃目で門に割目が出来る。第一騎士団長が鼓舞する。

 「もうすぐだ。続けるぞー」「「「「おーおおおおおおおぉぉぉーーーーーー」」」

三撃目も耐える。そこで第五騎士団長が指示を出す。

 「ベレンの兵士は撤退。我ら騎士はしんがりを務めるぞー」「「「おう」」」

四撃目、丸太は門を突き破り、勢い余って丸太を支えていた騎士ごと門の中へ突っ込む。そこにはドゴールの第五騎士団が待ち受けていた。

 第五騎士団は中に入って来た騎士を切り殺すとそのまま逃げ出す。後続の勇者パーティが見たものは退却する第五騎士団だった。

 第五騎士団は東門の騎士と合流して、騎士団長を先頭にベレンの兵士たちとは別の方向へ進軍する。

 勇者パーティは無人の町を見ることになる。エルマーがライマーに言う。

 「やられたな。無人だ。」「トラップがあるかもしれない。うかつに触れるなよ。」

雪島、ロルフ、カルラがうなづく。谷垣が叫ぶ。

 「なんだこれー、女の子がいないじゃないかーーーーー」

雪島とカルラが谷垣を白い目で見る。続いて各騎士団が入って来る。騎士の中には家から金目の物を盗ろうとする者がいた。

 彼らは家の戸を開けると矢が飛んで来てケガや運の悪い者は死んでしまう。各騎士団長が略奪をやめさせる。

 騎士団長たちはケガ人の治療を雪島とカルラに願い出る。二人は略奪をしようとした者のケガは治療しなかった。


 コルトバ軍の補給部隊はまだベレンの外で待機していた。第五騎士団長は物見の騎士からその位置を知ると速度を上げて言う。

 「今から狩りの時間だ。相手は補給部隊、殲滅しろ。」「「「「おーおおおおおおおぉぉぉーーーーーー」」」

第五騎士団は補給部隊に襲い掛かる。護衛の兵士がいるがかなわない。一方的に蹂躙して食料に火を放って、素早く退散する。

 勇者パーティと各騎士団は補給部隊の煙を見て事態に気づく。エルマーがライマーに言う。

 「補給部隊がやられたらおしまいだ引き返そう。」「そうしたいが騎士団長たちはどう考えるかな。」

コルトバ軍に暗雲が立ち込める。

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