第3話 コルタナ魔道国
俺たちは、本格的にコルトバ王国とドゴール王国が戦争を始めたので今後のことを話し始める。フルートがぼやく。
「これでは、のんびり街に出かけることもできないな。」「放っておいていいの。戦争には雪島さんと谷垣が関わっているし、銀翼の剣も加わっているんだよ。」
「自己責任だ。いやなら逃げればいいだろ。」「巻き込まれて動けないかも・・・」
「そうだとしても我は関わらないぞ。」「じゃあ、この家に引きこもっているんだね。」
「仕方なかろう。」
チェンバロが話に加わって来る。
「この家にこもることが嫌なら、コルタナ魔道国へ行くのはどうですか。」「なぜ、コルタナ魔道国なんだ。」
「コルタナ魔道国は私の生まれ育った国です。国王のオカリナ・キンケルは私の師匠です。」「規律の魔女か。お前が異世界召喚をしたと知ったらただで済まないぞ。」
「異世界召喚のことは黙っていてください。」「そうだな。我もことを荒立てたくはない。内緒にしてやろう。」
「ありがとうございます。翼様もよろしいですか。」「新しい国を見ることは楽しみだよ。」
するとチェンバロは床に魔法陣を描き始める。魔法陣が完成すると魔法を詠唱し始める。詠唱が長い。転移魔法はこんなに時間がかかって面倒くさいのか。
詠唱が終わると魔法陣が光る。チェンバロが言う。
「コルタナ魔道国の玉座の間に繋げました。行きますよ。」
俺たちは魔法陣に飛び込む。
玉座の間に出ると俺たちは魔法使いたちに囲まれる。全員魔力が1000を超えている。衛兵だろか。
チェンバロが名乗りを上げる。
「オカリナ・キンケル様の弟子チェンバロ・アヒレス帰還しました。オカリナ様にお目通りを願います。」
魔法使いの一人が言う。
「今、我が君に報告する。そのままおとなしく待て。」
魔法使いは懐から鳩を取り出す。おそらく使い魔だろう。鳩は飛んでいく。しばらくして玉座に金髪碧眼の少女が現れる。どう見ても10代後半だ。
するとチェンバロと魔法使いたちがひざまずく。俺とフルートは立ったままだ。チェンバロが挨拶をする。
「オカリナ様、チェンバロ・アヒレスです。お久しぶりです。」「チェンバロ、鮮血の魔女の二つ名を持ったな。どんな蛮行をしたのだ。」
「いえ、スキル切り裂きの手刀のせいです。蛮行などしていません。」「ならよい。蛮行をしでかしたなら罰せねばならないからな。」
チェンバロは冷や汗をかく。そして、俺たちを紹介する。
「客を連れて来ています。最古の魔女フルート様と弟子の翼様です。」「どうした。なぜ、弟子にまでへりくだっているのだ。」
「ステータスをお確かめください。」「庶民だと・・・いや、偽装をしているな。」
「翼様、偽装を解いてください。」「断ります。」
「良い。最古の魔女殿も偽装しているようだ。用心深いな。魔道を行く者はこうでなくてはな。」「我の偽装に気づくとは大したものだ。誉めてやろう。」
フルートが言うとオカリナは笑い出す。
「さすがは最古の魔女。好きなだけ、この国にいてくれ。」
オカリナは用は済んだと言わんばかりに玉座から消える。転移魔法を使ったのだ。俺はオカリナがいつ魔法陣を描いたのか分からなかった。
俺は規律の魔女オカリナのステータスを見ることが出来なかった。何らかの防御をしていたに違いない。




