第17話 夷隅先生の呼び出し
俺は学校へ登校する。教室に入ると高志が声をかけてくる。
「おはよう。何か進展はあったか。」「夷隅先生を助けたよ。それからチェンバロをドゴールの城から連れ出した。これで異世界召喚はなくなるよ。」
「すごいな。手柄じゃないか。」「そうなんだけど・・・」
「どうした。うれしそうじゃないな。」「チェンバロが毎晩、俺の横に寝に来るんだ。」
「うらやましい奴め。赤毛の美女と寝ているのか。」「反対側にはフルートが寝ているんだぞ。」
「いやなら。代わってくれ。」「どうするつもりだ。」
「どちらもいただいて、両手に花だよ。」「このエロ魔王が、見境ないのか。」
「フルートちゃんは大きくなるのを待つぞ。」「フルートは大きくならないよ。」
「まるで谷垣の理想の女性像だな。」「ある意味、永遠の幼女だからな。」
この時、校内放送で俺は呼び出される。
「1年3組の萩原翼君、直ちに音楽準備室に来てください。」
夷隅先生の声だ。いやな予感がする。
教室の男子たちが騒ぎ出す。
「萩原、何をしたんだ。」「もしかして、ラブレターを出したんじゃないだろうな。」「いや、下着をに盗んだに違いない。」「ブラを3万で買い取ろうではないか。」
夷隅先生は男子に人気があった。当然、俺は矢面に立たされる。とにかく音楽準備室に行くしかない。俺の後ろには男子の集団が来ていた。俺は音楽準備室に入るとドアのカギをかける。
「萩原君、ドアに鍵をかけてどうしたの。先生、心の準備が出来ていないわ。」「いいえ、やじ馬が多いので。」
ドアがミシッと音を立てる。男子たちの圧力でドアが壊れそうだ。俺は転移の魔法陣を描いて先生の腕を掴んで魔法陣に飛び込む。
俺と夷隅先生は屋上に転移する。その頃、音楽準備室ではドアが壊れて男子生徒が準備室の中になだれ込んでいた。
「いないぞ。萩原はどこだ。」「窓から逃げたに違いない。」「1階だ。行くぞ。」
男子生徒たちは俺を探し始める。屋上では俺は夷隅先生と二人きりになっていた。
「私考えたの。生徒と教師だからまだ結婚は出来ないわ。卒業するまで仲の良い生徒と教師でいましょう。デートは保護者同伴なら大丈夫よ。」「俺は先生と付き合うつもりはありません。」
「分かっているわ。先生をかばっているのね。萩原君は何も心配いらないからね。」
俺の言い分は夷隅先生に伝わらなかった。




