第13話 エルト奪還戦開始
勇者パーティと第三騎士団、第四騎士団がエルトに近づくと雪島が停止合図を出す。
「今からエルトの状況を探るわ。」
雪島は魔力探知でエルトの町を探る。魔力の強い者はいない。魔法使いはいないようだ。動きでドゴールの騎士と住民とを区別したいが何とも言えない。
「聖女様、いかがですか。」「町に魔法使いはいません。騎士と住民の区別がつきませんので後は何とも言えません。」
「それだけ分かれば十分です。」「それは良かったです。」
第三騎士団長が勇者パーティに言う。
「すでに作戦は立ててあります。勇者パーティの皆さんは我々とこのままエルトに進軍します。第四騎士団は迂回して街の反対側から進軍して挟み撃ちにします。」「分かりました。」
ライマーが代表して答える。谷垣は剣呑な雰囲気を漂わせている。そして一人ぶつぶつとつぶやく。
「ドゴールの騎士たちめ。俺の女の子たちを虐げるとは許せん。全員切り裂いてやる。」
ライマー、エルマー、ロルフ、カルラは気づいていたが黙っていた。何か言っても聞く耳は持たないのだから。
勇者パーティと第三騎士団が近づくと見張りの騎士が気づいて町の門を閉める。壁の上から弓兵が弓矢を撃って来る。
雪島がエアカッターで弓兵を切り裂く。第三騎士団の騎士たちが門に突進して扉を打ち破ろうとする。内側からはドゴールの騎士たちが抑えて門を守る。
雪島は第三騎士団の騎士たちに言う。
「ちょっと退いてください。」「「「はっ」」」
雪島は門を氷漬けにする。門の内側にいた騎士たちも一緒に氷漬けになる。さらにエアカッターで粉砕する。
一瞬のことに第三騎士団の騎士たちとドゴールの騎士たちは固まる。そして、正気に戻った騎士たちから動き出す。
「討ち取れー」「殺せー」「進めー」
第三騎士団の騎士たちとドゴールの騎士たちが衝突する直前、ドゴールの騎士たちから血柱が揚がる。
谷垣が突っ込んだのだ。谷垣は騎士たちを容赦なく切り裂いていく。そして門の付近の騎士たちは全滅する。
谷垣は騎士がいなくなると女の子を探し始める。
第三騎士団長はライマーに質問する。
「勇者様は何をしているのですか。」「彼のことは放っておきましょう。」
「分かりました。本部を探しましょう。」「分かりました。」
勇者パーティと第三騎士団は索敵をしながら本部を探る。
第四騎士団は町の反対側の門を難なく打ち破る。門とはいっても先のエルト陥落の際に破壊されていたので応急処置をされただけだったのだ。




