第12話 幼女と同棲
俺は下校途中、スーパーマーケットに寄る。フルートがいるので、夕食がカップ麺ではいけないと思って買い物をすることにしたのだ。ネギと冷凍餃子を買うことにする。
家に帰るとフルートからアラキア語を教えてもらう。俺の平日は学校の勉強もあるので勉強漬けになる。
夕食はチャーハンと冷凍餃子を作る。フルートはおいしそうに食事をしてくれる。頑張って作った甲斐がある。
俺は手の込んだ料理は出来ないので明日は肉ジャガを作ることにする。夕食の後は風呂に入る。フルートは当然のように一緒に風呂に入る。
そして、当然のように一緒に寝る。うん?ちょっと待て、フルートは帰らないのか。
「フルート、なぜ一緒に寝るんだ。」「月曜から金曜までこの部屋で過ごすことにした。」
「寝る時くらい帰ったらいいだろ。」「細かいことを言っていると雪島に嫌われるぞ。」
「痛いところを突いて来るな。」「まあまあ、かわいかったからな。」
「上から目線だな。」「我の方が美人だからな。」
「幼女の姿で言われてもなー」「これなら文句はないだろ。」
フルートはお姉さんになる。
「その姿でいてください。」「だめじゃ。」
フルートはすぐに幼女に戻る。お姉さんのフルートは、すごい美人だ。俺は一瞬で一日の疲れが吹っ飛ぶ。
「サービスしたから泊めてもらうぞ。」「せめて寝る時だけでもお姉さんになってよ。」
「翼が我を守れるほど強くなったら考えてやると言ってあるぞ。」「弟子の内はだめかー」
「覚えているではないか。」「それでもお姉さんのフルートは天使だからなー」
「無駄だ。諦めよ。」「うーん、だめかー」
俺は諦めて幼女のフルートで我慢することにする。
「翼、美少女を前にして我慢とはなんじゃ。」「フルート、また心を読んだな。」
「お前が嫌そうな顔をしているからだ。」「顔に出ていたかー」
「美少女の添い寝じゃ。ありがたく思え。」「ありがとうございます。」
こうして、俺はフルートと一緒に寝ることになる。俺は学校へ行きながらフルートと一緒に生活をするという状態で金曜日まで無事に過ごす。
金曜日の夜、俺はフルートとスーパーマーケットへ買い物に行く。明日から土日の二日間(異世界では四日間)異世界に行くので買い出しに出かけたのだ。
フルートを連れてきたのは多量の食材などを位相空間へ入れてもらうためだ。これなら運ぶことが楽になる。
俺は冷凍食品やレトルト食品をどんどん買い物かごへ入れていく。フルートは物珍しそうに見ている。突然、後ろから声をかけられる。
「萩原君、いっぱい買うのね。」
この声は、雪島だ。会えてうれしい。いや、まずい所を見られた。
「やあ、雪島さん。偶然だね。」
なぜかフルートが俺の腕に抱き着く。こら、誤解されるだろ。
「フルートちゃんと仲がいいのね。」「預かることが多いから、なつかれているのかな。」
「萩原君、このスーパー使っているんだ。」「うん、家から近いからね。」
「私もこのスーパー使うことにしようかな。」「そうしたらまた会えるね。」
どういう意味だ。俺に会いたいと言うことか。うぬぼれるな、俺はぽっちゃりだ。雪島の好みではないんだ。真剣に筋トレしようかな。
俺と雪島はしばらく話しながら買い物をする。この間、フルートは俺の腕に抱き着いていた。俺は雪島と別れて帰宅の準備をする。人目の付かない所でフルートに荷物を片付けてもらう。
「フルート、どうしたんだい。腕に抱き着いてきただろ。」「我がお前と仲がいいことを示しただけだ。」
「そんなことしなくてもいいのに。」「必要があったんだ。」
「雪島は俺なんかタイプじゃないぞ。」「そうか。お前は・・・」
「何?」「この話は終わりだ。」
俺は気になったが、フルートは話してくれなかった。フルートと雪島の間に何かあったのだろうか。




