第3話 夷隅との再会
俺たちは、町や村を通りぬけて森の中で1泊して王都に到着する。これまで戦争の影は感じられなかった。情報収集したが王都で兵士を募集している以外は分からなかった。
王都に入る時、門兵に身分証として冒険者ライセンスを見せる。俺もフルートもSランクだ。門兵は急に愛想良くしていう。
「Sランクの冒険者か。すごいなー、今、兵を募集しているから、Sランクだと優遇されるよ。どうだい。」「はあ。」
「一度顔出してみてよ。」「分かりました。ありがとうございます。」
俺は適当に相手をして門を通る。王城には呼ばれなくても行く予定だ。俺とフルートは王城で兵の募集を受ける。
フルートはSランク魔法使いで即採用される。俺はSランク魔法剣士で質問される。
「魔法剣士とはどのようなものかね。」「魔法と剣が使えます。俺の場合、魔法使いと思ってもらえばいいです。」
「そうか。魔法使いか。魔法使いは貴重だから助かるよ。」「はい。」
俺たちは同じ階級章を貰う。兵長の階級だそうが俺たちには関係ない。階級章をつけると城の中の探索を始める。派手に魔力探知をするわけにはいかない。
城の中で魔力探知をすれば怪しまれるだろう。足で探すしかない。最初は浅く兵の訓練所を中心に探すことにする。これは時間がかかりそうだ。
俺は気合を入れる。ところがあっさり見つけてしまう。剣の訓練所を見た時、知った顔がいた。夷隅先生だ。ステータスは
職種 剣士 HP120 MP100 力20 敏捷性15 知力90 魔力20 剣技100 スキル我が道異空間レベル1
で実戦にはまだほど遠い。
俺が見ていることに夷隅先生が気づく。
「萩原君、おーい。」「・・・」
夷隅先生は状況に関係なく笑顔で声をかけてくる。夷隅先生に剣を教えていた騎士と見学していた騎士が、俺とフルートに気づいて近づいて来る。
まずい。夷隅先生との関係を探られる。どうする。来るぞー、やばい、やばい。どーする。
騎士二人が俺たちに声をかけようとした瞬間、糸が切れたように倒れる。
「翼、何をしている。さっさと殺さないか。」「フルート。殺したの。」
「当たり前だ。気づかれたのだからな。」「殺さなくても無力化できれば・・・」
「甘いぞ。チェンバロに会うのだろ。覚悟しろ。」「分かったよ。」
「萩原君、人殺しはだめですよ。」「お前は黙っていろ。口を開くな。」
「あなた、子供なのだから・・・態度が大きいですよ。」「我は1000年生きておる。年上だ。」
「1000年も生きられるわけないでしょ。嘘はいけません。」「翼、こいつを黙らせろ。」
「夷隅先生、助けますから静かにしてください。」「私、元の世界に戻れないのでは・・・」
「返しますから言うことを聞いてください。」「本当なのね。そのために私は萩原君の言うとおりにしなければならないのね。」
「まあ、そうなります。」「萩原君は私にエッチなことを求めているのね。生徒だけど仕方ありません。脱ぎます。」
「そんなこと求めていません。服は脱がないで。」「分かったわ。今はこうね。」
俺は夷隅先生に抱きしめられる。フルートが声を荒げる。
「こら、離れんか。我の翼に何をする。」「私は萩原君のものになったのだから当然です。」
俺はいつからフルートのものになったのだ。それに夷隅先生は何を言っているのだ。俺は混乱する。




