第23話 刑の執行
俺は土曜日になってフルートと異世界に来ている。俺たちはドゴールの侵攻がどうなったか気になるので王都へ繰り出した。
ギルドで情報収集すると谷垣たち勇者パーティと騎士団が勝って凱旋したらしい。そして、井上たち勇者パーティの内3人が捕えられたらしい。
ギルドの受付嬢が聞き逃せないことを言う。
「偽勇者と仲間は今日、中央広場で処刑されるわよ。」「処刑!なんで?」
「当然よ。略奪と凌辱を村や町でしてきたんだから。」「そんなはずは・・・」
「翼、気にするな。我らには関係ないことだ。」「フルート、ひどすぎるよ。」
「かかわるな。面倒なことになる。」「先輩たちが・・・」
俺は処刑を止められないのか。何とかして先輩たちを助けたい。もし関われば俺たちのコルトバでの立場が悪くなるかもしれない。どうすればいいんだ。
俺が茫然と立っているとフルートが言う。
「城へ行くぞ。」「城?」
「あの連中に会いたいのだろう。ルイスに言って合わせてやろう。」「できるの。」「いざとなれば、脅すだけさ。」
フルートが悪い顔をする。ルイス王なら処刑を止められるかもしれない。俺たちは転移魔法で玉座の間に飛ぶ。
俺とフルートが現れるとルイス王が驚いたように言う。
「よく来てくれた。もう会えないと思っていたぞ。」「戦争が起こったからコルトバから逃げたと思ったか。」
「ああ、そうだ。」「戦争は嫌いだが逃げたりはしないぞ。」
「ありがたい。これからドゴールに反撃をするから力を貸してほしい。」「断る。」
「用があって来たのだろう。」「ドゴールの勇者たちに会わせてほしい。翼の知り合いだ。」
「会うのは良いが処刑は変わらないぞ。」「分かっている。」
俺とフルートは地下牢へ向かう、俺はそこで生気を無くした井上たち3人を見る。
「井上先輩。」「萩原君か。このざまだよ。」
「助けたいけど無理なようです。他の2人はどうしたのですか。」「死んだよ。生き残ったのは俺たち3人だけだ。」
「残念です。」「ああ、できれば、もう俺たちのようなものが出ないようにしてほしい。」
「わかりました。」
井上たちは中央広場の処刑場に連れられて行った。俺はフルート共に中央広場へ行く。
中央広場には観客が集まっていた。観客は井上たちに怒声を浴びせる。
最初にカールが首をはねられる。観客から歓声が上がる。
次に小塚の番が来る。小塚は無言で観衆を見る。そして、首をはねられる。
最期に井上の番が来る。井上は俺を見つけてじっと見る。観客から声が上がる。
「殺せー、殺せー、殺せー」
井上の首がはねられると一番大きな歓声が上がる。
俺はドゴール王国のチェンバロに会う決心をする。




