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第18話 勇者同士の戦い

 小室は神谷を守りながら第二騎士団と第五騎士団を相手に戦う。第二騎士団と第五騎士団はエアスクリーンの防御を突破できずにいる。

 雪島が魔法の詠唱を始める。

   雷よ、我が敵を貫け サンダーボルト

雷光が地面を走り、小室のエアスクリーンを弾き飛ばす。第二騎士団と第五騎士団が雪崩を打って襲い掛かって来る。小室の防御が間に合わない。

 小室は神谷をかばうように抱きしめる。第二騎士団と第五騎士団は勇者パーティを生け捕りにするという命令を忘れたかのように小室たちを剣で切りつける。

 騎士たちが返り血を浴びて赤く染まる。騎士たちの足元には息絶えた小室と神谷が転がる。カルラが怒りの声を上げる。

 「何やっているの!殺してはだめでしょ!」

騎士たちは我に返る。第二騎士団長と第五騎士団長が戦闘停止を命じる。

 井上は谷垣から何の殺気も感じられない。谷垣は左手に鞘に収まった剣をぶら下げている。井上は谷垣がやる気がないのではと疑う。

 その谷垣が井上に言う。

 「井上先輩、あちらの世界では人気があったかもしれませんが、ここは俺の世界なんですよ。退場してくださいよ。」

井上は谷垣が何を言っているのかわからない。谷垣は、これまでロリコンと変態扱いされてきたが、ここでは違う。優しいカッコイイ勇者なのである。

 谷垣はゆっくりと井上に近づいて行く。井上は剣を構える。谷垣が間合いに入れば切るつもりだ。

 谷垣が間合いに入った瞬間井上が動く、谷垣も剣に手をかける。その瞬間、谷垣が加速する。すれ違いざま、双方の一閃が光る。

 谷垣はゆっくり剣を鞘に収めると振り返る。井上は腹を切られて、出血しながら倒れる。

 井上にはまだ息が有った。カルラがヒールする。

 勇者パーティ同士の戦いは、谷垣たちの圧勝で終る。しかし、第一騎士団、第二騎士団と第五騎士団に喜びの声は上がらない。戦の犠牲者が多すぎたのだ。

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