第16話 ライマー対カール
ライマーとカールは一騎打ちをしている。どちらもSランク剣士だ。ライマーは銀翼の剣のリーダーであり、同じSランク剣士でも一味違う。
カールは全力を出してもライマーに届かないことを勘づいている。それでも逃げることはできない。井上や小塚に相手をさせることはできない。
ライマーは足を使ってカールの死角に回り込もうとする。カールはナイフを投げてけん制してライマーの足を止めると一気に間合いを詰めて切りかかる。
カールのタイミングは完全だった。ライマーは袈裟切りにされる。だが、手ごたえが無い。カールは本能で剣を振るとライマーの一撃を受け流す。
カールはライマーの残像を切っていた。ライマーが攻撃に転じる。高速の斬撃がカールを襲う。カールはかろうじて反応して斬撃を受け流し続ける。
ライマーはさらに早くなる。カールは本能で受け流すがすべては受けきれない。カールの体に斬撃の跡が刻まれていく。
突然、斬撃の嵐がやむ。しかし、カールは反撃できない。血を流しすぎて立つことがやっとの状態だった。ライマーがカールに言う。
「降参しろ。これ以上やると死ぬぞ。」「バカを言え。俺は生きているぞ。」
カールはフラフラの状態で剣を振りかぶる。残った力を全て剣に乗せて打ち込む。ライマーは半身になってぎりぎりで打ち込みをかわすと右こぶしをカールの腹に打ち込む。
カールは衝撃でわずかに残っていた意識が飛ぶ。ライマーは崩れるカールを抱えるとカルラに言う。
「済まない。カールをヒ-ルしてくれ。」「どうして、敵なのよ。」
「殺したくない。同じ冒険者だ。」「仕方ないわね。」
ライマーとカルラはカールをヒールして拘束した。




