閑話 与太話 傅兵衛の領地日記②
傅兵衛さんの苦労話です。
領地経営も、小麦もうまくいっている。もう半年が経った。
子も生まれ、長男であり、いずれここか西近江を背負う。
我が子よ強くなれ。勝蔵の一族にいいように使われるからな。儂がまさにそうだ。
書いてて悲しくなった。
勝蔵の実験は多い。
今度は陶器というものを作った。滝川様の領地から土と人を連れてきて、職人衆と協力し、陶器を作った。堺で売るようだ。
能登の職人も連れてきた。瀬戸物という名前で茶器などを作り、京の公家衆にも売った。
ちなみに公家に金を貢ぎ、茶器などを売る。そして貢いだ金を回収する。ひどいやり方だ。
勝蔵曰く、金の使い方も知らん連中に金を持たせても碌な事にならない。だから回収して、金を持ちすぎないようにして、生かさず殺さずにする。で、言うことを聴かせるのだと。
さすが笑う死神だな。
さらに、去年増産した小麦を麺というものにする。それを細くし、乾燥させて保存食にするようだ。
これを素麺と呼ぶとのこと。
これを茹でて、醤油の汁につけ食べるとのこと。結構美味しいのだ。夏には食べやすく、かなりの量が食べられる。信長様もお好きのようだ。
ちなみに、この領では、変ものが食べられている。うどんとか拉麺とかだ。美味しいんだが、見たこともなかった。父上たちに教えたら、喜んだ。
これらの変な料理も勝蔵が発案したらしい。なんで作ったのかと聞いたら、食べたかったからと答えた。
あいつは本当に自由だ。
それに梅だ。大量の梅の木を見つけ、それを梅として特産品にした。
これも勝蔵の案。
もともと知っていたが、手をつけて来なかったらしい。面倒事を渡された気分だ。
素麺と梅は紀州と大和でやるそうだ。
あと、船造りは河内に移した。琵琶湖の水運に使い、大阪で武威を見せつけるらしい。
やることが派手だ。特に村上水軍に対する威嚇らしい。
儂には本当に思いつかないことをいとも容易く、しかも鼻唄混じりに手軽にやる。
あいつが当主になってよかった。こことて、元の領地と変わらずの大きさだ。
西近江に行ったら、大出世だ。
勝蔵の悪口を言うのは傅兵衛さんだけでしょうか?
お楽しみいただけると




