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森勝蔵長可 転生者は家族を守りたいが為、狂い笑う。  作者: 確かな嘘
第5章 生き残りをかけて
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包囲網打開②

包囲網②です。まだこの包囲網の戦いが続きます。畿内の決着に向け、策の読み合いが続きます。

そして、朝倉攻めは、始まった。

羽柴様を筆頭に快進撃で金ケ崎を奪取。

しかし、浅井長政から文が、お市からも。


浅井長政の文には、父が本を捨てたと。短く。

お市は両方を縛った袋に小豆が入って居た。

つまりは、浅井長政は久政謀反(無本)と、お市様は袋のネズミと伝えてきた。


それを見た信長は、すぐに軍を立て直す。

「やはりか、勝蔵め、あやつの読みは正しいな。」


当たり前である。勝蔵は記憶を取り戻してから、ずっとこの対策をしてきた。朝倉攻めから始まる織田包囲網のである。いや、前世でも織田信長が好きで、かつ森家が好きなため何年も研究してきたのだ。その長さは伊達じゃない。長政にどうしたら裏切らせないか?を研究に研究を重ねてきた。


「勝蔵様の読み素晴らしく、ここはあの策にて」

「うむ。猿よ皆に伝えよ。文を長政に」


文には、「手筈通りに」とだけ書かれた。

それを受け取る前から長政は動いていた。


「長政、朝倉様とは旧交の中だ。信長が金ヶ崎まで攻めて、そこにおる。袋のネズミにしてやる。」

「父上、義兄上とは同盟しております。そして我らは将軍補佐代理です。将軍を認めない者を撃つのは栓なきこと。それにお市もいるし、その子も、さらにお腹の中にも一人。」


「そんなことは、どうでも良い。それに将軍は義昭様だ。義助などという者は偽物の将軍だ。本物が京に行き、義昭様が将軍になればわしらは本当の将軍補佐だ。」

「そんな夢想はありえません。現実を見てください。義昭めに将軍などありえません。こんな方法で京に行っても誰も認めませぬ。」


「そんなことはない。もういい、お前は城で待っておれ。清綱ついて参れ。」

赤尾清綱ら久政時代からの旧臣を連れ、織田勢を攻めていく。

それを見つめ、ため息をする長政。


(兄上の策にはまっているのも知らずに。)

「おい、文を。」小姓に行かせ。


「皆の者、侵攻の準備をせい。」

長政は義を通すことにした。手はず通りに。


朝倉義景と義昭、明智、細川ら。

「やっとだ。あの憎き信長の田舎侍を殺せるぞ。」

「そうですよ。義昭様、晴れて将軍様です。言ったでしょう。」

義景は義昭に誇らしげに言う。

「義昭様、さぁ勝ち戦を始めましょう。」

細川も乗る。


(戦も始まってないのに、この調子か、これが終わったら出て行こう。しかし、信長は簡単に策にはまった。焦ったか。それとも他に理由が。)

明智光秀は考え込んでいた。

(いや、あやつも、影で上手く立ち回った。バレているはずない。宇佐山も手はず通り。久政もあやつらが内密に呼応させた。)

裏で動いたのは、明智だ。

八面六臂の活躍だった。


明智の策は、

加賀本願寺から一向宗を借り、美濃側への退路と裏切りへの対策。

織田に朝倉を攻めさせ、朝倉で迎え撃つ。

そこを浅井が裏から攻める。

朽木を寝返りさせて、退路を潰し。

比叡山に六角を隠し、

宇佐山に六角と比叡山で進行して、森可成ら森家、特に長可を殺す。

三好に攻めさせ、

あやつらにも宇佐山を攻めさせる。


完璧に見えた。少なくとも歴史上はこれで、織田と徳川は死ぬ。

しかし、全てが長可の掌の上だった。

明智は気づいていない。

しかし、何となく長可が…だと気付いていた。


(できる限りの策を巡らせたが、それでも不安がある。

ここまで、森勝蔵長可のガキに全敗だ。

特に、本願寺の石山の潰しは、朝倉の腰の重さに助けられなかったのは痛かった。これが防げていれば、完璧だと思う。

いや、そもそもは本願寺が表に出て来るのはもう少し後だった。長島が早まったためだ。

やっぱり全ては森勝蔵長可か。)


「まぁ、今回は勝てるだろう。織田信長め、俺を裏切ったことを後悔して死ね」

明智は勝蔵を恨めしく思っていた。

織田信長は裏切っていない。必要ないから雇わなかっただけだ。


ここに織田vs第一次織田包囲網の最終決戦は幕を明けた。

そして、明智対勝蔵の知略戦も終わり、決着へ。



次から各地で戦です。

やっと本題に向け進みます。

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