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旅路

夏休みに入ると桜庭は尚美とも遊んだ。

二人で映画を観に行ったり、買い物をしたり。

だが体の関係は無かった。

久しぶりに音楽を再開しバンドの練習に励む毎日。

由奈とはメールはするが一定の距離感があった。


部屋で寝ていた桜庭は坪井からのメールで目を覚ました。


「今度泊まりでどっか行かねーか?」

坪井からのメールだ。

「あぁ良いよ。ってか泊まりってどこに泊まるの?そんな金ないけど。」

「うちの親の知り合いがペンションやってて、そこ安く泊めてもらおうぜ。」

「誰いるの?お前と二人とか意味わかんねーじゃん。」

「こないだのメンバーな。もう誘ってあるから。」

「ちょ!お前さ。相談ぐらいしろよ!」

桜庭はガッツポーズをとった。


そうして迎えた当日。

桜庭と坪井が待ち合わせの駅に着くと由奈と楠はすでに待っていた。


「よっしゃ行こうか!」

坪井の号令で電車に乗り込み、3時間の旅の始まりだ。

「ってか桜庭なんでギター持ってるの?由奈にラブソングでも歌うの?」

楠が笑いながら聞く。

「はぁ?黙ってろよ!」

桜庭はキレ気味に答える。

一同が笑いに包まれた。

「練習の為だよ。今バンドやってるんだ。」

桜庭は真面目に答えた。

「そっかまた手痛めないようにね。あれ?あん時歌った曲なんだっけ?誰の好きな曲だっけ?」

楠はやけにテンションが高かった。

「うるせぇな!マジで黙っとけって!」

桜庭はふて腐れるように吐き捨て立ち上がると楠にヘッドロックをかけた。

由奈は笑っている。

その顔を見ると桜庭にも自然と笑みがこぼれた。


「駅弁食べたーい!ねー買ってくる!」

電車が止まると由奈がはしゃいで、降りていった。


桜庭は坪井に促され由奈について行った。

「どれが良いかなぁ。これも美味しそう!」

由奈が悩みながらショーケースの中身を見ている。

坪井と楠の分も買い車内に戻る。


駅弁を食べ終えると坪井は寝てしまった。

楠は携帯をいじっている。

桜庭はふとした瞬間に考え込んでしまっていた。

由奈を見ると目が合う。

由奈は照れくさそうに笑う。桜庭も照れくさそうに笑う。

それを見ていた楠は由奈を突いて耳打ちしている。


桜庭は面倒くさそうに車窓に視線を戻した。


目的地の駅に着くとスタッフの車が迎えに来てくれていた。

送迎の車に乗り込み、ペンションに着くと坪井の親父さんの知り合いが受け付けしてくれた。

「はい一人5000円なー!」

坪井が料金を集め始める。

二泊で食事付きとの説明を受ける。


坪井が鍵を受け取ると部屋に向かう。

「ねーねーうちらの部屋の鍵は?」

楠がスタスタ歩く坪井の後追いながら聞く。

「へ?一部屋だよ!安いんだからしゃーないじゃん!」

坪井は悪びれる様子もない。

「えーーーー!ちょっと素っぴんとかまじ無理なんだけど!」

由奈はニコニコしていた。

「着替えとかどうすんの?」

楠は坪井に問いただす。

「どうにかなるだろ。ぎゃーぎゃーうるせえよ。」

坪井は強気で鍵を差し込みドアを開けた。

「おお!」

坪井が驚く。

「本当に寝るだけだなこの部屋。」

桜庭が呟く。

ベッドが四つと椅子が二つとテーブルが一つ古そうなテレビが一台。

楠はキーキー吠えているが、由奈がドアを開けた。

「あ、ここで着替えれば良いんじゃない?」

部屋に備え付けのトイレとは別のバスルームがあった。

「そーだなー。ここ温泉あるしな。そこ使えよ。」

坪井が楠を説得するが楠はまだブーブー文句を言っていた。


とりあえず荷物をバラし四人は、一息つくことにした。

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