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おやすみ、そしてありがとう  作者: ズーム
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14/35

再出発

それからの桜庭は少しづつ元気をとりもどし、坪井達と通学する日々を送っていた。


「桜庭前川にフラれたんだって?」

学校からの帰りどこから情報を仕入れたのか坪井が桜庭に聞き始めた。

「あー、まぁな。」

桜庭は面倒くさそうに答える。

「前川と俺同じ小学校でさ、ちょっと友達から聞いたんだけど。」

坪井が事情を説明すると小川が菅井との話の途中でこちらに顔を向けた。

「前川ってうちのクラスの佐藤の彼女でしょ?あいつに取られたって事?」

小川が空気を読まない声の大きさで聞く。

「そうだな…。」

そこから桜庭は坪井や小川に事の経緯を話した。

「ひでーな。」

「佐藤より桜庭の方が絶対いいじゃん!」

「ありえねーわ。」

二人が桜庭にかけた言葉だった。

「佐藤ってどんなやつ?」

「どんなって普通のやつだよ。別に悪いやつでもないし、普通に喋るし。」

坪井が聞いた事に小川が答える。

桜庭も佐藤がどんな人なのかが気になって、なにも言わずに話を聞いていた。

「でもあいつ別れたって聞いたけどな。ちょっと聞いとくわ。そいじゃあまたなー!」

小川が坪井達と別れ自分の家の方に自転車を漕ぎだした。


「チャンスなんじゃね?でも前川もわからんな。佐藤なんかより桜庭の方が絶対にかっこいいじゃん!」

桜庭と二人になった坪井が励ます。

「ありがとうな。でもまぁもういいかな気にもしてない。由奈が選んだ事だし。」

「なら良いんだけど。ちょっとこれから服買いに行くの付き合ってくれねーか?」

「あぁ良いよ。」

桜庭と坪井はそのまま自転車を漕ぎだした。


数日後いつものように自転車で帰ってると、坪井と小川が桜庭を挟む形で併走した。


「やっぱり別れてたって。」

小川が桜庭に伝える。

「そっか。理由は?」

桜庭は一瞬ドキッとしたが他人事のように尋ねる。

「いやそこまで詳しく知らんけど。こないだその前川に坪井と遊んでたらバッタリ会ってさ。」

小川が嬉しそうに喋る。

「こいつさ、なんで佐藤にしたとか、桜庭の方が良いとかめっちゃ言うの。」

坪井が申し訳なさそうに言う。

「いやだって普通に考えてそうでしょ!」

小川は悪びれる様子もない。

「前川困ってたわ。」

坪井はあいも変わらず申し訳なさそうにしてるので、桜庭は笑顔で応える。

「でも桜庭と似合うと思うんだよなー。」

小川は引く気が無いようだ。


「ありがとうな。でも良いんだ。連絡も取ってないし、連絡先消したし別れたから付き合ってとかキモすぎでしょ。」

桜庭は笑いながら小川を諭すように言った。



桜庭にとって前川は終わった存在だった。

だが未練がなかったわけではない、連絡先も消したし方法がなかった。

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